Episode 24 "童貞って言うな"
(瀬名さんに童貞ですかって言ったら切れた....)
真一は頭を抑えながら自室で後悔をしていた。本屋を去った後、瀬名と共に帰路につき雑談をしていたのだが貞操についての話題になりそう口に出してしまったのだ。
「童貞の定義は陰部同士の接触をすれば脱するのか?.....それならば、オレはまだ童貞だ。」
瀬名は淫語をぼかしながらそう告げる。
「この容姿の所為でいくらか無理矢理とされた事は数えきれない程にあるが....全てはギリギリ食い止められている。あぁ、母さんに感謝だよ.....」
瀬名が何処まで深くされたのかは気になるがパーソナルスペースを壊す訳には行かないので敢えて聞かないようにした。
「オレも童貞ですけど、何か闇が深いっすよね、瀬名さんって。」
瀬名はその言葉を聞き鼻で笑うと最近の小学生の貞操観念について語り出した。
「闇が深いと言えば、最近の小学生は貞操にオープンと聞くが、本当に大丈夫か?と思うよな。精通も来てないクソ餓鬼共がまだ童貞なの?とか聞いて来たらぶん殴る自信があるわ。」
ロリコン童貞達からすれば、“えぇ〜その年でまだ童貞なの〜゛と言われればご褒美なのだろうが一般人は違う。そもそもそう言う知識はスマホの普及の所為で拡散されるのだ。個人的には小学生のスマホの使用を禁止をした方が教育に言いと思う。
ただでさえ見るに耐えぬ自称you○uberの餓鬼共がパソコンを与えられた事で有名投稿主の動画を真似たクソつまらん動画をupしているのだからスマホが与えられればどうなるかなど容易く分かるだろう。
「って途中から違う事に対して切れてたけど....それも、長々と何時間も....童貞の事についても最後には忘れてたし。瀬名さん、プライベートでは話し相手がいない所為かオレをはけ口にしている気がするのは気の所為だろうか?」
皆さんはお忘れかもしれないが真一は主人公ではなく、親友ポジにいる男なのだ。親友ポジにいる奴は大概聞き上手で話し易い。だからこそ、瀬名は真一が友人でなくてもついつい長話をしてしまうのだ。真一はその自分の特性を理解をしていなからこそ、その地位に留まる。もし仮に彼がこの殻から抜け出し、自分の意見をぶつけて行けば主人公の親友と言う位置として見られるでなく、一人の男として見られる様になるだろう。
「それにしても何で瀬名さんは昨日攻略に移らなかったんだ?瀬名さんならナデポで余裕だろ。」
既に真一の中での瀬名は人類の頂点に君臨出来るであろう美しさを持つ何かだと感じていた。性格にはかなり難はあるが黙ってさえいれば男さえも魅了するその美は正に人外の域。
(ナデポすればイチコロって表現が現実に使えるんだよなぁ、あの人。自分の異質さに気づいてるのだろうか。)
真一は取り敢えず、瀬名から貰い受けたメールアドレスに月曜日のプランはどうするのかとメッセージを送ると意味が分からない返事が変えって来た。
「「天才とは常に孤高である」」
このメッセージから何を理解をしろと、と苦悩する真一であった。
そして月曜日の朝_
「花ー遅刻するわよー!起きなさーい!」
蒼井花の母は未だ起床しない花に対し1階から起きるようにと叫ぶ。
「うーん!起きてるよー!」
蒼井は母へと返事を返すとベッドから立ち上がり背を伸ばす。
「......ふはぁ......めんど臭いなぁ。今日も愛想良くしないと行けないとか、私は社畜ですかねぇ?何てねぇ。」
愚痴を漏らしながらパジャマを脱ぎ下着姿になる。そして鏡の前に立つとニヤリと口元を上げた。
「完璧に美少女だわぁ.......唯一、あいつらに負けてる所と言えば........胸ね。だけど、顔では誰にも負けてないわ。くく、くはははははははは!」バン!
