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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
53/354

0-53ダンジョン戦闘①とか

薄暗い通路を『アイギス』は散策をしていた

ダンジョン1Fは洞窟のような作りで視界が10mくらいしかない状況だった

リウはMAPを展開し、1Fの詳細を知る事が出来た

そのことをメンバーには黙っていたが

その事をメンバーは聞いてはこなかった・・・

クラシスとリズはリウのスキルでMAP無しでも移動できる事を薄々感じていた


「前方から反応3つ、来ます!」


ノノが前方からの魔物の気配を察知し、前衛のリウとジャンヌが武器を構える

2人は魔力を纏い、接近してきた影犬に攻撃を加える

リウはジャンヌと自身に魔力障壁を張り、ジャンヌは槍で影犬の突き刺す


「ジャンヌ、障壁張ったから攻撃して!」


「はい!!」


ジャンヌは3連突きで影犬を撃退する

リウは障壁で影犬の動きを抑え、ノノとココも魔法で追撃する


「ノノとココも魔法で攻撃して!!」


「「はい!」」


ライフル杖を構え、影犬へ『ボルト』を撃つ

障壁で動きを抑え込んでの砲撃だった

ノノとココの『ボルト』が影犬に炸裂する


ジャンヌの影犬へ魔力の纏った螺旋突きで止めを刺した頃

ノノとココも『ボルト』で2影犬2匹を倒した


クラシスはノノとココをサポートするように障壁を張っていた

リズは後方を警戒していた


倒された影犬は、ダンジョンに融けこむように消滅した・・・

消滅した後には3つの小さな魔石が転がっていた


「みんなお疲れ~」


リウはダンジョン最初の戦闘を終えメンバーに声をかけた


「「「はふぅ」」」


ノノとココとジャンヌは緊張が切れたみたいに深呼吸をしていた


「リズは周囲を警戒よろしく。クラシスもサポートありがと。ノノとココとジャンヌは最初の戦闘としては良かったんじゃないかな?」


「魔法障壁が無かったら危なかったです」


「野犬より硬かった~?」


「もっと魔法を磨かないと」


「3人とも最初はこんなもんよ、これから強くなればイイの~」


「そうそう、うちのリウは過保護だから3人は守り通すから、遠慮なく攻撃しなさい」


「そういうこと、『アイギス』は前衛と後衛で魔力障壁を張るから、攻撃はノノとココとジャンヌにお願いするから、防御は僕ら3人に任せてね。絶対守ってやるから!!」


「「はい」」


ノノとココは元気よく返事をする


「精進します」


ジャンヌはら槍を握りしめながらリウに頭を下げた


「ジャンヌは真面目だなぁ、けど最後の攻撃はすごかった!」


「槍を回転してたけど・・・」


「手首に負担がかかりますが、あの突きは『螺旋突き』槍スキルの1つです」


「やっぱジャンヌがうちのアタッカーだね~」


「リウも両手棍を使うけど、ジャンヌの槍の方が殲滅力が高い~♪」


「そりゃ棍は撲殺だけど、槍は突き裂きと攻撃方法も豊富だし」


「まぁ、武器の考察はその辺で・・・。ノノとココは魔石を拾って~」


「「はい~」」


前方に落ちている魔石をノノとココが拾いリズに手渡した

リズは魔石を観察し、アイテムボックスに保存した


「影犬の魔石は買い取り価格も低いですが、群れで出現しますから影犬の魔石は集めやすいですよ」


「そっか、もう少し進んでみようか。ノノとココとジャンヌは大丈夫?」


「だいじょうぶ~」


「いけます~」


「進みましょ」


ノノとココは魔法を使ったのに、それほどMPが消費していないのか元気だった

ジャンヌは手首に違和感がないかを確かめ槍を掴んだ

クラシスは周囲を警戒し、リウもMAPを展開し、次の安全地帯への道筋を確認していた


「ノノとココで周囲を警戒、僕とジャンヌで前衛として警戒、クラシスはみんなのサポートでリズは後方の警戒よろしく~」


リウはMAPを展開してはいるが、赤マーカーの移動速度が速く

確認する前にノノとココの方が早く気付いていた

前衛の2人は慎重に前へ進んでいく


今度は通路が3方向へ向いており

1つは通路の先に魔物が5匹いる事を確認している

1つは通路の先で冒険者と魔物が戦闘中だった

1つは通路が狭く魔物同士で戦っているみたいだった


「さて、どっちに行こうか・・・」


リウが通路の分岐点でそんな事を言う

ノノとココも分岐した先には魔物がいる事を察しているのか悩んでいた

そこでリウが簡単に分岐した先の状況を説明する


「ノノとココも気づいてると思うけど、どれを選んでも魔物がいるね。1つは魔物が5匹。

1つは冒険者と魔物が戦闘中。1つは魔物同士で戦闘中」


