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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
94/354

0-94調べ物は終わりとか

『アイギス』は新しい街へ到着した、荷馬車の泊めれる宿屋を探す為に、まず冒険者ギルドを目指していた。冒険者ギルドでこの街での活動を知らせるのと、調合したポーションの納品をする為だった

リウは『アイギス』がこの街へ着いた事を知らせ、クラシスはポーションを納品していた

それとリウは受付嬢に、荷馬車の泊めれる宿屋を紹介してもらう

出来れば冒険者が止まる宿屋より、商人が泊る様な宿屋を紹介してもらう

どうやら宿屋は、ギルドがある大通りじゃなく、街の入り口付近の倉庫地域の傍の宿屋を紹介してもらっい、リウ達は一度宿屋へと向かう


「ところでなんで、商人が泊る宿屋を紹介してもらったの?」


「あぁー、それはそっちの方が馬小屋が大きそうじゃない?うちの荷馬車も大きいんだし、出来れば安心して泊まれる宿屋が良いしね」


「それに街の入り口付近の宿屋なら、帰還もすぐだし、街を出るのも大丈夫でしょ」


「それでリウはこの街にどれくらい滞在するの?」


「んー、露店の商品のある程度購入と宿屋の料理を覚えたいね。それと冒険者ギルドの資料室にも行ってみたいから・・・1ヵ月くらいかな?」


「それなら1カ月分の宿泊で行きましょ」


「活動は明日からで、今日はゆっくり宿屋で過ごそう~」


「了解~」


「今日はまったり~」


「晩ご飯が楽しみです~」


『アイギス』は宿屋に着き、馬と荷馬車を宿屋に預ける

荷馬車の調理荷台をアライズ達が掃除をし、馬2頭にはリウの調合した薬草餌を宿屋に渡しておく

宿屋では、11人で大部屋を2部屋1ヵ月宿泊する事を決め、最初に宿泊費を支払った、食事は部屋で食べる事にし、ゆっくりと過ごす事にしていた


宿屋の食事は、味はともかく量が多く、食べがいのある料理だった

それと酒に合う料理が多く、クラシスとリズとアライズが楽しそうに飲んで食べていた

この街では、クラシスとリズが冒険者ギルドへ行って資料を集め、アライズとアリサとアンナは露店を巡り料理の味を調べ、ノノとココとジャンヌは露店の焼串や焼き鳥などのジャンクフードの買い出し、シルキーとミルキーと『白銀龍』は冒険者ギルドで薬草採取のクエストをするつもりでいた


食後にリウ達は果実酒を飲みながら、MAPを展開し、街の周囲の赤マーカーを調べていた、街の周囲には赤マーカーの反応は無く、街の周囲には黄色マーカーの薬草の採取場所が数か所見つかる、MAP上では採取場所を知る事が出来たが、何種類採取できるかはわからなかった・・・

