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キャラクターエディット

 ぐーすか、ぴーすか。

 のんびり睡魔に身を委ねていると、宅配ボックスになにかが入る音がした。

 仕方なくベットから起き上がり、様子を見に行くことにする。睡眠の邪魔をしやがって…。


 うーん、なにか頼んだ覚えはないなぁ。

 間違い配達かな?間違い配達は郵便局行かなきゃいけないからめんどくさいんだよね。


「よいしょっと…うわ、でっかぁ…」


 思ってたサイズと違う…こんなでかいの頼んでたら、流石に覚えてると思うんだけど…。謎すぎる。


 …あ、そういえば今日妹来るんだった。なんにも準備してないや。

 制服はどうせ洗わなきゃいけないし、洗濯機にぶち込んで、そこら中に落ちてる洋服も数回に分けて洗濯機に投げ込む。


 うん。綺麗に入った。

 えーっと、長い棒…あったあった!


「てやっ」


 先端が洗濯機のボタンに触れる。自動的に蓋が閉まるやつだからそれだけで済むの。

 便利だよねー。


 朝ごはん、今の時間から間に合うかな。

 現在時刻は9時50分。妹が来るのは10時。


 菓子パンくらいは行けるか。

 ……もっきゅ、もっきゅ、もっきゅ。

 ひたすら噛み続けて、ごっくんとしたところで、ドアが開く音がした。


「お姉様ー!!おはよー!」

「今日も元気だね、空」

「元気が取り柄だからねー!!」


 そういうとぴかっと笑顔になる。かわいー。


 きょろきょろと視線を彷徨わせると、ダンボールに目がとまる。

 ん、どしたの。


「お姉様!!ちゃんと届いたんだ!」

「もしかしてこれの送り主って空?なに、これ。大きさが尋常じゃないんだけど。」


 宅配ボックスからほぼはみ出てたもん。

 だったら置いとくとかしてほしい、配達員さん。


「ふふん♪これは3日後にサービス開始するVRMMO、フューチャー・セレクト・オンラインのソフトだよ!」

「ソフトだけでこんな大きさになるんだ。今までやったのとは違うね」

「もー!そんなわけないでしょ!!お姉様のVRハード古いんだから!だから最新機種のも入ってるの!」


 え、そういうことか。でも私、誕生日とかじゃないんだけど。


「そんな細かいこと気にしないでさー、喜んでくれると嬉しいなー!!」

「ありがと、まいえんじぇる。すごい嬉しい、感謝」

「うんうん、よかったー!お姉様に喜んで貰わないと贈った意味がないもん!」


 空に手伝ってもらってVRハードの設定を終わらせる。

 しばらく家でのんびりしてから帰った。


「お姉様、VRゲームでは私のこと気にしないで楽しんでねー!!それじゃ、いいVRライフを!」


 帰るときもぱっと笑っていた。ほんとにかわいい。


 あれだっけ、フューチャー・セレクト・オンライン…だっけ?しばらくVRMMOには手を出していなかったんだけど、空がくれたしやってみるかな。


 どうせ学校には週一しか行く気にならないし、友達とかもいないし。明後日月曜日だし、明後日行ってから、次の日から思う存分楽しめばいい…。

 うん。そう考えれば学校行く気になるかも。

 今日は他ゲーして、明日調べたりすればいいかな。




 次の日。

 相変わらず二度寝した私は、ようやっと活動を開始させる。

 現在時刻は14時。昨日徹夜したのが原因かな。


 スマホで情報を集める。

 ………ふむふむ。略称はFSO。自由度が高いらしい。

 これ以上は調べる気にならなかったので寝る。


 ───サービス開始当日。

 12時からサービス開始なのは知っているけど、確かキャラクターエディットは出来たはず。


 というわけで接続し、VR世界の中に入る。


『はじめまして、星光照(せいこうてら)様。サービス開始までまだ時間がございますので、キャラクターエディットでよろしいでしょうか?』

「うん、それでお願い」

『…おや、外部データがございます。こちらのアバターを使いますか?』


 それは私がいつも使ってるアバター。使えるように設定しておいた。


 白髪のサイドツインテールが長く、ロングヘアーの紫のグラデーションのかかった髪。

 紫とピンクのグラデーションがかかった瞳。

 めちゃかわいーのです。


「うん、それを使って欲しい」

『かしこまりました。次は種族を決めます。どういたしますか?』


 種族かぁ。多くてよくわかんないんだよね。


「ランダムとかありますか」

『はい、ございます。5回まで可能で、それ以降はラインナップの種族からお選び頂きますが、ランダムではラインナップには存在しない種族を引ける可能性がございます。挑戦しますか?』

「はい」

『では、ルーレットをお回しください』


 ふぇ、急にでかいルーレット来た…。こわ…。

 まぁ気にせずに1回目。堕天使。 ラインナップにはなし、このまま決定。


『…よろしいのですか?』

「あー、特徴とか教えてほしい」

『もちろんでございます。堕天使はその名の通り、天使が悪魔に堕ちた存在。ですが、両方の特性を持つことから、どちらの種族にも好かれる珍しい存在です。魔法に長けておりますね』


 やっぱそれでいいです。お願いします。


『かしこまりました。では、次はスキル設定を行います。まず、パッシブスキル、アクティブスキルがございます。パッシブスキルは常時発動し、効果量が高いものが多く存在します。アクティブスキルは瞬発的な火力が特徴ですね。ただ、サポートなどは持続的に効果が続いたり、それ以外でも持続的に効果が続く場合がございます。尚、魔法は長い詠唱が必要もなりますが…平気でしょうか?』

「あぁ、はい…」


 よくわかんない…。むずかし、とりあえず魔法とって、あとはランダムでいいや。


 フレア、ウォーターボール、ツリー、ノワール、ヒール、バフをとった後、声をかける。


『では、ランダムですね?ランダムはゲーム世界では手に入らないスキルも手に入ります。では、今度はこちらを5回お引きください』


 今度はくじ引きが出てきた。

 1回目、攻撃力倍増。2回目、素早さ上昇。3回目、スター。4回目、ノヴァ。5回目、無詠唱。


 これらの詳細はサービス開始後に確認しよう。


『では、こちらで終了させていただきます。もうサービス開始時刻なので、ゲーム世界へ送らせていただきますね。では、良きフューチャー世界を〜!!』




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