0-83新しい街と『アイギス』のこれから
『アイギス』はやっと街へ到着した、夕方の到着なので門番さんにギルドカードを見せ、街に入る事になる
馬車も泊まれる宿屋を門番さんに聞き、宿屋を目指して馬車を走らせる
宿屋は門から馬車を走らせ、30分くらいの位置で営業していた
少しだけ大通りから離れた位置の宿屋なので、宿泊金額は大通りの宿屋よりも格安で泊まれる事が出来た
とりあえず、馬車込みで9人分で10日間宿泊する事にした
馬車も泊まれる宿屋『銀の皿』に『アイギス』が宿泊する事が決まり
最初にもめたのが、何部屋を借りるかという問題だった
リウはクラシスとリズで1部屋、アライズとアリサとアンナで1部屋、ノノとココとジャンヌで1部屋、リウが1部屋で4部屋で宿泊しようとした
しかし、それはノノ達の反対でリウがノノ達の部屋で一緒に泊る事になる
「それでリウはノノ達と同じ部屋でいいの?」
「ダンジョンでも一緒に寝てたし、1人で寝るよりは寂しくないし、1人だと寝ないでポーション作成とかしちゃいそうだから、みんなと一緒の方がいい」
「まぁ、前の街の様に一軒家を借りるかもしれないし、今はそれでもいいか~」
リウは1人寝が寂しい事は、メンバーは知っていたので、ノノ達と同部屋になる事に反対する事は無かった
それ以上に、自分達の部屋にもリウを招待出来ないか考えていたが、リウはそんな事を知る事が無かった
宿屋の部屋に外した装備を保管し、『アイギス』のメンバーは宿屋の1Fの食堂で晩ご飯を食べる事になる
今まで馬車でアライズ達の調理した料理を食べていたが、今回『ひよこ亭』以外の料理を食べるという事で、リウ達は『銀の皿』での料理を楽しみにしていた
『ひよこ亭』では、野うさぎ料理が美味しかったが・・・
『銀の皿』ではどんな料理が出るのやら・・・
暫くすると、宿屋のウエイトレスが料理を運んでくる
リウ達の前に料理を並べていく、料理は大猪のメニューが豊富だったが、一番おいしかったのが「大猪の角煮のシチュー」が絶品だった
それはアライズも食べながら、頭の中では調理方法を考えながら食べているみたいだった
アリサとアンナも同様に、食べながら調味料がどうやら、煮込みがどうやら、と話しながら食べていた
もちろん他のメンバーも料理が美味しかったのが、にこにこしながら食していた
「この大猪のシチュー美味しい~」
「野うさぎと違う美味しさです~」
「シチューうまー」
「これはアイテムボックスの大猪を調理するのが楽しみです~」
ノノ達も大猪の料理が気に入ったみたいだ
「確かに、大猪の解体を修得したら、料理をお願いいしたいね~」
「お客さんも冒険者だから大猪も討伐するんですか?」
どうやらテーブル席のリウ達の会話を聞いていたウエイトレスが声をかけてくる
「そうですね、街へ来る前に大猪を討伐したんですが、まだ、ギルドへ持っていってないんです。出来れば大猪の解体を修得して、料理してみたいんですが・・・」
「なるほど、大猪を討伐可能な冒険者さんはいっぱいいますが、自分たちで解体し料理をするのは珍しいですね」
「うちには料理上手なメンバーが揃ってますから~」
そういうとアライズとアリサとアンナ、それとノノとココも嬉しそうにリウ達の話を聞いていた
それを聞いたウエイトレスは
「それならクエストをしない時でも、うちで仕事をしてみません?」
どうやら宿屋の食堂は人手不足で、ギルドを通して人材を派遣をお願いしていたのだが、なかなか新しいウエイトレスと料理人が来なかったという
アライズとアリサとアンナは定期的に『銀の皿』での仕事をすることになる
これによりアライズ達は大猪の調理方法を知る事になる
その日の夜は、お風呂に入り、久しぶりに布団で寝る事になるが
やはり布団の魔力というか、朝は寝坊する事になる
次の日は、『アイギス』メンバー全員で冒険者ギルドへ向かう