大部屋を2部屋のうち1つの部屋では食事を、もう1つの部屋は寝室として使う事にしていた

シルキーとミルキーは食後に、リウの足を枕にし眠っていた。ジャンヌも果実酒を飲みリウに寄りかかる様に眠っていた

ノノとココはちびちびと果実酒を飲みながら、カットした果実を食べていた

アリサとアンナは酒に合う料理に使用した肉がなんの肉なのかを議論していた

『白銀龍』は料理を食べ、果実酒を少しだけ飲み、ぼんやりしながらリウ達を見ていた


「明日は各自露店巡りをしてみてね、珍しいものや食べたい物を買ってきて、それを夜に食べてみよう、美味しかったらアイテムボックスに保存しておこう」


「「「了解~」」」


ノノとココとジャンヌは元気よく応える

クラシスとリズはにこにこしながら話を聞いていたから、明日は酒の買い出しに行くのかもしれないな


「それじゃ、調味料とかも買っていいかな?」


「食べたい食材も欲しいかも~」


「果物も好いかも~」


クラシス達は食べたいものが、欲しい食材や調味料や果物になったみたいだな

どちらも食べてみたいのでリウは購入するように告げる


シルキーとミルキーはリウと一緒に露店を回るつもりでいたので、明日は少しだけ楽しみだった、それは親戚の子と縁日に行くような感じだった


リウはこっそり『白銀龍』に「明日はどうする?一緒に露店を見に行くかい?」っと誘ってみるが、騒ぎになるのが怖いという事で、部屋で留守番をお願いした




次の日の朝、それぞれの組に分かれて街の露店を回る事になる

リウとシルキーとミルキー、ノノとココとジャンヌ、クラシスとリズ、アライズとアリサとアンナの4組に分かれ、お昼に一度戻ってくる事にする


リウ達は露店で甘いものを中心に食べ歩き、アイテムボックスにも11人分を保存しておく

ノノ達は露店の焼串などをメインで食べ歩き、美味しかった物をアイテムボックスに大量に買い占める

クラシス達は露店で売ってる酒を試飲し、気に行った酒から樽で購入していった、それと同時に酒に合う肴も大量に購入する

アライズ達は露店で調味料や食材を購入し、まずは調理がしたいので、そんなに多くは購入しなかった


お昼には宿屋に戻ってきて、購入した物をメンバーに教え、アイテムボックスにどれくらい保存したのかをリウに知らせた、アライズ達は食材を購入したので、午後から調理荷台で調理をするという事だった・・・

なので、リウ達は午後からはアライズ達の試食会をする事になる

アライズ達が購入したのは、3角牛という角が3本ある黒毛の牛の肉だと教えてもらう、3角牛の肉は柔らかい霜降りの牛肉の様だった

アライズ達は、難しい調理をするのではなく、塩コショウでステーキのように焼き上げる

リウ達はアライズ達の調理した3角牛は、塩コショウして焼いただけなのに、今まで食べた事のない料理になっていた


「うんまい、これうんまい」


「うまうまー」


「宿屋のご飯よりうまいー」


「ただ焼いただけなのにうまいなー」


「さいころサイズでカットしても美味しいかも」


リウ達は塩コショウのみの味付けなのに、これ程美味しくなった事に驚き、お代わりをアライズ達にお願いしていた

アライズ達は試食にかかわらず、これほど美味しくなったのに驚き、追加で3角牛の肉塊を購入する事を決める


「ねぇ、この3角牛の肉は高いの?」


「そんなには高額じゃないけどなんで?」


「明日、3角牛の肉を大量に購入して欲しくてね・・・。出来ればリズのアイテムボックスに保存をお願いします。この3角牛の料理は、街を離れても食べたいし、アイテムボックスに保存すればいつでも新鮮な状態で食べれるからさ」


「了解、明日、一緒に買い物に行ってくるよ」


アライズとリズは頷き、リズのアイテムボックスに大量の3角牛の肉塊が保存される事になる



晩ご飯後に明日からの予定をメンバーに聞いてみると、朝の修練後は、ノノ達は露店巡りと薬草採取をし、クラシス達は冒険者ギルドへ資料集めをし、アライズ達は商業者ギルドへ資料集めをし、リウはシルキーとミルキーと一緒に朝から薬草採取をするつもりでいた


この日も、部屋で晩酌をしていた。ノノ達の購入してきた焼串とクラシス達が購入してきた酒と一緒に・・・。焼串は3角牛の肉らしいが味付けが絶妙で酒の肴としては優秀だった、ココの話でアイテムボックスには大量の3角牛の串焼が保存しているという話だった

リズのアイテムボックスには今飲んでいる酒が樽で保存していると聞き、この街での酒の購入を禁止にした・・・


明日からは『アイギス』は4組で分かれて行動するので、朝ご飯の時と晩ご飯の時の1日2回の報告会をしっかりやる事を決めて、その日の晩酌を閉じる事になる



次の日から、『アイギス』は4組に分かれて行動を開始する


リウはシルキーとミルキーと何故か『白銀龍』の4人(?)で行動を開始する、いきなり森へ行くのではなく、街の周囲の草原で薬草を採取する

この採取場所は、回復用の薬草が大量に見つける事が出来た、大量の薬草は後で大量のポーション作成の修練にもなるので、多くて困る事は無いはずだった

リウが周囲を警戒していたが、『白銀龍』も一緒になって周囲を見渡していた影響か、襲われることなく採取を終了する事が出来た


ノノ達は露店巡りをしたり、薬草採取をしに森へ出かけたりした。森の中では3人は周囲を警戒し、危険がわかると逃げる様に動きまくっていた。薬草採取よりも周囲警戒を重点に置いての修練をノノ達は実戦していた

