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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
82/354

0-82具現化魔法の紐と次の街とか

その日の夜は、リウは具現化魔法の修練をして過ごした


コンロの焚き火の回りに、土魔法で1mの長さの支柱を4本作成し

支柱に具現化した紐を魔力操作をしながら、支柱に固定していく

リウはイスに座りながら、支柱に同じ高さで紐を固定していく

最初は地面から30cmの高さで固定し、次に50cmの高さで固定する

リウは同じ高さで固定した紐を満足した、リウは固定した紐を触り切れないかを確かめる、最初は触りながら体重をかけ、次に棍で全力で叩いてみる

紐をたたいた時、小さく「ボォン」という音がし、棍を跳ね返した


「これは紐というよりも、ゴムを叩いた感じだな」


これなら大猪の突進で切れる事は無いと思うが、上手く足を引っ掛けるか不安だな

もし、紐で足をかけるとしたら、失敗してもいい様にココかリズに『イージス』を展開した方がいいかもな


支柱に紐を固定したのが、真夜中だから・・・夜明けまで5時間くらいあるか

このまま支柱の紐が具現化してるか、ある意味実験だな

そう思いながらリウは紅茶を淹れなおす、大猪のトラップとしてじゃなく

他の使い道があればな面白いんだが・・・


そんな頃を考えながら、リウの火の番は続くのだった




次の日の朝、コンロの焚き火の周りの支柱を見て、支柱に固定している紐がなんなのかをクラシスとリズが議論していた

リウはほぼ徹夜をしていて、クラシスとリズが紐の解析をしていたのをぼんやりしながら見ていた

暫くすると馬車からノノ達がリウの周りに来て、議論している紐の事を話し、クラシスとリズは具現化魔法の産物という事を知る

そして、夜に具現化した物質がこんな長時間維持している事に驚いているみたいだった


眠そうなリウにクラシスが、生活魔法で清潔にし、少しだけリフレッシュする

身体的には綺麗になり、寝不足な状態は少しは緩和してみたいだった

朝ご飯を食べ、馬車の移動中は御者をジャンヌに譲り、助手にノノとココが座り

リウは馬車の中で少しだけ仮眠をとる事になった

本来なら2人体制で火の番するはずが、1人で仮眠もとらずにいた為だった


その日は、午前中は馬車で移動し、昼ご飯の時間までスムーズに進む事になる

昼になるとリウも寝不足も解消し、御者の席で仲良く4人で座っていた

昼ご飯は街道側で馬車を停め、簡易陣地も作らずに休憩と食事にした

リウの仮眠の間、御者のノノとココとジャンヌは周囲の警戒と操縦と、いつも以上に精神的に消耗した状態で昼ご飯となった

昼ご飯後は、ノノとココとジャンヌの3人は馬車の中で昼寝をしてもらい

食後1時間の休憩後に馬車を街へ向けて走り進める


午後からは御者のリウ1人で馬車を操縦した

1人という事で、MAPを視界の隅に常時展開し、街道の先を見つめつつ走り進める

順調にいけば、2日後の明日の夕方には、次の街へ到着しそうである


夕方になり、リウは街道の広めの場所で今晩の宿泊場所に馬車を止める

ノノ達に馬の世話をお願いし、クラシスとリズとジャンヌに馬車を囲む様に『かまくら住居』を作成してもらう、アライズ達3人に晩ご飯の用意をしてもらう

リウはというと『かまくら住居』を囲むように土壁を作成する、土壁を1mの高さに作成し、さらに土壁の4隅に2mの支柱を作成する、支柱に具現化した紐を20cmの幅で固定し、外部からの侵入を防ぐ様にする

