Episode15 "試練“
逆転世界だからと言って男性が死なない訳ではない。勿論、裏の世界では男の売買なども行われている。
「新海.....何で....」
葬式を終え帰宅した瀬名は一人、庭に腰を降ろし目を閉じていた。
(刺殺......殺されたって事だ。)
一応は同郷のよしみと言う事もあり瀬名はショックを受けていた。
「ジョーン、大丈夫ですか?顔色良くないデースよぉ?」
ケイトは自分の隣へと座り、瀬名を心配した表情で見つめる。
「うん、ちょっと新海の事について考えてた「心配ないデース!ジョンは私が絶対に守りますからぁ!」はは、ありがと、ケイト。「うぅ....うん。」
照れた様に俯くケイト。
「....新海は多分、他人とよくぶつかる傾向があるから、その時の恨みを買ったんじゃぁないかな、と思う訳なんだけど。「自業自得、その言葉が一番、その気持ちに合うと思うわよ。」.....」
(あえて口に出してなかったんだけど.....)
一が昼食の為に庭へと瀬名を呼びに来たのだが瀬名が暗い顔をしていたので話題に口を挟んだのだ。
「確かにお友達を失ったことは悲しい、だけど、まずはご飯を食べて気持ちを落ち着かせましょう、ジョン。」
一は優しく瀬名の頭を撫でると家の中へと戻って行った。ケイトは立ち上がり座る瀬名へと手を伸ばす。
「ご飯、食べて元気になるデース!」
その手を握り立ち上がり共に家へと入って行く。
(唯、一言いいかな......別に新海が死んだから、悲しんでる訳じゃあないだよ。正直な話し、そこはどうでもいい。問題は此方へと火の粉が飛んでこないかと言う話だ。)
箸を片手に食を進めながら考える。
「もぅ、これからはジョンくんを一人で外出させるわけには行かないわね、一。」
伊都が一に対しそう告げる。
「えぇ、ジョンきゅんの男友達がその新海くんだけだったって事はジョンきょんも狙われる可能性があるわ。警戒度をLv.5まで上げる必要まで有るわね。」
Lv.5って何だよっと心の中でツッコミを入れる瀬名。
「おう、ジャパニーズア二メで見た、何処かの学園都「ヤメんか!」何するですかぁージョン!えへへ。」
言わせてはならないと思い、頭をわしゃわしゃする瀬名。だがケイトは嬉しそうだった。
「伊都、ケイト、武器の隠し場所は理解しているわね。もし仮にジョンきゅんに被害が被る何かしらの災厄が降りかかるのならその者を殺しても構わないわ。私の権力で殺人履歴なんてどうとでもなるから遠慮はいらないわ。もっともそれがジョンきゅん関連以外の案件なら協力はしないのだけどね。」
(母さん.....あんた、本当に何の仕事してる人なんだ。)
瀬名は食事を終え食器を下げ洗いながら、家族一同の会話に耳を傾けると割とヤバめな話しが自分を中心に展開されていく事に頭を悩ませる。
「ケイト、ちょっとこの後、部屋に来て?」
食器を洗い終えケイトへと手招きする。」
「やっふーーーー!ざまぁ、見ろぉ!グランマ共ぉ!」
瀬名の腕へと抱きつきリビングを後にする。その後ろ姿を一と伊都は恨めしそうに睨みつけるのだった。
「ねぇ、伊都、私は災厄、最悪が降りかかると言ったわね。今こそ、その時ではないのかしら?」
「えぇ、その災厄、最悪を取り除く、いえ、監視するのも私達の使命だと思うの。」
事故が起きない様にと静かに二人の後を追う事に決めた二人。
「さて、ケイトには今から俺とのスキンシップの限界を挑戦してもうおうと思うけどいいかな?」
(これから身を守る上で、何処までが境界線なのかを理解しなければならない。)
ケイトの表情を覗き見ると放心したように瞳の焦点が虚ろとしていた。そして我を戻した様に瀬名の瞳と合い頬を紅くする。
「あ、え?....え//えへへ、え?」
瀬名はその反応に微笑するのであった。
Chaos:Demerit 〜不屈の英雄へ~と比べるて3倍以上のブクマ数だよ.......これをブクマしてる奴らが薄情者なのは理解した。せめて感想くらい書いてけバカ野郎!それともう一つの~Animeの世界よりようこそ!~も読みやがれ!




