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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
78/354

0-78街を離れても、相変わらずの『アイギス』とか

リウの操縦している馬車は、街道を南に進んでいた

目的地以前にリウの北は寒い、南は暖かいという考えのもと馬車を走らせていた


もっとも御者リウの馬車の操縦は、あまり上手うと言えず

街を離れてから、御者の交代をしたほどだった・・・

リウ以外のメンバーも馬車の操縦が可能で、しかもリウよりも上手に操縦をこなしていた


リウの操縦を隣で見ていたノノとココは、無表情で瞬き無しで操縦している事をメンバーに伝えた

それを聞いたクラシス達は笑いながら、リウに馬車の操縦禁止とした

もう少し馬車の操縦が出来るようになるまで、メンバー交代での馬車を運用する事になる


馬車は街を離れ街道沿いを2時間近く走り休憩をしていた

馬車を止めると、ノノとココとジャンヌは2頭の馬の世話を甲斐甲斐しく行っていた

リウはMAPを展開し、赤マーカーの反応を見ていた

休憩場所からは付近に赤マーカーの反応は無く、代わりに付近に薬草がありそうだった

それを見てリウは、アリサとアンナと一緒に薬草採取に出かけた


「付近に薬草がいっぱいあるみたいだから、アリサとアンナは一緒に薬草採取に行こう」


「はい~」


「初めてですが、がんばります~」


歩いて10分の所にありそうなので、スコップを3人分と薬草を入れる籠を1つ持って採取場所へ向かう

それを見たクラシスとリズは


「周囲の警戒を忘れずにね~」


「馬の世話が終わったらノノ達が探しに行くから、あまり遠くに行かないでね~


「「「は~い」」」


採取場所に着き、リウは薬草を1つ手にしてアリサとアンナに薬草を見せながら、薬草の採取方法を丁寧に教えていく

薬草は根をつけ、きれいに土を取りながら籠へ入れていく

アリサとアンナも薬草を丁寧に採取し籠へ入れていく


「そうそう丁寧に採取してね~、薬草はみんなでポーションに作成するからさ~」


「『アイギス』ではみんなポーション作成出来るんですか?」


「ノノちゃん達もポーション作成するの?」


「僕よりもココはポーション作成上手だし、ノノとジャンヌも僕より丁寧な作業するよ」


「それはクラシスさんやリズさんも?」


「あの2人は解毒ポーションも作成可能だし、MP回復ポーションも作成する予定だよ」


「あのリウさん達はポーション屋にでもなるんですか?」


「なんで~?」


リウ達は薬草採取しながら、そんな話をしながら1つ1つ丁寧に採取していた

ポーションが作成できるから、ポーション屋か?


「普通の冒険者はポーションを自分で用意しませんよ??」


「それはね、冬の仕事が無いとノノとココが大変かなと思ってね。最初は冒険者を辞めても生活できるようにする為に、僕が最初に修得し、ノノ達に教えたのが初めかな?」


「それで『ひよこ亭』で宿泊していた時、リウさんの部屋で色々やってたんですね~」


「あの時は3人で何をやっていいたのが知りませんでしたが・・・納得です!」

どうやら『ひよこ亭』の3人はリウの部屋でのポーション作成を知らなかったみたいだな

あの頃は、薬草採取して、ポーション作成し、ギルドへ売り渡しと生活の流れを作っていたからな~

普通の討伐クエスト無しでも生活できる冒険者はいないのかもなぁ(=_=;


リウ達は30個近くの薬草を採取し、馬車へ行こうとすると


「こっちにいた~」


馬の世話を終えたノノ達3人がリウ達の前に現れた

ノノ達もスコップ片手にやってきたのを見ると、3人も薬草採取に来たのがわかる


「3人も採取する?」


「「「はい」」」


「それじゃ、もう少しだけ採取して馬車に戻ろうか~」


ノノ達は頷き、薬草採取を始める

リウはMAPを展開し、周囲を警戒する

採取場所には赤マーカーの反応は無く、採取場所の広さが目立っていた

街を離れ、なぜか『アイギス』の6人は昼頃までに薬草を150個近く採取する事になる

これはクラシスが呼びに来るまで採取していたので・・・

呼びに来なければ、夜まで採取していた可能性があった


「リウ、薬草がいっぱいあるからって採取しすぎよ・・・。街を離れ半日で薬草だらけになっちゃたね」


リウの背中の籠いっぱいの薬草を見ながらクラシスがそんな事を言う

けど、ジャンヌの背中の籠にも薬草いっぱいなのでいい訳のしようが無い

アリサとアンナは初めての薬草採取で頑張りすぎ、ノノ達も最近討伐だけしかやって無いので、久しぶりに採取に頑張りすぎたみたいだった


「いいじゃない、これで『アイギス』の全員でポーション作成を出来そうだし、2~3日宿屋に籠っても大丈夫な薬草あるしね~」


それを聞き、ノノ達は嬉しそうに頷きあっている

クラシスは「しょうがないわね~」という表情でみんなを見て


「そろそろ行きましょう、お昼ご飯の準備も終わったし、話したい事もあるしね~」


「了解、戻ろうか~。その前に・・・」


そう言って、ノノ達全員に生活魔法を唱え、リフレッシュしてから馬車へ戻る

ノノ達は生活魔法でスッキリしたのか「ほへ~」という感じで馬車へ戻る

馬車へ近づくとアライズさん達が馬車の外にテーブルとイスを用意し料理を並べていた

今回はアライズとクラシスとリズの3人で料理したみたいだ


「すげー『ひよこ亭』の昼ご飯がここで食べれるなんて」


「野外レストラン~」


「出張『ひよこ亭』~」


リウとノノとココは嬉しそうにアライズさんの料理を食べていた

ジャンヌは野外でこれほどの料理が食べられる事に驚き

クラシスとリズは料理を手伝いして、料理の作り方を知ったはずなのに、出来た料理のクオリティーが予想以上の出来だったので、これからはアライズさんと一緒に料理を作る事を考え始めていた


昼ご飯を食べ、食後の紅茶の用意をリウが率先して行った

そして、紅茶を飲みながら、街道を南に走ると次の街がある事を知るが・・・

馬車でも10日くらいかかるという事だった

もっとも、『アイギス』は今回の突発的な薬草採取をしたりするので

10日後に必ず到着する事は無いとクラシスに言われてしまった


食後の紅茶を飲み、リウが御者の席に座ろうとしたらノノがリウの膝の上に乗り、馬車の操縦をするといってきた

リウの隣にココが座り、反対側にジャンヌが座っていた

馬車の中からクラシスは


「リウは1人で操縦する事は禁止ね、今みたいにノノと一緒に操縦するなら許可します」


リウは膝の上の座ったノノを抱きしめながら、場所の操縦を覚えていくのだった

御者のノノとリウは夕方まで馬車を走らせる事になる

リウの隣のココとジャンヌは周囲を警戒していた


その頃、馬車の中のクラシス達は昼寝と仮眠をし、ゆっくりと馬車の旅を満喫していた


その日の夜は馬車を土壁で囲いながら簡易陣地を作成し、キャラバン以上の頑丈な作りの一夜城を築く事になる

それは『アイギス』メンバーの全力の土魔法を魅せる事になる

それを見たアライズとアリサとアンナは予想以上の建造物に絶句する事になるが・・・

それはまた別な話である


街を離れ、次の街へ向かいます

目標は10日後の到着になります

ショートカットで次回、次の街からお届け・・・しますん

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