記憶のかくれんぼ
投稿して時間が経ち、久々に内容を見ていたところ、そんなにホラーじゃないなぁ、と思ってしまいました。
ヤバい程のホラーをお求めになる方は物足りなすぎると思います。そこんところご了承の上、読んで頂ければ幸いです。
「ここは……何処?」
見覚えがあった。来たことが無いハズなのに、見覚えがある。
そうか、これは夢なのか。
頬をつねってみる。痛い。
夢じゃないんだ。
辺りを見回す。
「あれ?さっきまで居なかったのに。」
霧が出て、人がいた。
「アナタは?」
私?私は………
「なんて名前だっけ……?」
「あ、アナタもですか?私も思い出せなくて。」
思い出せない………
そんなことはないハズ………
ジジッ ジッ ビ─── ピピッ
『◆◈△▲§♯$▪▲◁◊◉◌●♪♭$§』
急な機械音。ノイズが混じって良く聞こえない。
『あ゛アア あ゛あーあー うんッ聞こえるかなぁ?突然ですがぁー、今から君たちにはぁかくれんぼ+鬼ごっこをしてもらいまぁす!』
いつの間にか周りには年齢も性別も違うたくさんのヒトが居た。
『困惑してる見たいダネッ ウンウンッ こんな霧の中でどう隠れるのか、カナッ?もちろん、考えているよぉ?ホラ、どうぞぉ?』
気づけば、建物が建っていた。
これにも見覚えがあった。
これは……
『ほぉら、学校だよぉ?君らが通っていた、ね?知ってるでしょぉ?通ってたんだからぁ アハッ』
そうだ、学校だ。
『あとねぇ?君たち、誰かと話したでしょぉ?記憶ないだろうからわからないと思うけどぉ、話したヒトはぁ君たちの親友だったヒトだよぉ?忘れちゃったんだぁ?? アハハッ かわいそぉ』
そうか、親友だったのか。
忘れてしまっていたのか。
「す、すいません、アナタの事を忘れてしまって……」
「…………いえ、私も忘れてしまっているので……」
忘れてしまったのならこれからなれば良い
「忘れてしまったのならこれからなれば良い」
「……え?」
「これから、親友になりましょう?」
「ッ……ハイッ」
『………綺麗な友情、育む親愛……なんて気持ち悪い』
他のヒト達も話して笑っていた
『ハーイ、話しは終わったカナァ?じゃあかくれんぼとぉ鬼ごっこのルールを説明するよぉ?』
『1、バラバラに隠れることぉ
2、「もういいかい」には返事をすることぉ
3、見つかったら走ることぉ
4、親友だったヒトが捕まったらボクの所に来ることぉ 捕まったかは分かるからねぇ
5、制限時間は十分、逃げ切れたら解放してあげるぅ』
逃げ切ってやる
『あぁ……それとぉ、親友だったヒトが捕まって、来なかったりぃ自分が捕まって来てくれなかったらぁ、
食べてあげるぅ♡♡♡♡』
全身の血の気が引いた。
何なんだコイツは
何を言っているんだ
正気なのか?本気なのか?
いや、コイツは本気だ。
親友を忘れてしまったペナルティなのだ。
自分達の行動を試しているんだ。
『ハーイ、じゃあ始めるよぉ?ひゃく数えるから隠れてねぇ?スタートぉ』
「必ず、助けに行きます。」
正気なのか?
「正気ですか?捕まって、アイツのとこ行っても解放するか分からないんですよ?」
「それでも、捕まって行かないよりは可能性があります。一番は捕まらないことですが。」
「……………分かりました。アナタが捕まったら自分も助けに行きます。アナタの名前は?」
「私は……サキと呼んで下さい。」
「では自分はレイと。」
「分かりました、レイ。では、頑張りましょう。」
そうして私はサキと別れた。
『95、96、97、98、99、100♪もういいカーイ♪』
「「もういいよー」」
私と、サキの声が被った。近くにいるのだろうか。
2分くらい経ったか。
サキは大丈夫だろうか…
[つーかまえた♡♡♡♡]
頭に響いてきた、あの放送っぽい声が。
[ホラホラァ早く来ないと親友だったヒト絞めるよぉ?ちなみに痛みは君にも届くからねぇ?]
サキ……サキが捕まってしまったのか?
