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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
89/354

0-89新たな『イージス』の使い手とか

4日後森へ向かった冒険者が戻ってきたが、森の調査の詳細を街の住人が知ることは無かった、また、ギルドからも森の以上についての報告は無かった

森から戻った4人の冒険者は負傷し、ポーションでは回復出来ず、教会で養生をしていた

冒険者ギルドは、戻った4人の冒険者を隔離し、他の冒険者との接触を禁止とした

それにより、森の以上の詳細は冒険者ギルドが隠しているという噂が出始めていた


リウは冒険者ギルドでの報告が無い事を不審に思い、商業者ギルドへ向かい今回の森の報告を聞きに向かってみた

しかし、商業者ギルドでも森での報告を聞く事は出来なかった


『アイギス』のメンバーは、一軒家から外出する事無く修練の日々を送っていた

リウは街を散策しながら、今の状況を考えていた

露店の数は変わらず出店してるが、冒険者と住民が少ない気がしていた

これは街を離れたか、家の中で隠れているか・・・


街の酒場では、森での討伐を生業としていた冒険者が昼から酒を飲んでいた

見せの外から冒険者の話を聞いていると、ギルドから森への侵入を禁止している事だった、どうやらギルドは森の異常の詳細は知らせないが、確かに森では異常事態になっているとの事だった


リウは冒険者ギルドが何らかの事を知っているが、それを開示する事を拒んでいる感じで見ていた、もしくは、森での調査を信じたくないか・・・

わからない事だらけで、暫らくは森への侵入は控えよう




一軒家へ戻ると、クラシスとリズがアライズ達に魔法の指導をしていた

魔法障壁を展開できるようになり、少しでも強度と維持時間を延ばす修練をしていた

ノノ達は、一軒家の倉庫でポーション作成をしていた

これから危機的状況になるなら、ポーションを大量に作成しても無駄にならないと考えたからだ


リウは晩ご飯後に、今日街で聞いた話や街の状況をメンバーに聞かせていた

森の調査の詳細を教えないギルド、戻ってきた冒険者への接触禁止、冒険者の街からの脱出、それと森への侵入禁止

わからない状況が多いので、『アイギス』のメンバーは出来るだけ街での活動を控えた方がいいという事で、リウ・クラシス・リズのみ街での買い物をし、他のメンバーは一軒家から出ない事にした

ココとリズのアイテムボックスには11人で半年以上の食料があり、調理場の地下室にも3カ月以上の保存食が保管していた、これは節約すれば1年分は保持していた

リウはMAPを展開し、森の赤マーカーの反応を調べていた

やはり森の奥に1つだけ赤マーカーの反応があった・・・


「まだ森の奥に1つだけ何かの反応があるね・・・」


リウのその一言でクラシスも森の方へ意識を向ける

クラシスも森の奥に反応を見つけ頷いている


「森に何かいるとして、それを秘密にするとしたら・・・何かな?」


「それも森から山犬やキラーハント、黒熊まで逃げ出す何か・・・」


「もしくは、動かないのか、動けない状態なのか・・・」


リウの呟きにクラシスとリズが答えるが、どれも具体的な答えになっていないような気がする


「もしも、ギルドが冒険者の報告を信じないとしたら・・・」


「それは、あり得ない大物か・・・」


「信じたくない規格外の生物か・・・」


「予想外の想定外の生物か・・・」


アライズとアリサとアンナの呟きに、リウは信じたくない気持ちでいっぱいだった

予想以上に危険が迫っているなら、今の一軒家の防衛では防ぎきれないかもしれない


ここはシルキーとミルキーの生まれた街、出来れば守ってやりたいが、今の状況では後手になりそうだ、それでも『アイギス』のメンバーは守り切りたい


「ふぅ、わからない事だらけだ・・・。何があってもいいように対策だけはしておくか・・・」


リウのその呟きを聞き、ノノ達は新しい土魔法の事を考えていた

アライズ達は明日からの魔法修練を考え、魔力操作を上手になろうと考えていた


「クラシスとリズに聞きたい事があるんだけどさ、土魔法で地面に穴を掘ることは可能かな?いわゆる落とし穴??」


「どうでしょう、土壁の逆の発想な気がしますが、明日から修練をしてみましょ」


「庭で魔法の修練出来るし、落とし穴が完成できれば、魔物の足止めや動きを封じる事も可能になるし、試す価値はあるかもね」


明日からはリウは土魔法で落とし穴を再現するのか

出来れば明日から『アイギス』メンバーに具現化魔法の盾『イージス』の修得をしてもらいたい

魔法障壁より堅甲で、魔法障壁より維持する時間の長い


「明日からはノノ達も具現化魔法の盾『イージス』の修得をして欲しいんだけどいいかな?」


魔法の修得したばかりには難しいと思うけど、修得すれば『アイギス』として最高の武器となる、そして、メンバー自身を守れる事が重要になる


その日の夜は久しぶりに、晩酌無しでゆっくり寝る事になる

なぜか元リウの部屋には、メンバー11人は揃って寝る事になる

大きい布団4組を部屋に並べ、次の日の朝までゆっくり眠る事になる




次の日、朝の修練からメンバーは具現化魔法の修練を行う


リウだけは土魔法で穴を掘るイメージを構想し、1人で庭に座りながら地面に手をつけながらイメージを固めていた

最初に片足がハマるほどの穴を開け、リウは開けた穴をぺたぺたと触り、深さと穴の強度を確かめ、リウは落とし穴のイメージを再構築する


その日は1日中一軒家から出ることなく修練して過ごした

『アイギス』のメンバーも魔法の修練をしていた、MPの枯渇寸前まで修練し、MPを回復する為に休憩をしつつ、具現化魔法のイメージをし、また、魔法の修練をしていた


リウは夕方までに人1人分の落とし穴を成功させる事になるが、それでは落とし穴とは言えず、もう少しイメージを固めることからはじめる事になる


「んー、なかなか難しい」


リウが庭に横になって休んでいると、シルキーとミルキーも一緒になって庭で横になる


「難しいね~」


「むずかし~」


2人もどうやら具現化魔法の修得に苦戦している感じがした

リウは寝ながら、具現化魔法のイメージを教え、それでもダメなときは絵に描いてやってみる事を勧める、もっとも2人は疲れ過ぎていてそれどころではないみたいだが・・・



リウ達は晩ご飯まで庭で横になりながら過ごした、シルキーとミルキーはいつのまにかリウに寄りかかりながら寝ていたので、リウは動けずに過ごす事になる

晩ご飯の準備が終わり、呼びに来たアリサに庭で寝ていた事を3人は叱られるが、疲れていたので半分も聞いてはいず、食事もあまり食べずに寝落ちしていた




リウが土魔法で落とし穴を使いこなせるようになったのは、2日後になるが精度などの不安が残るので、要練習ということになった

具現化魔法の修練で、具現化魔法の盾『イージス』を使いこなせるようになったのは、新たにノノとジャンヌがなんとか修得し、これでリウ・ノノ・ココ・ジャンヌ・クラシス・リズの6人が使用可能となる

また、アライズ・アリサ・アンナ・シルキーミルキーは魔法障壁を使用可能なので、防御力的な意味では『アイギス』は中堅冒険者としては最高の防御を誇る事になる




そして、次の日の朝、リウ達は森での異変の正体を知る事になる

それはリウの予想を超えたものになるが、冒険者として対応せざる得ない状況に追い込まれる事になる

『アイギス』の初期メンバーのノノとジャンヌが具現化魔法の盾『イージス』を修得、魔法障壁はメンバー全員が修得済み


次回、森の異変を知る

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