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Episode 45 "ぶっ壊し"

さてさて皆さん、i3なる存在を覚えているだろうか?


スクールカースト卜ップに存在するイケメン三人衆である。この存在らに逆らえば学校では暮らしていけないとさえ言われる程に影響力のある人物達だ。


“だがそれは逆転世界に置ける‘女子生徒’にのみ適用されるルールだ”


例えばだが、女子たちから莫大な人気を誇る佐藤くんと呼ばれる爽やかイケメンは此れに該当しない。彼は誰に対しても優しく追い出す事は不可能に近いだろう。


この世界の男と言うのはやはり傲慢な人種が大多数を占め、ごく僅かな男が平等を心がけている。佐藤くんなどは希な例だ。さて、果たして瀬名はどうなのだろうか?


この学校に置ける瀬名の立場と言うのは男子という事もあり決っして低くはないが他の男子達と比べると底辺の立場に位置する。と言うのは彼が常にマスクや伊達メガネを着用し、余り他人とは関わらないで来たからである。いや、本来の逆転世界に置ける瀬名は話を掛ける努力はしたが実らなかったのだ。


話を戻すが、以前i3なる三人衆は瀬名により恥をかかされた。典型的な逆転世界の男である三人は今でも瀬名を目の敵にし、いつか復讐をしようと悪巧みを考えていた。


「あの時の借りを返しましょう皆さん。」


i3のセンター(まとめ役)を務めるケイは他のメンバーである二人へと声を掛ける。


「ボクの麗奈ちゃんをあのマスクマンに取られてから.....うぅ、目にもの見せてやるぅ!」


容姿は幼く、女子曰く可愛い系と呼ばれるレンは席を立ち上がりケイへと返事を返す。※麗奈(れいな)とは親衛隊のリーダーの事である。


「否、復讐ではない、これは正義だ。だからこそ、瀬名には罰を与えなければならない。」


変な話し方をするが仲間思いであるガクはレンに同調し、瀬名への復讐を手伝う事を宣言する。


「それでいい案があるんですが....彼はどうやら容姿を隠したいらしい事は皆様、ご存知ですね?」


ケイは悪い顔でそう言う。


「ん〜そうだったけぇ?」


「何故顔を隠したがる?」


言い忘れていたが男子はまともに勉学や道徳を学ばない為、知識や観察力が非常に低い。要するにバ、短絡的なのだ。


「....君達は....はぁ、彼は正直に言いますが、美しかったですよね。私はあの様な絵画に出てくる様な人を見たことがありません。その点を察っするに女性の方々から身を守る為に、あの様な変装をしているのではないでしょうか?」


「.......なんで隠すのー?」


ケイが分かり易く説明をしたつもりがレンは物分りが悪いのかもう一度質問を聞き返す。


「レン、貴方、私の話を聞いていましたか?」


「聞いてたよ〜もぅ!馬鹿にしないでよぉー!だからもっと分かり易く説明してぇー!ケイの話って難しいからたまに分からない時があるんだよぉー!」


ぷんぷんと頬を膨らますレン。


(馬鹿にしないでよぉではなく、レン、貴方は頭が少々、いえ、かなりおバカさんなんですよ。)


「はぁ........今日は新学期、そして全校集会があります。そこで瀬名ジョンのマスクと伊達メガネを皆の前でもぎ取るのです。」


ケイはそう説明するとガクが口を挟む。


「む、何故その様な事に意味がある?マスクを取ったくらいでは復讐にはならんぞ。」


ケイは眉をピクリと動かしため息を吐くと自分の席へと座り一言言い残す。


(はぁ、ガクもおバカさんでしたね.......まったくレンやガクは知性が少々足りないことをもっと自覚するべきですね。)


「.......私に着いてこれば上手く行きます。ですから安心して復讐をしましょう。」


するとタイミングよくチャイムが鳴る。ガクとレンは眼をキラキラさせながらケイの言った事に頷き自分の席へと戻って行った。


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