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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
57/354

0-57キャラバンからの帰還とか

次の日は街へ帰還する為、ノノとココとジャンヌが朝食をお願いし

リウとクラシスとリズで簡易小屋の解体をしていた

屋根部分のテント生地を外し、小屋の土壁を元の更地に戻し、小屋の内部も片づける

ノノとココは野うさぎのトマト煮と作り上げ、ジャンヌは干し肉と野菜でスープを作り上げる

キャラバンでの最後の食事という事で、リウは焼き串サンドと焼き鳥サンドを作り上げた


「さぁ、朝ご飯にしよう~」


テーブルに料理を並べ、みんなが席について食べはじめる

野うさぎのトマト煮おいしいな・・・パスタを投入してもいけるんじゃね?

トマト煮の残りはアイテムボックスに保存しておこう


「ノノとココの料理の腕が上がった気がする」


「えへへへ」


「えっへん」


ノノとココがにへらと笑顔で食べている

みんなもトマト煮がおいしいみたいでおかわりをしていた

料理の3品とも肉料理ということで『アイギス』は朝からがっつり肉まみれであった


リウは食後の紅茶を飲み、これからの事を話し始める


「今日は街へと帰るけど、定期馬車を予約してないから、薬草採取や討伐をしながら歩いて帰ります」


「街へは歩きて帰ると・・・夕方までに着くの?」


「それとも野宿?」


そういえば、街までの距離は知らないな・・・

リウは歩いて街まで帰るのに、どれくらいの時間で着くかをクラシスに訪ねた


「歩きだと時間的にどれくらいかかるの?」


クラシスとリズは少し考えながら


「歩くと1日くらいかかるかな?」


「薬草採取や討伐しながらだと、明日の夕方まではかかるかな?」


「それなら朝ご飯後に出発しよう、今日は草原で野宿をするから警戒をしっかりやって進もう」


「「はい」」


「草原での野営は初めてです」


「討伐って・・・、野うさぎを狩るの?」


「そだよ、アイテムボックスにいっぱい保存したいし、『ひよこ亭』のお土産にもいいしね~」


「そういうことね」


「それなら討伐はノノとココとジャンヌの3人に任せてみましょ。3人でも野うさぎや野犬なら余程の事が無い限り大丈夫でしょ」


クラシスはダンジョン戦での3人の戦いを見て、草原では3人で討伐する事を考えていた

もちろん、リウとクラシスとリズはサポートしっかりするつもりではいた


「「まかせて」」


「3人で十分です!」


3人ともやる気みたいでいる

そんな3人を見てクラシスとリズはにこにこと笑顔で見ていた


「もちろん、僕とクラシスとリズはしっかりサポートするからね」


「「「はい」」」


食後は、ノノとココとジャンヌで調理器具や食器、コンロを片づける

リウとクラシスとリズはトイレと周囲の土壁を解体していく

程なくして、簡易小屋のあった場所は元の更地へと戻す


「よし、元通りになった。帰る前にギルドへ寄って方が良いかな?」


「そうですね、2人で挨拶に行ってきます?」


クラシスは自分を指さし話しかける


「そだね、何も言わずに帰るのは大人としてはダメな気もするし・・・。クラシスと2人でギルドに寄ってくるから、リズは3人とキャラバンの入り口で待っててもらえる?」


「わかったわ、3人と入口で待機してるから、いってらっしゃい」


ノノとココとジャンヌも「いってらっしゃい」と言って送り出してくれた


「それじゃ、いこ」


クラシスとギルド出張所へ街へ帰る事を告げる

ギルド職員は定期馬車の予約をしていなかったので『アイギス』が帰るとは思ってはいなかったみたいだ


「街へは歩いて帰るので、そろそろ行きますね」


「歩いて帰るのは距離の問題もありますが、草原は隠れるところも無いので野犬に注意してくださいね」


ギルド職員は草原での野営についての注意点を教えてくれた

それを聞いて隣のクラシスは話しだした


「大丈夫よ、私とリズがいるから草原での野営も大丈夫よ~」


クラシスは「まかせなさ~い」という感じでリウを見ていた

まぁ、ベテラン2名がいる段階で大丈夫なんだろうなぁ


「では、また、キャラバンに戻ってきますので~」


