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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
98/354

0-98街を離れる前にする事とか

次の日、リウは昼頃に目を覚ますが、『アイギス』のメンバーも一緒に部屋の中でまったりと休憩をしていた、リウは自分のMPが回復しているのと昨日までの突貫で移動した疲れがとれているのに気がつく


「おはよ~、少し寝すぎたね~」


「「「「「おはよ~」」」」


リウが目を覚ますと、シルキーとミルキーが一番にリウに抱きつき「おはよ」といい、ノノ・ココ・ジャンヌも抱きしめようとしたが、シルキー達に先を越され、リウの頭をなでなでと撫でていた

アライズ・アリサ・アンナは1Fの食堂に行き、昼ご飯を運んでもらうように向かっていった、ひょっとしたら運ぶのを手伝いに行ったのかな?

クラシスとリズは無事にリウが目を覚ましたのに「ほっ」とし、これからの事を考えていた、この街でやる事も終わり明日からはたびの準備をしてもいいかなと思いはじめていた、まぁリウと相談してから決めるので今日の夜にでも話せばいいか~


暫くするとアライズ達が宿屋の従業員と一緒に部屋に昼ご飯の料理を運んでくる、部屋の中央にテーブルに並べられていく料理を見ながら、リウは空腹である事を知る、昨日帰ってから食べた記憶はあるが・・・食べたか?という感じで、食べはじめた記憶はあるが食べ終えた記憶は無かった


「そういや僕はご飯食べたっけ?今すごく腹減ってるんだけど・・・」


リウは朝ご飯の記憶と言うか帰ってからの記憶があいまいだった

それと聞いた隣に座るシルキーとミルキーはリウに朝の事を話し始める


「リウは昨日の夜帰ってきて、晩ご飯食べている途中で寝ちゃったの、そして、今まで寝てて・・・」


「今朝も寝てたから起さないでいたの」


そっか昨日の夜に帰って、寝落ちしっちゃったか

道理で腹は減ってるし、時間間隔はさっぱりなのか・・・


「なるほど、ゆっくり寝たから疲れは無いけど、腹ペコだし、今は昼だし、今日はみんなでまったりするか~」


テーブルに並べられていく料理を見ながらリウは今日の予定を決めてしまう

それとメンバー11人と『白銀龍』の分の12人分のマジックバックのリュックを買いたいので、食べ終わったらみんなで魔道具屋へ行く事を告げる


「魔道具屋?杖でも新調するの?」


「違うよ、みんなにリュックをプレゼントしようと思ってね。『アイギス』メンバーお揃いのマジックバックのリュックをお揃いで購入しようと思ってね」


「それはミルキーにも?」


隣のミルキーは自分の分もリュックがあるか不安そうだったので、ミルキーの頭を撫でる


「そうだよ、シルキーにもミルキーにも、アライズにもアリサにもアンナにも、ノノとココとジャンヌにも、クラシスにリズに、僕や『白銀龍』の分までお揃いで購入するつもりだよ」


それを聞いてシルキーはニコニコしながら聞いていた、他のメンバーもお揃いのリュックと言う事で嬉しそうに聞いていた、『白銀龍』は装備を揃い得るいう事に「?」と言う感じで聞いていた


「まぁ、それは食べてから考えよう」


リウはそう言って、みんながテーブルの席に着くのを待つ、全員が席に着いたのを確認し、リウは手を合わせ


「いただきます」


「「「「「「いただきます」」」」」


と食べはじめる、リウは2食分を抜いた状態だったので、宿屋のボリュームのある食事はありがたかった、味はともかく量があるので、腹に詰め込めるだけ詰め込んでいた

『白銀龍』はリウの傍で食べていたが、ミルキーが『白銀龍』に角煮や焼き肉を食べさせている

リウは食べながら魔道具屋で12個のマジックバックがあるかを考えていたが、無ければ注文して手に入ってから街を出ればいいかと考えていた

食べ終わり、みんなで昼寝をしてから、魔道具屋へ行く事にする




『アイギス』のメンバーは、この街では冒険者ギルド・商業者ギルド・道具屋・宿屋・露店以外の場所を知らない事に気がつくが、リウ達は知らなくても不便じゃないので知ろうとしなかった

