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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
81/354

0-81新しい大猪の倒し方は紐とか

大猪を討伐した夜、リウ達はお風呂に入った後、コンロの焚き火の前で大猪討伐について話し合いをしていた

今日の討伐では、リウが大猪の前で魔法障壁を展開し、リウの後ろにノノとココとジャンヌが待機し、魔法攻撃を加える・・・そういう作戦で討伐した

作戦としてダンジョンと同様の戦い方だが、ダンジョンの魔物で戦闘が慣れた思ったリウだが、大猪の突進で少しだけ怖い思いをし、大猪の正面に立つことなく討伐出来ないかと考えていた

少しだけ大猪に恐怖したリウは、話し合いの中で


「大猪は突進して突っ込んで来る前に倒せないかな?」


そんなリウの言葉に、ノノ達は


「それなら落とし穴とか?」


「もしくは、ロープでも張って転ばす?」


「・・・遠距離からの一撃での狙撃?」


ノノのは土魔法の応用でなんとかなりそうだな

ココのは具現化魔法で紐を作成すればなんとかなるか

ジャンヌのは大猪に感知される前に一撃で倒すか


今すぐに実施出来そうなのは、具現化魔法での紐を作成し、森の木々で紐を張って転ばすのが現実的かな?

落とし穴に関しては、土壁と住居を作成のみ特化して修得したからな~

遠距離からの一撃での狙撃は・・・、リズは出来そうだけど、他のメンバーは無理っぽいな、もちろんリウは遠距離からの狙撃は無理っす


リウはノノ達の話を聞きながら、手の中で具現化魔法の紐を作成していた

具現化した紐であやとりをしながら


「ロープの替わりは、この紐でいいとして・・・、どのくらいの襲撃に耐えられるかわからないしなぁ(=_=;」


リウは両手で橋を作ったりしながら、紐をいじっていた

ノノ達はそれが珍しいのか、リウの紐をじーっと見ていた


「リウ、その紐は具現化魔法で作ったの?」


ノノはリウの手の中の紐を指さしながら聞いてきた

リウは紐をノノに手渡し、新しい紐を具現化しココとジャンヌに手渡した


「そうだよ、キャラバンにいる時から修練していて、最近具現化した紐を長時間維持できるようになったから、次の大猪の時は試してみるか?」


そう言いながらリウは、また具現化魔法で紐を作成する

紐の有効活用を考えながら、紐を操作していく


ノノ達は手の中の紐をぐにぐにと触りながら、通常の紐の違いを確かめていた

切れそうで切れない紐を編んでみたりしていた


「これはノノ達でも具現化魔法で作れるかな?」


「うちのメンバーで具現化魔法が使えるのは、僕とココとクラシスとリズの4人が具現化魔法の盾『イージス』を使えるよね。多分、盾を作るよりは難しくないと思うよ」


「そっか、今日から紐の修練をしてみよう~」


「紐・・・、リウは紐を具現化する時にどんなイメージで作成してるの?」


「そうだな、紐をどこまでも伸びるとか、誰にも切れる事が無い事を思ったりとかかな?」


「少しだけ普通の紐以上の事を考えて具現化してるんですね」


「それと少しでも長い時間、紐として維持できるように考えてるかな」


それを聞いたノノ達は、リウの具現化した紐の感触を確かめながら、新たに自身で紐を具現化していくのだった

魔力を操作し、魔力を維持し、魔力の形容を変化させ、細く長く、切れない様にしていく

そこからノノ達はMPが枯渇するまで、具現化魔法の修練をし、その夜は馬車でゆっくりと寝る事になる

気を失う寸前に、リウは1人1人を馬車へを運び寝かしつける

クラシスとリズからは、枯渇するまで魔法の修練は禁止と言われ、その日は1人での火の番となる

リウは焚き火で湯を沸かし、紅茶を飲みながら、さっきのノノ達の具現化魔法の修練を思い出していた

ノノとジャンヌは魔力の変換は苦手みたいだったが、ココは少しだけ具現化した魔力を維持しているみたいだった

