0-54ダンジョン戦闘②とか
冒険者7名とリウは、魔物を倒した後に林檎を齧りながら休憩していた
林檎はリウが7名に林檎を渡し、ポーションで癒しきれない疲れをとるために休憩をしていた
林檎を齧っていた冒険者の1人が話しだした
「そいや、さっきはありがとうな。俺は『鋼の牙』のリーダー「ウルベル」。いきなり大型の影犬に襲われて・・・もう少しで全滅するところだった」
「あの影犬は1Fで出現する魔物じゃない気がするが・・・」
「それ以前に、あの反応速度は6F以降の魔物並みの強さじゃないのか・・・」
『鋼の牙』のメンバーも大型の影犬の事が気になり議論が始まる
どうやら負傷した4名は反応しきれずに倒されたようだ
「僕は『アイギス』のリウです。ここの戦闘が気になって戦いに参加しちゃいました」
「君は1人でダンジョンに潜ったのかい?」
「違いますよ、うちのメンバーの許可を貰ってきました。そろそろ合流するはずです」
リウはMAPを展開し、『アイギス』のメンバーが通路の先を警戒しながら近づいてるのを確認していた
ジャンヌが先頭で、ノノとココが周囲を警戒し、クラシスとリズが後ろを歩いてる
ダンジョンの光源で見えるギリギリの距離にジャンヌを見える
リウはジャンヌに声をかける
「こっちだよ、戦闘は終了したから大丈夫」
リウの声を聞いたメンバーは駆け足で近付いてくる
「リウ怪我無い?」
「大丈夫?」
ノノとココはリウの身体をぺたぺたしながら話しかける
ジャンヌとクラシスとリズは、冒険者7名を見て戦闘の激しさを感じているみたいだった
クラシスは冒険者7名を知っていたみたいで
「たしか『鋼の牙』だっけ?」
「そうですが・・・、あ、受付のクラシスさん。どうしてダンジョンへ?」
「今は『アイギス』のメンバーなの、リズも一緒にね~」
「ね~」
クラシスとリズはにこにこしながら話しかけている
『鋼の牙』のメンバーは知らなかったみたいで驚いていた
「それで最近ギルドにいなかったんですね・・・」
「だから受付に野郎がいたのか・・・」
「それにしても、ギルドの受付嬢が揃って『アイギス』に加入っすか、そこまでの事が『アイギス』にはあるという事なのかな?」
「ふふふ、やっぱ冒険者はいいわ~」
「受付は給料はいいけど面白みがなくてね~」
クラシスとリズは『鋼の牙』の面々へ笑顔で話しかける
リウはノノとココとジャンヌにぺたぺたされていたが、異常がないのを確認すると3人で紅茶の用意を始めた
『鋼の牙』はいきなり3人が紅茶の準備を始めた事に驚いていたが
クラシスとリズがさほど驚いてないのを見て「これは普通なのか?」と思い黙っていた
一応リウがMAPを展開し、周囲警戒をしていた
紅茶の準備が終わる頃、リズが人数分のイスを作りだし、ノノとココとジャンヌがみんなに紅茶のカップを配る
「紅茶、ありがとう」
3人にお礼を言い、紅茶を飲む
リウの隣にはノノとココが座り、ここの隣にジャンヌが座っていた
ノノの隣にクラシスが座り、ジャンヌの隣にリズが座り
『鋼の牙』のメンバーもイスに座り、紅茶を飲み始める
「リウのパーティーはダンジョン内でも紅茶を飲むの?」
「そうですね、休憩する時は周囲を警戒し、紅茶を飲みますね」
「周囲を警戒・・・スキルかな?」
リウはクラシスとリズを見ながら「話してもいい?」とこっそり聞き、「大丈夫」といわれ、周囲警戒について話し始める
「そうです、「危険回避」というスキルを『アイギス』のメンバーは修得済みです。森やダンジョン内で魔物の気配を感じる事ができます」
「それでここの戦闘に気がついたのか・・・」
「薬草採取の為に何度も森で野営していたら修得しました~」
ノノがスキル修得のヒントをこっそり教えていた
もっとも今もヒントで修得するかは『鋼の牙』の頑張り次第だな
紅茶を飲み終え、『鋼の牙』は助けてもらったお礼と紅茶のお礼を言いダンジョンを後にした
大型影犬の魔石は『鋼の牙』に渡してある、最初に戦闘してのも倒したのも『鋼の牙』なのでリウは魔石を受け取る気にはなれなかった
「大型影犬の魔石を譲ってもよかったの?」
「見つけたのも倒したのも彼らだよ」
リウは当たり前のようにクラシスの問いに答えた
クラシスは苦笑しつつも「リウらしい・・」と呟いた
ノノとココとジャンヌは紅茶の後片付けをし
クラシスとリズは周囲を警戒している
「近くに安全地帯があれば、昼ご飯にしようか~」
「MAPが無いので、さっきの安全地帯に行くのがいいかも」
「それに今日は色々ありましたから、入口に戻るのもありよ」
クラシスとリズはダンジョンでの戦闘も厳しさを知っているので
できるだけノノとココとジャンヌの負担を考えてくれる
「それじゃ、さっきの安全地帯へもどろうか~」
「「はい」」
「がんばります!」
「「さぁ~、いきましょ!」」
リウがMAPを展開し、周囲警戒をし、歩きだす
一応、ノノとココとジャンヌにも周囲を警戒をお願いする
「ノノとココ、ジャンヌは周囲を警戒してね、後方はクラシスとリズで警戒お願い」
「「「はい」」」
「「了解」」
安全地帯に着くまでに2度の戦闘をし、魔石を9個を獲得する
安全地帯では壁際に土壁で目隠しをし、昼ご飯の準備を始める
ノノとココが料理を担当し、リウとジャンヌが紅茶の準備をする
クラシスとリズが土壁を作成し、ダンジョンと一体化するように作り上げる
「土壁で外からはわからないようにしたから、ゆっくり休憩しましょ」
「ここなら横になれますし、宿泊も可能です」
「そういえば、夜もダンジョン内は明るいの?」
「1日中同じ明るさです、なので狩り続けるパーティーもいますが、疲れによる被害も多いのが現状ですね」
「初心者は狩り続けて、負傷する事が多いので、みんなも気を付けてね」
ノノとココの調理が終わり、みんなで昼ご飯を食べる
今回はコンロを使わずにパンと焼き串を合わせた、簡易サンドと焼き鳥、それと紅茶と林檎をゆっくり食べる
ノノとココとジャンヌは少しだけ疲れが見てとれたので、交代で横になる事にする
「先にノノとココとジャンヌが仮眠をして~」
リウが先に3人に休ませようと声をかける
「いいの?」
ノノが聞き返してきたので、頭を撫でて
「いいから、少しだけ横になりな。今日はみんな頑張ったんだしね」
そういうと3人はアイテムボックスから敷物を敷き、マントに包まって横になる
暫くすると3人の寝息が聞こえてきたので
リウとクラシスとリズは、静かに紅茶を飲みながら過ごす事になる
魔物→大型魔物→大型影犬となる