魔道具屋の場所は、宿屋の従業員に場所を聞き、さっそく向かっていく

魔道具屋の場所は、商業者ギルドの裏に店を構えており、人通りの少ない裏通りにあった、ただギルドの傍と言う事で治安は良いという話だった


リウ達は魔道具屋で、マジックバックのリュックを12個を購入するも、在庫不足という事で新規に注文する事になる、注文するに当たってリュックの色は藍にしてもらい、リュックに盾と回復用の薬草の刺繍をお願いした

注文したリュックは10日後には完成するという事だったので、街を離れるのを10日後とし、その日は露店を巡り宿屋へ帰る事になる


宿屋へ帰り、リュックに刺繍をする意味を聞かれたので、お揃いの意味と『アイギス』の目印が欲しかったと伝える


「リュックは各自持つ事になるけど、リュックの中身は各自の判断に任せます、食べ物を入れたり、飲み物を入れたり、お酒を入れたり、肴を入れたりね。それと刺繍は『アイギス』の紋章と言うか、エンブレム的な意味で考えてみたんだ。『アイギス』は最強の盾を持ち、薬草採取をする・・・。そんな意味を込めてね。それにこんな手の込んだ事をするパーティーはいないでしょ」


リウはそういうとニコニコしながら『白銀龍』を撫でていた、本当は龍と薬草にしたかったが悪目立ちしそうだから止めたのを言えずにいた・・・


それと10日間も街に滞在する事が決まったので、リウはMP回復の薬草を採取しにいこうかと思っていた、ただ1人で行くのはダメと言われそうなので、ノノ・ココ・ジャンヌと4人で行く計画を頭の中で考えていた


「10日間は街に滞在するから、クラシスとリズはアイテムボックスの薬草の調合をお願いね、アライズとアリサとアンナは調理荷台の食料の在庫と追加の保存食の買い出し、それと出来あいの料理を調理してリズのアイテムボックスに保存をお願い、僕とノノとココとジャンヌは6日間の予定でMP回復用の薬草を採取してくる、無理せずに採取場所に簡易陣地を作成して採取するから危なくないでしょ」


そういうとクラシスはリウ1人で採取するわけでないので


「ノノ達と一緒なら安心ね、リウ1人だと心配だし、無理をして怪我でもしたら大変だもの」


クラシスのその言葉にメンバー全員で頷いている・・・、リウは「あれ、信用ないのか?」と思ったが、メンバーの気遣いだと思う事にした


「それじゃ、私のアイテムボックスにある出来あいの料理をココのアイテムボックスに移動するね、他にも食べ物と果実酒の移動に、布団は2つ持ってる?」


アイテムボックスに食料を移動しながら、リズはここに質問をしていた


「大きい布団が2組あるし、寝袋も人数分ある。薪もあるし、6日間の宿泊なら大丈夫です」


どうやらココのアイテムボックスには、食料など野営に必要な道具は常備されているみたいだ、それに出来あいの料理に露店の焼串など必要な物は、6日間にアライズ達に購入してもらおう


「明日から6日間は森にいるから、後の事はクラシスを主体としてお願いね。宿屋へ籠ってのポーション作成だけど、適度に休憩をしてね」


クラシスにそういうと嬉しそうな顔で


「任せて、適度な休憩はするし、無理なく調合するつもりよ」


「それとポーションはギルドや道具屋へ納品してもいいの?」


「そうだね納品する時はクラシスとリズの2人で行って来て、量が多いし変な冒険者に目をつけられても嫌だしさ」


「了解、何かれば瞬殺するし、きっちり埋めるから平気よ~」


そういうとクラシスとリズは「ふふふ」と暗い笑いをしていた

これでリウがいなくても『アイギス』は大丈夫そうだ


「そだ、シルキーとミルキーは午前中はポーション作成の手伝いを、午後からは調理の手伝いをお願いね」


「「はい」」


2人とも元気よく返事をしてくれる、6日間に調理と調合がLvUpしてたらいいんだけど、そこまで急にはLvUpしないかな?


