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前世に未練を遺した異世界人  作者: テキラデ
第一章 禁忌魔術”凡人“召喚
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五話 「飯優先」

描写加えました。7月31日

モモキと愉快な仲間達で構成されたこのパーティー。女2人と男1匹ドキドキワクワクは無い。そもそも男が匹という時点でその様な要素は皆無である。それに女2人というのは怪しいところだ。


「俺とテリアは飯要らないけどメリアは要るよな?どうするよ。ここらに魔獣以外の動物でも居たら獲って食えばいいけど」


メリアは多分普通の人間だろう。エリカは何の種族なのかは分からないけど、魔法によるものと言っていたし案外種族とかは関係ないのかもしれない。


「あーそうですねぇーでも居るんですかね?私ここまでは来たことないから分からないんですよぅ。なんでアラタさんとテリアさんは食事必要無いんですかぁ?」


そんな事を質問されたので適当に 俺たちが天才だからだ と答えておいた。

なるほどぅ!と何故か納得した様子。


「居ない事はないんじゃないかな、この辺木の実もあるらしいからそれ採ればいいし」


話しつつ、ズンズン進んでいく一行。そんな中アラタは思い出した。


「ああ!思い出した!そういえば金銭について聞きたかったんだ。どんなものがあるんだ?」


「そういえばアラタさん異世界?とか言う所から来たから何も分からないんだったぁー」


「お金はですねぇ。例えばこれが一番価値が低い銅銭でこの人の絵柄が描かれてるんですぅ。この絵柄にも種類があってそれぞれ価値が違うんですよ。後は銀銭と金銭もありますねぇ」


なんか面倒な区別の仕方だな。価値を区別するのにわざわざ絵柄を見ないといけないのか。まあ俺には関係無いけど。それについても俺みたいに異世界から来た奴が現代知識で取り仕切ればいいのにな。俺はそんな余裕ないからしないけど、めんどくさそうだし。


4時間程休憩を交えながら歩いていると空が暗くなってきた。どうやら夜が近いらしい。


「今日はこの辺で野宿としようか。僕は魔法で火をつけるから小枝拾ってきて」


「了解、でも寝てる時魔獣に襲われる心配はないか?」


「それについては、交代で寝ていって、もし魔獣が襲ってきたとしたら急いで起きて撃退するとしよう」


俺もさっき魔法覚えたから活躍する場面があるか?ないに越した事はないけど。


「よし、こんなもんかな。火を付けるよ。ボエル!」


「「おお!」」


驚きつつ最重要事項を確認する。


「メリア、ちゃんと木の実採集したよな」


「はいぃ、それ近くにキノコが生えていたのでそれも採ってきましたぁ」


キノコ?ヤバそうな見た目のそれか?食えるの……か?食えたとしてもその色のキノコに食欲は湧いてこないけどね……。


「おい、これ食えるのか?」


「私の鑑定魔法で鑑定した結果食べられるとなっていましたぁ」


ほほう、メリアは鑑定魔法を習得していると。これでようやく奴の存在意義はできたな!

それにしても食えるのか。俺は食わんけど。


「それじゃあ早速焼きましょうかぁ!私野宿とか初めてなんですぅ!テンション上げまくりですぅ!」


とアドレナリンどばどばのご様子。そんなメリアを傍目にテリアは薄い肌色の小さな石を持ってきた。


「なんだそれ?」


「これは岩塩。さすがに味付けしないと美味しくいただけないだろ?」


と少し上機嫌気味に言う。


「お前、出かける前飯食うの無理とかなんか言ってなかったっけか?」


食う物無いよと言われて即チーズを食らい、さらには木の実も食す。言ってた事と違くね?


「メリアが加わる事は想定外だったからだよ。それに僕も美味しい物なら食べたいしね」


確かにメリアが仲間になるのはかなり想定外だった。でもメリアのおかげ飯が食えるというのは少し認めたくない複雑な気持ちだ。


次の日


昨日は結局魔獣に襲われる事もなく平和だった。おはよう朝そして俺。森の中だから霧が薄くかかり霧の向こうは少し明るい。気持ちのいい朝だ。


「んん……おはぁよぅうごぉざいまぁすぅ。」


先に起きたのはメリアの方だ。というかテリアはどこだ?


「ああおはよう。テリアは知ってるか?」


「やあ、おはよう呼んだかい?」


「うひょぅ!?ってテリアかよ。どこから出てきたんだ?」


「その指輪の中からだよ。知らなかった?」


指差すのは俺の指に嵌めてある指輪。どうやら寝る時はここに収まるらしい。


「なるほどな。それじゃあ各自目が覚めたら出発としようか」


近くに川があったのでそこで顔を洗い目を覚ます。


皆の準備も整ったようだしそろそろ行くとしよう。


「よし、そろそろ行くか。テリアの見立てだと今日中には着くみたいだ。だよな?」


「うん、よっぽどの事がない限り今日の昼頃には着くと思うよ」


◆◇◆


途中メリアがうるさかったが何事もなく目的の地に着いた。


「うわぁでけぇー」


見上げるのは大樹、テリアが言うには大樹の頂上に末裔がいるらしい。


「幹でか過ぎだろ、根も俺の身長プラス四分の一くらいはあるぞ?」


エリカの身長は160cm前後あり小柄だ、しかし、見えている根にしては大きい。


いやぁ...異世界ってなんでもありだな。某始まりと剣にも大樹が出てたし、異世界ってやっぱゲームと同じだわ。


「で、どこが入り口なんだ?それらしき物は無さそうだけど」


「アラタさん!テリアさん!こっちです!ここに変な看板があります!」


お?なんか見つけたか?意外とメリアも役にたt……。


「これは……。本当にただの看板だね……」


「と思った矢先にこれだよ!?先走り過ぎだよ!?」


「でもでも!えっとこの先に村があるって書いてあるじゃないですか!ほらこれ見て!」


えっと、の部分で全てが分かる。今見つけただろ……。

でもそれは割と朗報だな。もし試練が失敗したらそこで泊めさせてもらえないだろうか。これ以上魔獣に襲われる心配のある野宿は嫌だし。


「お!ここにあったよ!」


テリアが呼ぶ。テリアなら流石に大丈b……。


でした、よね流石テリアさん!このお調子娘とは格が違うね。


「木のでかさの割に扉は小さいのな……」


ぼやきながら入る。と


暗闇が広がる。ここは確かに大樹の中なのだろうが、暗過ぎて空間が認識出来ない。


「おーい、聞こえるよな?テリア?メリア?」


ん?どこいった?まさか分断された?


1層《己の知識を示せ》


暗闇の中そんな声が聞こえた。



今回は割と短いかも?


次回は試練に挑みます。


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