ほこらにて
(´・ω・`)真面目な話書くの辛い
でも省けない
傾斜は少ないが、結構な距離を上流側に進んだところ、一際木が生い茂りつつも中は開けた場所にその祠はあった。
「けっかいはる まってて」
そう言うと、狼から降りて一人で近寄っていく。
「それにしてもでかいな」
「そりゃあ此所に祀られてる神は、神魔大戦で活躍した戦神様だからなぁ。旧神の祠の中ではむしろ小さい方だぜ」
「神魔大戦?旧神?」
「聞いたことねぇのか?存在そのものを抹消する気なのかねぇ」
そう言うと、ねず公は深く深くため息を吐いた。
「教えてもらってもいいか?」
「おぅ、あの子と関わるなら、知っておいた方が良いだろうな」
「関係あるのか」
「あぁ、軽ーく順を追って説明するぜ。昔は、今とは違う神がこの世界を支配していたんだ。ここの旧神もその一柱だった。神魔大戦はな、その旧神が支配していたこの世界を、今の神が支配するために起こした戦争だ。当時は魔神と呼ばれていたな。」
「悪なる神とされる魔神が、今では善なる神になってるのか」
「少し複雑だわなぁ。それでよ、その時終戦まで戦い続けたのがここの神だ。こいつが死んで終戦となるまで、全ての戦いで勝ち続けたんだ」
「凄まじいな」
「おう。で、旧神が全て死んで、この世界の支配者は今の神になったわけだ。同時に、人間の支配者も変わったわけだな。ま、長い年月をかけて徐々に作り替えられているがな」
「…………」
信じていた事実が崩れ去っていく。
「元々は人間も魔族のように、角が生えてたり、肌の色が赤かったり、色々いたんだぜ。当時は神人と呼ばれていたんだ。今じゃその子孫の生き残りは魔人と呼ばれている」
「魔人は、人間の敵とされて、中身は変わらないのに、呼び名の意味はかなり変わるな……」
そうだとしたら、師匠は…………
「そんな深く考えなくていいさ。お前が気負うことじゃない。…………続けるぞ。今じゃ魔人が増えることはほぼ無い。産み出す神がいないからな。だが、二つだけ可能性はある。魔人と人間のハーフを産むか、旧神の眷属のなかに魔人を産み出す能力を持っている奴がいるか」
「あの狼は?」
エルの近くにたたずむ狼の方を見る。
「あいつには無いな。あれは守護者としての能力に特化してる。重要なのはここからなんだが……」
「……続きを」
言い淀み、こちらの表情を伺うネズ公に先を促す。
「…………この戦神の眷属はもう一人いたんだ。そいつは戦いの後も生き残り、神に反逆する最初の魔王となった。産み出せる魔人の数は少ないが、産み出された魔人の中でも力のある者が死んだ魔王の座を受け継いできた。そして――――
――――つい十年前に殺された十五代目魔王が唯一産み出した魔人がエルだ」
ヒロイン候補のうち一人は年上系の、少し大雑把でパワー系だけど、包容力のある人を予定しています。
もう一人も年上で、ダメ男製造器な人を予定しています。