ひょっとしたら近日中に具現化魔法の紐を修得するかもしれない・・・


「やっぱり才能があるやつはすげーな」


魔法の操作はココが一番で、次にクラシスとリズ、続きノノとジャンヌと続く

アライズとアリサとアンナは、魔法の扱い自体やった事が無いという事で、次の街に着いてから修練するつもりでいた

それでもアライズ達3人は、食材の知識と料理の知識で戦闘以外で頑張ってほしい

もちろん、毎朝の両手棍の修練はやっていたので、自分を守ることぐらいの力をつけているとは思うが・・・


暫くすると、アライズが夜食をリウの所まで運んできた

今日も『ひよこ亭』特製のサンドイッチみたいだ

リウは新しく紅茶を入れ、アライズに手渡す


「はい、紅茶をどうぞ」


アライズは紅茶カップを渡され、リウの隣のイスに座り「はふぅ~」と息を吐く

リウはサンドイッチをテーブルに置き、アライズと一緒に紅茶を飲む


「街を離れて、一緒に旅に出てどうですか?後悔はしてないですか?」


リウは紅茶カップをテーブルに置き、これまでの馬車の旅で後悔が無いかを聞いてみた

あの街にいれば、生活は安泰していたし、今回の旅みたいに先行き不明な事にはなっていないはずだった

リウは自分勝手にアライズ達を誘った事をいつも気にしていた

そんなリウの不安そうな顔を見ていた、アライズはリウの頭を撫でながら


「なんでそんな不安そうな顔をしてるんですか、私たちは毎日が楽しいですよ。『ひよこ亭』での日々も楽しかったですが、あそこは宿として営業してましたが、宿客はリウさん達しかいなかったし、毎日リウさん達が食事に来たのが、私たち3人は嬉しかったんですよ。ダンジョンに向かった時も不安でいっぱいだったし、『氾濫』の時は『アイギス』の一軒家で保護してもらって安心して過ごせたんですから・・・」


リウは率直にアライズの声を聞き、嬉しそうな顔をしていた

アライズ達が楽しそうに毎日過ごしている事を知り、少しでも『アイギス』が怪我無く過ごせる様に考え始める


「そだ、出来れば料理する時は、クラシスとリズは一緒に料理をして欲しい」


「クラシスとリズにも料理を修得させるの?」


「出来ればね、あの2人はダンジョンでも料理をしていなかったし、これを機会に多少は料理の楽しさを教えて欲しい」


「それくらいなら大丈夫よ、かわりに私たちはポーション作成を教えてもらってるしね、それに料理が出来ない感じじゃないようだけど・・・」


「そうなの?それなら何かの機会に料理をしてもらおう」


「それじゃ、私はもう行くわね。明日の朝ご飯の下準備をしたいし」


「わかりました、夜食ありがとうございます。おやすみなさい~」


「はい、おやすみなさい~」


リウとアライズは手を振りながら別れ、アライズは馬車へと向かっていく

リウは紅茶を飲み、MAPを展開し、周囲を警戒し、サンドイッチを少し食べながらまったりしていた


ランクDになり、馬車を手に入れ、次の街へ向かってはいるが、何一つ不安な事も無いし

それ以上に、まだまだ『アイギス』は強くなれる事を考えると楽しみでいっぱいだった

それはリウ自身が強くなるというより、各メンバーが強くなる事を嬉しく思い

どうすればリウの魔法にイメージを伝えるかを考えていた


具現化魔法の盾『イージス』はリウ以外で3人使用できるよ

具現化魔法の紐はリウのみ使用可能、これについてはココがすぐに修得しようなので、クラシスとリズにも明日にでも、実際に紐を見せ、具現化魔法のイメージを教えるつもりでいた

魔力量でいったらリウよりもクラシスやリズにココの方が多いので、紐の維持する時間は長いはずだ

紐をトラップや簡易陣地での使用も可能なので、出来ればメンバーの半数に修得してもらいたい

そんな事を考えながらリウはサンドイッチを食べすすめる

今現在で具現化魔法の盾『イージス』の使用可能キャラは

リウ・ココ・クラシス・リズの4人

具現化魔法の紐の使用キャラは

リウ1人

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