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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
73/354

0-73『氾濫』直前③とか

『アイギス』のメンバーはギルドでの『氾濫』の対応を聞き

一度、一軒家へ戻る事になる

時間的には昼時な事もあり、みんなお腹が減ってきたのが原因である


「んじゃ、帰って昼ご飯にしようか~」


「「「は~い」」」


「食べたら仮眠だからね~」


「寝過ぎには気をつけないと~」


そんなことをいいながら一軒家へと向かう

一軒家の通りは門からの裏通りなので人の流れは少ないみたいだ

『氾濫』対策なのか窓を板で補強する人達が見受けられる


「ただいま~」


一軒家へ着くとアライズさん達がご飯の用意をしていた


「「「おかえりなさ~い」」」


調理場では『ひよこ亭』で提供される料理を調理していた

どうやら食材は『ひよこ亭』から持ってきたみたいだな

家にはあんなに食材無いしね


「いいにおいですね~」


「『ひよこ亭』と同じ匂い~」


「お腹ペコ~」


「もうすぐ食べれますから座って待ってて下さい~」


それを聞いたノノとココは装備を外し、自身に生活魔法を唱え席に着いた

ジャンヌも装備を外し、生活魔法を唱え席へと着く

クラシスとリズはお酒と肴を地下室へ保存してから席に着く

リウは装備を外し、生活魔法を唱え席に着く


「アライズさん、避難中なのにすいません」


「いいんですよ、私たちもただ家の中で震えているわけにはいきませんし」


「それにここなら安心して料理も出来ます」


「裏通りなので人の流れも気になりませんし」


「そうですか、いつでも家に来ていいですからね~」


「ありがとうございます、さぁ、出来ましたから召し上がれ~」


そう言うとアライズさん、アリサさん、アンナさんは料理をリウ達の前に並べはじめる

並べられた料理は『ひよこ亭』で食べている料理と一緒のものだった


「アライズさん、『ひよこ亭』の昼ご飯と同じものじゃないですか」


「はい、いつもの癖で作っちゃいました。みなさんは残さず食べてくれますから、いつも通りのメニューにしてます」


「さぁ、どうぞ~」


「召し上がれ~」


アライズさん、アリサさん、アンナさんはそう言って調理場へを行ってしまった

そっか、テーブルをもう少し大きくしてもイイかも知れんな


「じゃあ、いただきます」


「「「「「いただきます」」」」」


『アイギス』のメンバーはリウの声を皮切りに食べはじめる

うん、やっぱりアライズさんの料理は格別だな

ノノとココの料理の腕も上がっては来ているが本職は違うのがわかる


「やっぱりアライズさんの料理はすごいな」


「うまいです」


「うまー」


「これはいくらでも食べれそうです」


「この料理をいつでも食べれたら最高なのに」


「この料理でいつでもお酒が飲めたら最高なのに」


クラシスとリズは本能に正直だな

ノノとココとジャンヌはリウと一緒で『ひよこ亭』のファンなので笑顔で食べている

調理場ではアライズさん達が嬉しそうな顔でリウ達を見つめていた


食べ終わった頃に、アライズさん達が紅茶を運んできたので

リウ達は食後の紅茶を楽しむ事が出来た


「アライズさん、紅茶までありがとうございます」


「いえいえ、みなさん美味しそうに食べてもらってありがとうございます」


「美味しいですから、それと我々はこれからは仮眠をとります。それまで家の事お願いします」


「わかりました、仮眠中は任せて下さい」



食後の紅茶を飲み、リウ達は部屋へと向かう

部屋に戻り布団へ入ると、部屋にノノとココが入ってきたので


「今日も一緒に昼寝するかい?」


「「はい~」」


ノノとココは笑顔でそう言ってきたので、アイテムボックスから大きめの布団を出し

リウを真ん中にし、右にノノ、左にココ、二人はリウの腕枕で寝始める

暫くすると、コンコンと部屋をノックする音が聞こえ


「リウ、ノノとココ来てる?」


ジャンヌがノノとココがいない事を不審に思い探しているみたいだな


