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めんどくさいやつ

「レベル上げ、手伝え」

「…は?」


 突然何を言い出すかと思ったら…。

 めんどくさいな、こいつ。


「もちろん。ただそこまで力にはなれないんだけどね。」

「…?」

「私、さっきのエリアボスが初戦闘だから。このゲームまだよくわかってないし…。」

「構わねぇよ。さっきの感じにやってくれれば」

「はいよー」


 うむ、案外こいつの傍にいてもめんどくさくない。

 こういうのが仲間ってやつなの?へぇー。普段ソロプレイだからこういう体験味わったことなかった。


「じゃ、着いてこい。」

「戦うこと好きなの?」

「あー、ほどほどって感じだな」

「へー」


 しばらくグレについて行くと、私が全く知らない所に来た。

 こいつ、さっきほどほどって言ったよな…。私からしたらほどほどじゃねぇんだけど。

 まだリリース開始直後だぞ。


「いや、レベル上げじゃなくてクエストのほうがいいか。クエスト手伝ってくれ」

「おーけー」

「魔法使いいないと辛いからな。ところでお前、なんで詠唱しないで魔法発動出来るんだよ」


 聞かれないのかなって思ってたんだけど。やっぱり聞かれるよね。


「スキルの効果。【無詠唱】っていうパッシブスキルのおかげ」

「レアだな、お前。いずれかはパーティ勧誘ばっかくるんじゃねぇの」

「本来はパーティとかめんどくさいんだけど、グレは私にとってめんどくさくない人種だから」

「…そうかよ。」


 もの言いがぶっきらぼうなの、どうにかならないのかな。

 私も同じようなやつなのは自分でも理解してるんだけど…。


「クエスト開始させんぞ」

「ダンジョン攻略?」

「そうだ」


 まぁ目の前にダンジョンあるからね。ダンジョンが目の前にあって、クエストがこれじゃないやつだったらなんなのか。


 《クエスト『日が差し込まないダンジョンに眠る者』を開始します》


 クエスト開始でもアナウンスが響くんだね。

 グレ、よくクエスト開始出来たね。名前聞いただけじゃ発動条件なんてわかんないや。


「敵。【フレア】【フレア】」


 フレアを2回発動させて、同じ場所に留まらせて火を大きくする。


 《アクティブスキル【合成魔法】を獲得しました》


 へぇ。これが合成魔法ねぇ…。MP消費は0。ただこういう状態を発動しやすくしただけかな。


「【インパクト】…おらぁ!!」

「【ヒール】」


 こいつ、さっきから考え無しに突っ込みやがって…!!こいつのせいでごりごりMP削れてるんだが!?


「どこまで攻略すればいいの!?」

「ダンジョンボスを倒すまでだ!!」


 めんどくさぁ!?受けなきゃよかった!!

 ダンジョンボスとか最深部にいる可能性高いじゃん!!手前に出てきてくれないかなぁ!?


 …あ!ステータスポイント振ってないや。さっさと振ろう。


 ────

 Lv.7

 HP:25

 MP:40

 攻撃力:25(+25)

 防御力:5

 素早さ:10(+10)

 器用さ:5

 ステータスポイント:65

 ─────

 で、振ったあとが……

 ────

 HP:25

 MP:40→60

 攻撃力:25→40(+25)

 防御力:5→15

 素早さ:10→25(+10)

 器用さ:5

 ステータスポイント:0

 ─────


「討伐早くなってきたな」

「ステータスポイント振ったからね」

「さっきまで振ってなかったのかよ…!」


 さっきより格段に早いペースで敵を倒していく。このダンジョン、やばいくらいに魔物がいる。あたり1面全部魔物だ。

 これだけでも、どれだけここに人が来なかったのかがわかる。


「現在MPは30…行けそう。【スター】」


 あたり一面に星くずが散らばる。すぐ爆発するから範囲攻撃には便利なんだけど、いかんせん私のMPがないもので。


「…ん。さんきゅ、次がボスっぽい」

「そ。やっとか」


 というわけで、ボスまで来た。

 ボス部屋に入るとHPとMPがリセットされた。ありがたい。


「【インパクト】」

「【スター】【ノヴァ】」


「ね、これ繰り返してたら終わるよ。3回目で」

「減りが早いな」


 3回繰り返して終わった。ボス楽勝。まぁ多分グレのヘイト管理が上手かったからだけど。


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