それは危険回避の精度の向上と、広範囲での警戒をする為だった


クラシス達は冒険者ギルドで、受付嬢から冒険者に配布する小冊子をもらい、資料室で街の周囲の事を調べ、討伐対象の生き物や薬草採取での薬草類を調べ、また、旅行記や伝承、この街の過去の事を調べていた

それとこの大陸の事を知る資料を調べたり、大陸間の移動についての資料を調べていた

城跡に出来た街という事で、資料室には大量の資料があったが、まとめるには1ヵ月以上はかかるという事だった


アライズ達も商業者ギルドの資料室で資料集めをしていた、資料としてもこの街での物の流れや、特産物など露店で流行りものまで資料として残っていた

それと料理に関する資料も色々残っていた、その殆どが街が出来る前の城が栄えた時代の料理をアライズ達は知る事になる

もちろん資料として残ってはいるが、調理方法の詳細までは書かれてなかったので、アライズ達は虫食いの状態での調理方法を知り、試作をしながら完成を目指すつもりでいた


『アイギス』の4組での行動は、1ヵ月を超える期間で行われた


1ヶ月後、クラシス達とアライズ達の集めた資料を宿屋は部屋の中で話し合いをしていた

クラシス達の調べた事は、小冊子を広げ調べたノートとの違いを比べたり、討伐対象の生物や薬草の種類、そして、過去の城が栄えた時代の事を知る事になる、その城は魔物の『氾濫』で滅んだという事、『氾濫』の原因になったダンジョンが今は存在しない事、これ程の城壁があっても滅んだという事は、街の中にダンジョンがあったという記録があった事、それに城跡に立つ庁舎の責任者は城の生き残り=王族なのではないかという事を聞いた

アライズ達が調べた事は、街の特産物や露店の流行りものについて調べていた、街での露店での販売している料理や調味料、それと街で採れた野菜や討伐対象の生物について、城が栄えた時の料理の資料などだった

その辺はアライズ達の方が専門的な知識があるから、全て任せる事にした


ノノ達は危険回避の警戒範囲が広範囲に調べる事が出来るようになり、クエスト時や荷馬車での周囲警戒をやる上では有効な手段となる


シルキー達は薬草採取で、2人はランクFに昇格した

これで少しは冒険者らしくなったと2人は喜んでいた


街での生活も1カ月を超えたので、リウは調べる事をいったん止め、『アイギス』として、一度みんなでの野営をする事になる

宿屋に追加で7日分の宿泊費を払い、『アイギス』は次の日から5日間の野営を実施するつもりでいた

森での薬草採取に、討伐クエストを行う事だった

本格的な野営は、アライズ・アリサ・アンナ・シルキー・ミルキーの5人は未経験なので街を離れる前に、実施する事になる

『白銀龍』がいるので討伐クエストは出来ないかもしれないが・・・

それでも『アイギス』にとっては、いい経験になるはずだ


その日の夜は、前夜祭じゃないが晩ご飯の時から酒を飲み、今日まで資料室に籠っていた疲れを忘れる様に、クラシス達は飲み騒いでいた


やはりシルキーとミルキーはリウを枕に寝始め、ジャンヌも眠りはじめていた

ノノとココは果実をちびちびと飲み、うつらうつらと寝落ちしそうだったので、リウはシルキーとミルキーを布団に運び、次にジャンヌとノノとココも布団に運び、リウは飲みはじめる

アリサとアンナも酒を飲んでいた、「大丈夫?」と聞くと2人はにこにこしながら「無理かも」って顔をしていたので、リウは2人を抱きかかえ部屋へと戻る


アリサとアンナを部屋へ運び、クラシス達が飲んでいる部屋へ戻った

クラシスとリズとアライズの3人は、酒を飲みながら明日の野営について話し合いをしていた

森での歩き方や、討伐の仕方、野営時の食事のやり方・・・

知りたい事をアライズはクラシスとリズに聞いていた

やっぱりアライズは明日の野営のことを心配し、不安があるのかもしれない


明日はアライズ達を守る様に野営をしなきゃいけないな

明日は『白銀龍』がいるから不安は無いが、それでも森では何が起こるかわからないから・・・


明日の野営は、この街を離れる最後のクエストになるから、しっかりやろう

街での調べ物は終わります

次回は森での野営をします

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