「ここにいるよ」


ガチャリ、ジャンヌは部屋に入り「ここにいたか・・・」と思い

すやすやと寝始めるノノとココを見てから「ここで寝ます」といいココの隣で寝始める

リウは腕枕をしていて動けないのでダメとも言えず寝始める


するとまた、コンコンと部屋をノックする音が聞こえ


「リウ~、ノノ達来てない~?」


「ここにいるよ」


そういってクラシスとリズが部屋へ入ってくる

リウの隣のノノとココとジャンヌを見て「ここにいた~」と言いながら

2人はノノの隣にクラシスがジャンヌの隣にリズが寝始める


「えーと、おやすみなさい~」


リウは動けないし、みんな寝てるし、どうしようもないので寝る事にした

寝る前にノノとココがリウの上着をギュとしながら寝ていたので

2人の頭を抱きながら寝ることした




仮眠と言いながら、なかなか起きてこないリウ達を心配し

アライズさんがリウの部屋まで起こしに向かっていた


「リウさんの部屋を知らないけど、ノックして1つずつ開けたら大丈夫かしら?」


そう思い階段の傍の部屋からノックし部屋を開けていく

2~3の部屋を開け留守なのを不審に思い次々と部屋を開けていく


コンコン、部屋をノックするとが聞こえる


「リウさんいますか、もうすぐ夕方ですよ~」


ガチャリ、部屋の扉が開く

アライズさんは部屋の中の大きな布団に6人が並んで寝ているのを目撃する

リウは部屋の扉が開いと音で目が覚めた


「ん、アライズさん、おはよう~」


そう言ってノノとココの頭を撫でてから起きだす

ノノとココもリウが起きたのを感じたのか2人とも起きだす


「「おはよう~」」


「ん、おはようさん」


リウは起きだした2人をぽんぽんと頭を撫でる

ノノとココの隣に寝ていたジャンヌとクラシスも起きだし

最後にリズもむくり起きてた


「みんな、おはよう」


「おはよう~」


「やっば寝過ぎた?」


「えへへ、気持ちよく寝た~」


どうやらみんな疲れていたみたいで、寝過ぎたみたいだ

アライズさんに起こしてもらえなかったら、次の日の朝まで寝ていた可能性があるな

リウは6人に生活魔法を唱え、寝起き気分からリフレッシュする


扉の所で驚いているアライズさんは「これは普通なのかな?」と思いながら


「そろそろ夕方です、晩ご飯の用意が出来たので降りて来て下さい」


「すいません、みんな寝過ぎたみたいで」


「大丈夫ですよ、それよりいつもみんなで寝てるんですか?」


「キャラバンの時はごろ寝とか普通ですし、最近はノノとココが抱き枕の様に一緒には寝てますが・・・」


「抱き枕・・・」


それを聞いたノノとココはえへへへと笑顔になりながら1Fへと降りていく

テーブルには料理が並べはじめていたので、リウ達は席につき


「いただきます」


「「「「「いただきます」」」」」


食事を始める、いつもの『ひよこ亭』の晩ご飯を食べながら

今日の『氾濫』の事を考えていると


「どうしたの?」


と隣のノノが心配そうに聞いてきた

良く見るとココとジャンヌも心配そうにリウを見つめていた


「今日の『氾濫』についてな、心配な事ばかり」


「大丈夫」


「そそ、大丈夫」


「ダンジョンの時の様に構えればいけます」


「めんどいから門を土壁で囲うのが楽なんだけどね・・・」


「冒険者とギルド関係者が門の外で構えていて、籠城は無理だしね・・・」


「まぁ、無理をしないでこの場所に帰ってこよう」


「「「はい」」」




『アイギス』のメンバーは『氾濫』の不安は無いみたいだな

リウ1人が不安な顔しているのはダメっと思い、無理やり笑顔で食べはじめる

多分街の外では『氾濫』の魔物がダンジョンから溢れているのが見え始めている頃だと思うが・・・

多分、ぎりぎり夜までには魔物の街への到着は無いと思いたい


『アイギス』は準備を整え、街の外へと向かうのであった

街の外は土魔法で外壁を作成しており、リウ達は土壁の補強を『氾濫』前にする最初の仕事になる事になる


『氾濫』直前、最後の晩餐

リウの部屋が『アイギス』の寝室になる

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