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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
67/354

0-67ダンジョン戦闘⑨とか

ダンジョン挑戦3日目、時間的には夕方にはなっていたので

クラシスは地図を広げ、近くの安全地帯へ案内していく

リウもMAPを展開し、周囲の赤マーカーの位置を確認する

『アイギス』の周囲には魔物は接近してはいないな・・・


「もうすぐ安全地帯だから頑張って!!」


地図を見ながらクラシスがメンバーに声をかける

MPの消耗が激しいノノとココとジャンヌが安堵しているのがわかる

リウはMPの消耗の激しい3人に「身体強化」と「速度強化」を唱える

これでMP枯渇が少しは抑えられるはず・・・


暫らく通路を歩き進め、7Fの安全地帯へ到着する

ただ、安全地帯の周囲には赤マーカーが接近しているのがMAPを見てわかる

ノノとココも安全地帯の周囲に魔物が集まっているのを感じているみたいだ


「安全地帯に到着したけど、周囲の気配があやしいので土壁を堅甲にしましょ」


「そうだね、なんだか周囲に魔物の気配が集まってきてるみたいだし」


「それなら土壁を厚くして、簡易陣地をすぐに構築しよう。晩ご飯の準備は安全な場所を作成してからにしよう」


「「「はい」」」


ノノとココとジャンヌは安全地帯に到着し、安心しきった感じを引き締めていた

リウとクラシスとリズはダンジョンの壁際で土壁を作成し

いつも以上に壁の厚く硬い壁を構築作成していった

また、換気用の空気穴も数か所作成していた

安全地帯は天井の高さが5m近くあるので、簡易陣地は地面から3m盛り土をした作りにした

盛り土に関しては、土壁を破壊されても「キラーハント」よりも高い位置にいれば襲われる危険性を減らすためでもあった

盛り土の作成は、メンバーを簡易陣地の中に待機し、メンバー全員の土魔法で作成した

これにより簡易陣地の広さは、一軒家のリウの部屋の3倍の広さとなる

陣地の奥には簡易トイレを設置し、陣地の真ん中にコンロを並べ晩ご飯の準備をする

ノノとココとジャンヌに食事の準備をお願いし

リウはクラシスとリズに、7Fでの今の現状の事で相談していた


「安全地帯では魔物は侵入しないって聞いたけど、すぐそばまで魔物が近づいている気がするんだが・・・」


「やっぱりこの反応は魔物か・・・、ここまで沸くのはめずらしいけど」


「この簡易陣地は土壁と盛り土で、魔物が侵入しても大丈夫だと思うけど・・・」


「やっぱり安全地帯に侵入する危険もあると思った方がいいのかな?」


「そうだねリウのいう通りだわ。魔物の反応からいって「キラーハント」が安全地帯の周囲に5匹以上いるのかも知れない」


「それなら「アント」は35匹以上かい?」


「それがこの安全地帯に押し寄せたら危険かもしれない」


クラシスとリズの話を聞き、今のダンジョンの現状が普通でない事を考える

途中で『戻り珠』での帰還も考えなおといけないな

ノノとココとジャンヌも3人の会話を聞き不安な顔で料理をしていた


「まぁ、この簡易陣地を突破される事は無いと思うし」


リウが現在の簡易陣地は今まで以上に頑丈な事をメンバーは知っていた

知ってはいたが、周りの魔物の反応が多すぎるのが不安な様だ

リウは簡易トイレの手前に小さな部屋を設置し湯船を作ってみた

食事後にゆっくりする為であったが、みんなの緊張をほぐすのが目的であった


「食後にお風呂に入れるようにしてあるからね~、家の風呂より小さいから2人ずつ入ってね~」


そういうとノノとココは嬉しそうにリウを見ていた

やっぱり生活魔法よりは湯船に入ったほうが好きみたいだな


暫くして、ノノとココとジャンヌが晩ご飯の用意ができたみたいで食事を始める

作り置きのスープに焼きたてのパンをアイテムボックスから取り出し

干物と干し肉をスープに投入し、少しだけ具沢山なスープを完成させた

それに焼き串と焼き鳥もテーブルの並べ、なぜか酒瓶も並んでいた・・・?

クラシスとリズが嬉しそうにグラスを並べているのをリウは「しょうがないなぁ」という感じで見ていた


「それじゃ、いただこうか~」


「「はい」」


「いただきます」


「「かんぱ~い」」


ノノとココは元気よく返事をし食べはじめる

ジャンヌはリウと一緒に手を合わせ「いただきます」といい食べはじめる

クラシスとリズはクラスに酒を注ぎ飲み始める・・・


「えーと、クラシスさんとリズさん?ご飯を食べましょう」


「少しだけ飲んでから~」


「ご飯は後で食べるから~」


そういうと2人は焼き串を食べながら飲み始める

今日2人には結構無茶な戦いをしてもらったし

なんだかんだで2人がいなかったら7Fまでも来れなかったかも知れない


「そだ、食べながらでいいから聞いてね。今日でダンジョン挑戦3日目で明日には地上に帰るけど、今現在の状況から見ても明日はすぐに『戻り珠』で帰還した方がいいかもしれない。なので各々『戻り珠』はいつでも使用できるようにしてね」


ノノとココとジャンヌはお揃いの小袋に『戻り珠』を入れているみたいで、ジャケットの内ポケットに小袋を忍ばせていた

クラシスとリズもポケットから『戻り珠』を取り出し、ジャケットに仕舞う

リウもジャケットのポケットから取り出し、ジャケットに仕舞う

各自『戻り珠』は忘れずに持ち歩いているな


「それと今日寝るときは、2人組で布団で寝ようと思う。1人ずつよりも安心して動けると思うし、僕とジャンヌが組んで、ノノとココが組む、クラシスとリズが組む」


「わかった~、今日の見張りはどうする~?」


「2人ずつ交代で見張り?」


ノノとココがそんな事を聞いてきたので


「今日の見張りはいないよ、3mの場所で寝てるのは襲撃に備えてだからね」


「それなら今日はゆっくり寝れますね~」


ノノとココが安堵し、ジャンヌも見張りがいない事を素直に喜んでいた

クラシスとリズはグラスを傾けながら話を聞いていた


食後は簡易陣地に生活魔法を唱え消臭をする

これで魔物が安全地帯に侵入しても気づかれる確率が減る事になる

それでも心配なことには、変わらないだが・・・


リウは食後の紅茶を飲みながら、そんな事を考えていた

ジャンヌも酒を飲めないので、リウの隣で紅茶を飲んでまったりしている

ノノとココは見張りをしないでいいと聞いて、クラシスとリズの傍で酒を飲み始める

これはノノとココは酒好きなのかもしれないな

まぁ、今日は見張りもなしなのでまったり過ごそう


その日は、ダンジョン挑戦3日目・・・最終日なので夜遅くまで飲み笑い合っていた

みんなが寝静まったのは深夜を過ぎたあたりであった











安全地帯の奥の通路の方から「アント」の近づく音が通路に響いているのを

『アイギス』のメンバーは誰も知る事無く

「アント」の接近する音だけが響いていた

「カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカササ・・・・・」

安全地帯でもお構いなく「アント」が通路を縦断していた

7Fで簡易陣地作成

次回、キャラバンに帰還予定

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