0-70街へ着いたらギルドとか
街道での食事の後は、いつも通り紅茶を飲み、休憩後に街へ向け歩き出す
暫く歩くと街の外壁が見えてくる
これは1時間以上歩けば着くかな?
「街の外壁が見えてきました~。なんとか夕方前に到着できそうです」
リウが隣を歩くギルド職員に声をかける
ギルド職員は「身体強化」と「速度強化」で強化されているので、疲れは見えないが
「そうですか、やっぱり街からの定期馬車は通りませんでした・・・。あのままキャラバンで待機しなくて良かったと思います」
そういいいながらギルドと店舗の職員は「ほっ」とした表情で歩いている
前衛を歩くノノとココは街の外壁が見え始めてから歩く速度が軽くなった気がする
リウはMAPを展開し、周囲を警戒し、赤マーカーを確認する
赤マーカーが森の深部や山間部の方へ移動したみたいで、キャラバン・街道・街の周囲には反応が無いみたいだった
周囲に反応が無い事に気付いたノノとココが
「周囲に反応が全くないです・・・」
「です~街道にも街にもいないです・・・」
どうやら周囲を警戒しているのに、何も反応が無い事に不安視しているみたいだ
それを聞いたジャンヌとクラシスも
「私にも反応を見つけられません、街道そばからいなくなったのか知れませんね」
「それに森の奥の方に僅かな反応がありますが・・・、それくらいしか周囲に反応が無いみたいですね」
ジャンヌも反応ない事に気がついたみたいだ、これは『周囲警戒』を修得したのかもしれない
クラシスは高ランクの冒険者なので、森の深部の反応に気がつくとは流石だ
「ひょっとしたら『氾濫』を恐れて避難を始めたのかもしれないね・・・」
リウがそう言うと、さっきまで黙っていたリズが
「避難と言うか本能でキャラバンから街まで通り道から離れたと考えた方がいいのかもしれませんね」
『アイギス』の話を聞いていた、ギルド職員が
「そんな事があるのでしょうか、過去の記録には記載してなかったと思いますが・・・」
「ならば今回の『氾濫』を無事乗り切れたら、記載したらいいのでは」
リウは悩みだした職員に軽い気持ちで声をかける
それを聞いた職員は「そうか、自分で記載すれば未来への財産に・・・」とぶつぶつ考え始める
1時間後、街の目の前に到着する事になる
街の前には外壁を土魔法で補強されており、門の周囲も門番さんもいつも以上に増え、槍に加え、大盾も装備していた
門番のライキスさんを見つけ、リウは近づき声をかける
「こんにちは~、キャラバンから戻ってきました。『アイギス』とギルドと店舗の職員さんと一緒に戻ってきました」
「おぅ、リウ、久しぶりだな~。なんとか『氾濫』前に街に着いて良かったよ。今、街は警戒態勢だから、人出が足りないんだわ」
「そうなんですか、昨日の夜にはキャラバンから冒険者が街へ戻ったと思ったんですが・・・」
「まぁなんだ、『氾濫』で危険な街へ戻る冒険者は・・・いないわな」
そう言うとライキスさんはため息をしている
冒険者が街へ戻ってこないのか、一度冒険者ギルドに報告に行った方がいいかもな
「わかりました、街へ入ったら冒険者ギルドに行ってみます」
「よし、『アイギス』6人街へ入っていいぞ!」
そう言って街へと帰還するのであった
その頃、ギルドと店舗の職員は門をくぐるのに顔パスみたいで・・・
とっとと街へ入り、各々の持ち場へと向かっていった
「それじゃ、冒険者ギルドへ一度報告に向かおう。7Fで見た事もギルド長に報告した方がいいでしょ」
「ですね、『アイギス』の報告で『氾濫』を感知し、対応する事が可能になったわけなので」
「それに魔石の売り渡しもしないと・・・」
「ギルド終わったら、露店行きたい~」
「焼き串~」
「果物の補充もしたいですね」
クラシスとリズはギルドでの事を考えているみたいだが・・・
ノノとココは街へ戻った喜びなのか行きたい所と食べたい物を言ってきた
ジャンヌは次の遠征に向けての補充について意見してきた
それを聞いたリウは、ノノとココの頭を撫でながら
「ギルドの報告が終われば露店を回って帰ろうな~」
「「「「はい」」
ノノとココとジャンヌはにこにこしながら歩いている
クラシスとリズは「困った子たち」と思いながら歩いていた
『アイギス』のメンバーは久しぶりの街なので周りを見ながらギルドを目指していたが
街の住人が少ない気もしたが・・・、それに冒険者の数が多いのかな?
「そろそろギルドに着くけど、街の人が少ない気がするんだけど・・・」
「そのかわり冒険者が多いですよ・・・ね?」
「街から避難した住民も少なからずいるのかもしれませんね」
5分も歩くとギルドへと到着する
リウはギルドの扉を開け、ギルドへと入る
「こんにちは~、『氾濫』について聞きに来ました」
「こんにちは、『アイギス』キャラバンから帰還っと、うちの職員と一緒に歩いてきたと聞いたんですが?」
「それはダンジョンから戻ったばかりでMP回復してからキャラバンを出発しましたからね」
「そうですか、うちの職員は冒険者と一緒に移動出来て助かったと・・・」
「そっか、少しでも助かったなら良かったです。それと魔石の買い取りをお願いしてもいいですか?」
「それでしたら、買い取りカウンターの方でお願いします」
受付嬢はそういって3つ隣のカウンターを指さした
リウはぺこりと頭を下げ、買い取りカウンターへ向かった
買い取りカウンターの受付嬢の前まで歩き
「すいません、魔石の買い取りお願いします~」
「では、カウンターに魔石を置いてもらえますか?」
そういうとリズが魔石をカウンターに置き始める
魔石を30個ほど置いたところで受付嬢が驚いてきたので
リウはリズの肩をぽんと叩いて、それ以上カウンターに置くのをやめさせる
リズは「いいの?」という感じでリウを見てるが「大丈夫」と
今度はリズの頭をぽんぽんと撫でる、リズはえへへと笑顔でなすがままであった
「それでは魔石32個の買い取りでよろしいでしょうか?」
「はい、お願いします」
それを聞いた受付嬢は魔石を袋に入れカウンター奥に持っていった
暫くすると受付嬢が報酬の入った袋を持って戻ってくる
「では、魔石の報酬はこちらです」
受付嬢から袋を受け取りギルドを出る
さて、今日は露店巡って帰ろう・・・
今から『氾濫』について聞いても嫌だしな
『氾濫』まで2日、夕方。街に到着し、ギルドに向かってからの~
次回、もうすぐ『氾濫』なのに露店巡りをします。
インフルエンザと扁桃腺炎と口内炎で39.7度の熱で今週は寝込んでおりました。。