隣の部屋から壁ドンをされる蒼井。
「毎日、毎日、五月蝿えーぞ!クソ姉貴!」
中学生に上がったばかりの弟が此方の部屋へと聞こえるように愚痴を吐く。
「.......しょうがない、今日の所は此処までしておくか。」
弟に注意を受けたせいか直ぐ様、制服を着ると弟の部屋へと直行した。
「チッ、何しに来たんだよ、出てけよ!」
「アンタ、誰にも言ってないでしょうね?」
「あ?猫被りの事?」
現状、蒼井の真の性格を知るのは愚弟である蒼井美月だけ。そしてこの事は両親にも知られていない。何故ならいい娘を演じる事でお小遣いup+欲しい物をねだれば買って貰えるからだ。⚠︎主に父から。
「言ったら、アンタが由美ちゃんの事好きだって事、バラすから。」
「なっ!?何で姉貴が!「しっ!静かに!お母さん達に聞こえるでしょーが。」......くっ、分かったから、俺の好きな人の事も言わないでくれ....」
弟はしゅんとする。蒼井はそんな弟の表情を見て頭を犬のようにワシャワシャすると部屋を後にした。
「おはよーお父さん、お母さん!」
元気よく挨拶をするとテーブルに置かれた朝食に手をつけていく。
「美月はまだ起きていないのか?」
「えへへ、美月はお寝坊さんだから、さっき私が起こして上げたよ。」
「おー花は偉いな!将来はいいお嫁さんになるぞ〜!ま、オレは認めないがな!」
「もう、お父さんったら。」
と家族の団欒を展開していると登校時間ギリギリになったので食パンを加えると直ぐ様、玄関へと向かった。
「わわ、急がないと遅れちゃうよぉ〜!」
「わわ、急がないと遅れちゃうよぉ〜!」
弟の美月が丁度、二階から蒼井の真似をしながら降りてくる。その悪意のある真似にギロリと睨みつけるが父が此方へと送り出す為に姿を現した為、直ぐに視線をズラし自然を装う。
「大丈夫か?お父さんが送って行こうか?」
「ううん、大丈夫だよ、お父さん!それじゃあ行って来まーす!」
女の子らしい喋り方と仕草で父へと行ってきますの挨拶をすると直ぐ様学校への通学路へとついた。時間も時間なので食パンをくわえながら女の子走りで学校へと向かう。
(ヤベェ、マジで遅れる.......)
次の角を右折しないと行けない。蒼井はスピードを緩めぬまま右折しようとした刹那。
バン!
人とあたり後方へと倒れる。咥えていた食パンも地面へと落ちた。
(クッソ忙しいのに、ふざけんじゃねぇーよ.....たく、何処のどいつだよ。)
「いてて、ごめんなさいぃ、私がドジなせ.......い」
目の前にいるのは次元が違う何か。美しい、その言葉が一番合う。その者は手を伸ばし私へと問い掛ける。
「大丈夫ですか、お嬢さん?」
余りに紳士とした声、その風貌、まさに完璧なる美を指していた。本来ならばギザな台詞だろうがその者が言葉に出す事でギザさは杞憂と消える。
「あっ」
心臓が高鳴り、緊張のあまり声を出せなかった。するとその者は私の手を取りその場から立ち上がらせてくれた。まるで馬車からお姫様をエスコートをする王子のように。
「良かった、お怪我が無くて。」
優しい声。全てを包み込むその鋭い眼差し。くどいようだけど彼の美しさは現実離れしていた。目が離せない。
(わた、私って.....少女漫画のせ、世界?え、え?.....これって現実?)
頰を抓り現実である事を再確認すると、その者は微笑んだ。私の今の行動が彼を喜ばせたのだ。
(どうしよう......すっごい嬉しい.....)
彼のその微笑みを独占したいと感じた。すると彼は私が本当に無事である事を確認すると歩き去ってしまう。私はあの微笑みの余韻に浸りその場へと立ち尽くしてしまった。
「はっ!?私は.......ってもうこんな時間!」
そして学校へと辿り着いたのは三限目がちょうど始まる頃だった。
130越えやで!マジで怖いわ、ブクマが毎週10以上はされていく現実。てか、そんだけ人がいるなら不屈の英雄への方もしてくれよ!作者名から飛んでワンクリックだろ?てか感想書けや!って言うだけじゃあ多分、お前らは書かないだろうから話のリクエスト、こんな女の子出してくれーとかあったら書いてくれや!