行きたい……でも……居場所が分からない……
………探そう。
そう思って歩き出した。
すると、行かなければいけないと感じた。
その方向に一歩踏み出した。
この先にサキがいる。
そうした確信があった。
[オヤオヤァ?来ないのかなぁ?そうかぁ、残念だよ。んじゃ、絞めちゃうね?♡♡]
首への痛みがはしった。
思わず倒れる。
心配してくれたのか。
男のヒトが来た。
何を言っているんだろう、よく聞き取れない。
首がますます絞まる。
苦しい。
サキ……サキ………
いた……!
首を絞めているヒトは見えない。
「ま……待って………待って下さい………サキを……連れてかないで………お願い…します………!」
気づいたのか……?
サキの髪を引きずってやってくる。
「あ、君、来たの。ふーん……こっちの方が良いか………」
低く、暗い声で言った。その目に、光は灯っていない。暗い、何よりも黒い、その瞳が私を見下ろす。
ソレは幼い少年だった。
いや、少年の姿をした何かというのか。
ヒトという殻の中にどす黒い何かがつまっている。
怖い
ココに来て初めて恐怖を感じた。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
何なのだろうこの恐怖は。
「ねぇ。」
怖い─────怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
「おいってば。無視すんな!」
「レイさん……………………レイ!しっかりしろ!!」
!
サキ………
「やっとか……おい。このサキとやらを解放してやったらお前は俺と来るか?」
「な!?何を言っているのですアナタは!!?レイを渡すワケ無いじゃないですか!?レイ!こんなこと聞いてはいけません!!」
「…………ホントに…サキを解放してくれますか……?」
「レイ!?やめて下さい!!お願いです!!!」
「本当だ。………おっと、ゴホン。ボクはぁそういう約束事は嘘つかないよぉ?あとぉ、30秒で決まらなかったらぁ二人とも食べてあげるよぉ?」
血の気が引いたのが分かった。
「サ、サキ………お願いだから……解放されて…………」
「嫌だ!!嫌ですレイさん!!!私だけ解放なんて!!」
「どちらにしろ私は死ぬのだから……それならサキは解放されて……!」
「うざいうるさい………30秒経ったよぉ?約束通り二人とも食べてあげるぅ。次は思い出すといいねぇ」
空間に割れ目が出来てそれが迫って来る。
不思議と恐怖は感じなかった。
サキと一緒だからだろうか。
サキ……サキ…サキ……
『零?どうしたの?何かあった?』
これはなんだろう。記憶なのか。
『あ、もしかしてコレ食べたいの?いいよ、一口あげる。』
楽しそう。
『零?ホントに大丈夫?もしもーし零さーん?』
『ん?ああ咲……大丈夫。考え事してただけ。』
『零………困ったら言いなよ。何時でも相談にのるよ?』
サキ……サキ………咲………!
何故、忘れたのだろう。
あんなにも、楽しい思い出を。
[零……零………大丈夫……?零………]
[咲………咲だ…………思い出した………ごめんね………咲……]
頬に何かが流れた。これは涙か………。
[零……大丈夫……何時までも………私達は親友………忘れてしまったのなら………これからなれば良い………でしょ?]
咲はそう言って笑った。記憶にある、最高の笑み。
大好きな人。何時までも………親友………ずっと………
[大好き…………]
[私も、大好きだよ……?零……]
割れ目が閉じる。真っ暗になる中で私達は抱き締めあった。絶対に離したくない………
最後に見たのは咲の笑顔だった。
「ここは……何処?」
見覚えがあった。来たことが無いハズなのに、見覚えがある。そうか、これは夢なのか。
頬をつねってみる。痛い。
夢じゃないんだ。──────────────
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[ハッ 愚かだなヒトってのは]
[うるさい 勝手に此方に入ってくんな]
[それにしてもお前さんがあんな小娘を求めるとは
俺は驚いたぞ]
[チッ うるせえなただの偽善だよ あれは]
[ほぉ?俺は本当に求めていると見たがな]
[うるせ………うるさいよぉ?黙っていようかぁ]
[うっわ きっしょ 俺でも引くわぁ……]
[もっと早くミせてくれてたらなぁ 僕もあんなやり方しなかったのにぃ]
[……………]
[まぁ良いかぁ 早く来てほしいなぁ ねぇ?]
[僕の可愛い可愛い恋人サァン?]