「それじゃ、今日の夜は深酒しないようにしようね~。明日から『アイギス』は2組に分かれて行動するから、お互い無理しないように」


その日は晩ご飯後に少しだけ晩酌をし、早めに就寝する事になる




次の日、リウ達は装備を整え、森へ向けて駆けだしていた

今日は4人に『白銀龍』と一緒に移動なので、リウは移動のペースをノノ達に合わせていた、1時間駆けたら15分休憩をし、MPを回復したら駆けだす

そういう風に移動し、2日目の夕方にはMP回復の薬草採取場所へ到着する

リウは簡易陣地を作成し、ノノ達は晩ご飯の準備を始める、5人分の陣地と言う事で、いつもの半分のスペースで作成する、ただ土壁に関してはいつも以上に堅甲にし、火の番無しでも過ごせるようにした

その日の晩ご飯は、出来あいの料理で済ませる事になる

移動ばかりでノノ達は疲れていたのと、今日は食べる事より、ゆっくり寝たい気持ちでいっぱいだったからである、食後はお風呂に交代で入り、晩酌もそこそこに寝始める、なぜか布団が2組あったがリウを中心にノノ達が寝るという状態で次の日の朝を迎える・・・まぁ、通常通りなのでリウは気にせずにいたが


次の日の朝はリウが料理し、野営3日目を迎える

リウが周囲を警戒し、ノノとココとジャンヌが採取する、1時間採取し30分の休憩、それを2日間し、薬草採取を終了する、最終的にMP回復の薬草を計250個収集する事が出来た

リウは無理なく効率的に収集できたと思ったが、MP回復の薬草はこの場所だけでも1000個以上は生えていたので、もったいないと思いながらも収集を完了した

次の日からは、帰るだけなので魔力を纏いながらの移動をし、街までの2日間を修練を交えつつ行っていた

街へ到着する頃には、ノノ達は両手棍にも魔力を纏う事も可能になり、魔力操作が向上し、具現化魔法のスムーズな発動に繋がるのだった・・・


一方その頃、クラシス達はアイテムボックス内の薬草をポーションへ調合していたが、回復用の薬草だけでも1000個を超えるほどの薬草があり、6日間回復ポーションの作成をしていた、午前中だけでもシルキーとミルキーがいたのでなんとか6日間で600個の薬草をポーションへ調合する事が出来た

クラシスとリズは2人で200個ずつ納品し6日間のポーション作成期間を終了する

リズのアイテムボックスには他の薬草もあるが、それを調合するのはもう少し後の話である・・・


アライズ達は6日間の間、料理をしていた、手の込んだ料理から簡単な物まで、『ひよこ亭』で調理した料理から、街を離れ新しく修得した料理まで作っていった、それ以外でも新しい料理の開発もし3人で試食し完成させていった、その料理のすべてをアイテムボックスに保存し、新しいメニューはクラシス達に試食してもらい美味しいというモノをアイテムボックスに保存していく

6日間に食料は減っていったが、調理済みの料理はアイテムボックスに大量に保存していく事になる

シルキーとミルキーも6日間、午後からの手伝いだったが2人は少なからず料理の腕が上がっていくのだが、2人は実感してはいなかった、そのかわり連日の料理の試食で、味覚だけは向上していく・・・


6日間の薬草採取を終え、リウ達は宿屋へ戻る


リュック完成まであと4日、リウ達は街を離れるまではゆっくり過ごす気でいた

消費した食料を購入したり、部屋の中で魔法の修練をしたり、やることはいっぱいあったが、ただ部屋の中でまったりするつもりでいた

こんなゆったりした日がいつもあるとは限らないので、休める時は休む、リウはそう言って、『白銀龍』を撫でながら、具現化魔法で1体の龍を作成する

それは大きくなった『白銀龍』を模したクリスタルの龍だった

大きさこそ小型犬サイズの『白銀龍』と同じくらいの大きさだが・・・

それを見て『アイギス』のメンバーは、各自で具現化魔法の修練をする

『白銀龍』は目の前のクリスタルの龍に興味があるのか、ポンポンと触ったり齧ったりしている、リウは「食べれないよ」と微笑みながら『白銀龍』を撫でるのだった

リュック完成まであと4日、宿屋での修練を行います

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