今回の土壁と紐で野犬などからの襲撃に、どれくらい耐えれるかという事も踏まえ、実験的にやってみた

リウ以外のメンバーは、土壁の低さに多少の不安を覚え、次に紐が支柱に均等の幅で固定しているのに気がつき、紐を触ったり棍で叩いたりしていた

叩いても切れない紐に満足し、メンバーのみんなはコンロの焚き火の傍にやってくる


「見た目不安だけど、あの紐は侵入者を完ぺきに防ぎそうね~」


「それに目をこらさないと夜では目視できないかも・・・」


クラシスとリズの評価は高いみたいだな

しかし、ノノ達は土壁の低さに少しだけ不安そうだった


「土壁はあの高さで寝るの?」


「野犬が土壁を飛び越えないかな?」


「馬の周りにも土壁を作成したほうがいいですかね?」


ジャンヌはもしもの事を考え、馬の周りに土壁を作成する事を提案してくる


「今回の土壁は、土魔法と具現化魔法の合わせ技として、実験的にやってみるものだから、馬の周りの土壁は食後に作成しよう。それと今日の火の番は、ノノとココとジャンヌにも手伝ってもらうからね~」


「「はい」」


昼寝をたっぷりしたのでノノとココは即答で答える

ジャンヌは少し考えてから「わかりました」と答える


それからアライズ達の調理した料理を食べ、順番にお風呂に入ってから、火の番をする事になる

お風呂上がりに紅茶を飲み、林檎を齧りながら、ぼんやりする

リウはMAPを展開し、このまま街道を進める先の新しい街を確認し、周囲の赤マーカーが無いかも調べる

どうやら街へ近づくほど、野犬の数が減っているみたいだ


ノノとココとジャンヌも風呂上がりに、紅茶を飲みながらイスに座っている

火の番という事で、先にリウとジャンヌがコンロの焚き火の周りで仮眠をとる

リウ達が仮眠をとるので、ノノとココが先に火の番をするので、ノノとココはイスの傍にライフル杖を置き、周囲を警戒していた

ノノとココは土壁が低い事でいつも以上に、緊張した表情で火の番をすることになる

また、火の番をしながら具現化魔法の修練を2人はやることになる


真夜中までノノとココが火の番をし、リウとジャンヌに火の番を交代する、ノノ達もコンロの焚き火の周りで仮眠をし、リウ達の火の番が始まる


リウは機能と同じく、具現化魔法の紐を作成し、朝までにどれくらいの長さまで作成できるか作っていく


ジャンヌはリウの具現化魔法を見つつ、自身もリウの動きを見つつ、具現化魔法の修練をしていく、魔力を維持し、変化させ、維持する

魔力の塊を具現化し、維持する所までジャンヌは出来るようになる


リウとジャンヌは具現化魔法の修練をし、ジャンヌはリウの具現化魔法に対するイメージを聞きながら、苦手な魔法の修練をする事になる

ジャンヌは、その中で具現化した魔力の操作を出来るようになる、まだ紐状には出来ずにいたが、太めのロープのような物を具現化出来た

その太めのロープは耐久的には、リウの紐よりも切れやすく、維持する時間も短めだったが、ココよりも速く形になった事を喜んでいた

やはりうちのメンバーはリウよりも魔法の覚えが早いみたいだった

それはリウよりもジャンヌ達が魔法の才能があるのではなく、魔法のイメージを的確にリウから教えてもらっていた為である事をリウは知らなかった

この世界では、魔法のイメージを他の人に教えるという事自体、やらない事なのでジャンヌ達は恵まれた魔法環境にいる事を誰からも指摘される事は無かった


クラシスとリズはリウがジャンヌ達に魔法を教えているのは知っていたが、それは『アイギス』というパーティー内での行為なので口を挟まないでいた

これが『アイギス』以外の冒険者への助言ならクラシス達は止めていたかもしれない

それだけ魔法の修得は秘密裏な部分があるのだった

この事をリウが知るのは、次の日の朝ご飯を食べている時に知る事になる


それ以降、リウはメンバーに魔法の修練を行う時は、森の中の人目のない時か、馬車の中で他の冒険者から聞かれない状態の時のみ行う事になる



次の日は順調に馬車を進め、次の街へと到着する事になる

夕方に街に到着し、馬車も止めれる宿屋を門番に聞き、宿へと向かう

予定より2倍の日程で街へ到着したのに、『アイギス』のメンバーは誰ひとり疲れた表情をしてはいなかった

リウだけは火の番が無くなった事に、少しだけ心の中で喜び、久しぶりの布団で寝れる事を楽しみにしていた

具現化魔法の紐について書いてみました

終盤、次の街に到着し、次回、街の散策を予定してます

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