リウはそう言ってギルド職員へ会釈をし、出張所を出ていく

クラシスも同じように会釈し出ていく


「街へ向かうときは街道を歩いていけばいいのかな?」


隣のクラシスに素朴な質問を聞いてみる


「基本的にはそうだけど、薬草採取をするから草原を歩いて向かった方がいいかな?」


「そっか、街道沿いを進んでけばいいか」


クラシスと話しながらキャラバンの入口へ近づく、リズ達4人が装備を整えて待っていた

ジャンヌが槍を、ノノとココは片手棍を2本を装備していた


「「おかえり」」


ノノとココはリウを見つけ、リウの傍へ駆けてくる

リウは近づいてきたノノとココの頭を撫で「ただいま」とそっと告げた


キャラバンの入り口にいる冒険者2名にギルドカードを提示し、街へと戻る

門番の冒険者はリウに話しかける


「この間来たばかりで帰っちまうのかい?」


「まぁ、今回はダンジョンの下見です」


こんな短期間でキャラバンから帰るのが珍しいのか門番が話しかけてきた

リウは適当な事を言って帰ろうとする


「そっか、下見とは・・・ね。それにみんな怪我無く帰れるのは優秀だな」


「うちのこはみんな優秀ですから~」


リウは『アイギス』のメンバーを見ながらそう言う

みんな優秀と言われ「えへへ~」と笑顔になっていた


「それじゃ、街へ戻ります」


「あぁ、またな」


リウはそう言って冒険者2人に会釈しキャラバンを後にする

ほかのメンバーもリウと同じように会釈をしキャラバンを後にする


「さて、街へ帰るけどジャンヌが前衛をし、ノノとココがで周囲を警戒。僕とクラシスとリズは3人をサポートするから任せて」


「「「はい」」」


「戦い方はジャンヌが槍で攻撃、ノノが周囲警戒、ココが魔法障壁でみんなを守る。野犬の数が多い時は僕らがサポートするから任せて」


リウはMAPを展開し、薬草採取場所の黄マーカーと赤マーカーを確認する

MAPを見て赤マーカーの数が少ない事を知る、黄色マーカーもMAP上に数か所確認する

黄マーカーの場所へはリウが指示をし、採取場所へ向かう


「前方から反応3つ!」


ノノが前方から近づく反応に声を上げる

ココが魔法障壁を前方に展開する

ジャンヌが魔力を纏い槍を構える


野犬3匹がジャンヌ目掛けて駆けてくる

野犬がジャンヌへ噛みつこうとする直前に、ココの魔法障壁が野犬をはじく

障壁に飛ばされた野犬をココは障壁で動きを抑え込む

抑えられた野犬をジャンヌが槍で仕留めていく

ノノはジャンヌが野犬へ攻撃をしている間も周囲に異常がないかを警戒していた

暫くして野犬3匹を倒し、クラシスとリズは野犬を解体し、アイテムボックスに保管する


「それじゃ、もうすぐ薬草採取場所だから行こうか~」


「「「はい」」」


ダンジョンでの戦闘を体験したからかノノとココとジャンヌは、野犬討伐を完ぺきにこなすことに成功する


それから30分後、薬草採取場所へと到着する

時間的には早いがノノとココとジャンヌに紅茶の用意をしてもらう

リウとクラシスとリズは薬草の採取をする


「紅茶の用意をお願いね、採取が終わるまで3人は休憩していいから」


リウはノノとココとジャンヌへ紅茶をお願いする

リウはMAPを展開し、周囲を警戒する

クラシスとリズは薬草を採取する

採取場所の薬草の数が少数という事で薬草30個で最初の採取を終える


『アイギス』のメンバーは、採取後に紅茶を飲みながらまったりする


「ノノの危険回避もきっちり機能してる」


「ココの障壁もリウ並みに堅甲なのね」


「ジャンヌの槍さばきも向上してるし」


クラシスとリズは3人の成長ぶりを褒めまくっていた

3人は嬉しそうに照れながら紅茶を飲んでいた


リウはMAPを展開し、街までの間にある黄マーカーの位置を確認していた

数にして5か所、採取場所の広さは大きくないので採取は短時間で採取できる

リウは帰還前に薬草を160個採取するつもりでいた


赤マーカーについては、ノノとココの危険回避の能力を信頼していた

これについてはクラシスとリズも周囲を警戒していたのでリウは4人に任せる事にした



この日は夕方までに3ヶ所の薬草採取場所で採取をし

8匹の野犬と2匹の野うさぎを討伐する事となる



キャラバンからの帰還

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