冒険者ギルドで、この街での活動をギルドに教え、クエストボードの前で野犬と薬草とポーション作成のクエストがある事を確認し、馬車で移動中に討伐した野犬や薬草とポーションをギルドに渡す、クエスト報酬は前の街と同額だったが、数の多さで報酬額がすごい事になっていた
また、クラシスとリズは大猪の解体の修得が出来ないかを聞き、商業者ギルドで解体の教習の日程を教えてもらう事になる。次の教習は3日後に商業者ギルドで実施するので、クラシスとリズの2人は参加する事になる
ノノ達は薬草採取のクエストを見つけ、前の街よりも豊富な薬草の種類を採取する事になる、それに伴い街の周囲の薬草などが記載している小冊子をギルドの受付嬢から手渡される
その中には傷や体力を回復する薬草、これはポーションの材料
解毒用の薬草、これは解毒ポーションの材料
それ以外に熱さましの薬草や虫除けの薬草など、ポーション以外の薬の材料を知る事になる
また、MP回復用の薬草の森の深部にあるみたいなので、それも時期を見てメンバー全員で採取に向かいたいと思った
小冊子には薬草以外に、大猪や野犬よりも大型の山犬=狼や、ダンジョンでみたキラーハントなどが記載されていた
ダンジョンでは無いので、魔性を落とすことは無いみたいだが、キラーハントは外装が堅甲な為に討伐が難しいとも書かれていた
その中でも討伐困難だと書かれていたのは、黒熊といわれる大型の熊が記載されていた
剣や槍を跳ね返す外装や全身凶器な生体なので、接近すれば爪で斬り刻まれ、また、巨体にもかかわらず、走る速度は馬よりも速いと書かれている
土壁だけでは、防ぐことは無理な感じがするので、もし森の中で遭遇したら全力で逃げるか、全力で魔法をぶっぱなすか考えないといけないな(=_=;
冒険者ギルドを出る前に、馬車置き場のある貸家が無いかを聞き、1ヵ月の使用料だけを教えてもらい、『銀の皿』へと戻るのだった
冒険者ギルドから宿屋『銀の皿』までは、歩いて1時間で到着するので、街を散策しながら宿屋へと戻る
どうやら露店があるみたいだが、宿屋へと向かう逆方向へあるみたいなので、明日にでもメンバー全員で露店巡りをする事になる
昼前に『銀の皿』へ戻り、これからの『アイギス』の予定を話し合う
今のところ決まっているのは、3日後に商業者ギルドで大猪の解体教習にクラシスとリズが参加する事と、明日は朝から街の露店巡り、それとアライズ達3人の『銀の皿』の仕事だけ、リウはココとリズのアイテムボックスの野うさぎの在庫や薬草の在庫などを教えてもらい、過剰分のアイテムを午後にでもギルドへ販売する事になる
また、明日の午後から『銀の皿』で仕事が始まる
今日はクラシスとリズが、アライズ達3人にポーション作成をクラシス達の部屋で教えてもらい、リウとノノ達は近場の森へ少しだけ調査へ向かう
森の分布を知る為と、リウのMAPに薬草の分布場所を書き込む為と、森での山犬やキラーハントの反応を知る為だった
『アイギス』のメンバーは昼ご飯後の紅茶を飲みながら、各自で小冊子を眺めながら、森での散策の危険性や、どうやれば山犬やキラーハント・大猪に対応を話し合う
その中で具現化魔法で簡易結界を築くことや、トラップとして使えるかを話し合い、森での生存率を上げようと必死だった
この日は小冊子を見ながら、『銀の皿』から出ることなく、馬車での長旅の疲れを取る事になる
その為、晩ご飯の後はリウ達の部屋にメンバー全員が揃い、街到着を祝う酒盛りをやる事になるが、酒に弱いジャンヌは最初に撃沈し、リウは介護しつつ夜中まで飲み続ける事になる、酒の肴は焼き串や焼き鳥をアイテムボックスから取り出し、飲み食べ騒ぎ歌い踊り、それは朝方まで続く事になるが、リウは途中から介護していたジャンヌとともに部屋の隅で寝落ちしていた・・・
新しい街で新しい小冊子をもらい、近辺の情報を知る事になる
新しい討伐クエストに新しい薬草採取は、次回実施します