「リウはそこまで察知してるんですね。どの通路も魔物がいるのはわかりますが、そこまで細かくは感じませんでした」


「それにこの先の冒険者が戦闘中の通路は行きたくありません」


「ココ、それはなぜ?」


「この狭い通路で鉢合わせをしては危ないのと、戦闘の邪魔をしそうで・・・」


「そっか、先に戦闘している冒険者の邪魔をしちゃダメだよね」


「それじゃ、魔物が5匹の道と魔物同士が戦ってる道・・・どっちがいいか」


「多分、5匹のいる道が一番安全かも知れません・・・」


「魔物同士の戦っている道を選ばなかった理由は・・?」


「それは影犬にしろ角うさにしろダンジョン内での魔物同士で戦う事は無いので、多分1Fのボス争いじゃないかと・・・」


「ボス争いだとしたら、凶暴性も増してますし、危険なので離れた方が良いと思います」


「わかった、2人とも情報ありがとう。みんな、この通路へ急いで向かって・・・」


魔物が5匹いる通路へ『アイギス』は進んでいく

リウは通路を進みながら、MAPを展開し魔物同士の戦いが終盤を迎えている事知る


「魔物同士の戦いが終わったみたいだ・・・」


通路を進んでいくと魔物が5匹いる事を察知する

ノノとココも魔物の気配を察知してみたいで


「います、前方に5匹!」


「多分、影犬かと」


「それじゃ、5匹倒して先へ行こう。魔法障壁で抑え込むからジャンヌとノノとココで攻撃、クラシスはみんなのサポートをお願い。リズは後方の警戒をしてね、もしもの時は魔法障壁で守って!!」


「「はい」」


「お任せを」


「一緒に攻撃します」


「後方は任せて」


『アイギス』本日2回目の戦闘は、5匹の群れを相手に槍と魔法で無双するのだあった

もっとも、魔法障壁で動きを抑え込むという行為は、冒険者で実行するのはめずらしい事である

ジャンヌが影犬を1匹倒し、ノノとココが1匹ずつ、クラシスが魔法で2匹を瞬殺した

リウは魔法障壁の展開を解き、影犬の魔石を確認する


「やはり、魔石は小さいんだね・・・」


そういいながらリズに魔石を手渡す

リウはMAPを展開し、周囲を警戒する


魔物同士で戦い勝った魔物は、さっき選ばなかった通路に入り冒険者と戦闘を開始したみたいだった

しかも、冒険者側に怪我人が出始めており危ない状況になっていた


「大変だ、魔物同士で戦い勝ち残ったやつが、選ばなかった通路で冒険者と戦闘を開始した。冒険者側に負傷者が出始めている・・・」


ノノとココがリウのマントを引っ張りながら見つめてくる

リウは「まぁ、しょうがないか」とノノとココの頭を撫でながら


「ちょっと危険だけど助けに行ってくるわ」


ジャンヌは止めようと思ったが、リウの真剣な顔を見て少しだけ笑顔になり

クラシスとリズはリウに「身体強化」と「速度強化」を唱えてあげた


「こっちは任せておきなさい」


「すぐに追いつくから、先に向かって!」


リウは魔力を纏い、小型銃杖を装備し、戦闘中の通路へ駆けだした


MAPで冒険者の生存を確認し、ダンジョン内の通路を進んでいく


魔物と戦っている冒険者は7名で4名が負傷し倒れこんでいた


死亡している冒険者はいなかったが危険な状態であった


魔物と戦闘している3人もギリギリの状況で戦っている




リウは戦闘中の魔物と冒険者を確認し、ポーションを取り出し負傷した冒険者4名の頭上へ投げ、魔法で瓶を破壊し、負傷した冒険者の怪我を治していく


「大丈夫ですか、僕は『アイギス』のリウです。今の投げたのはポーションです」


「すまない助かった、負傷者の怪我を癒してくれて」


負傷し倒れていた冒険者が動けるまで回復し、リウに話しかける


「すまない、あの魔物を倒すのを手伝ってくれないか・・・」


「いいんですか?あの3人でも倒せそうですが・・・」


「3人では耐える事は出来ても、倒すことは無理だ。あの魔物に致命傷を与えるには動きが早くて・・・このままでは全滅だ」


「それなら僕が動きを抑え込みますから、後はお願いします」


「『アイギス』のリウです。加勢します!」


リウは戦闘中の冒険者に声をかけ、魔物を魔法障壁で抑え込む

そして、戦っていた冒険者へポーションを投げる


「使ってください、抑え込みますから攻撃をお願いします!」


冒険者はポーションを「ぐびっ」と飲みほし、武器を構えて


「すまねー、助かった!いくぞ野郎ども!!」


「「おぅさ!!」」


冒険者が各々大剣や戦斧を構えて魔物に斬りかかる

動きを封じられた魔物は避ける事も逃げる事も出来ずに

その身に攻撃を受ける事になる

程なくして魔物は倒され消滅した・・・残されたのは魔石のみ


「はふぅ、なんとか生き残ったか・・・」





魔物に向かっていくリウ

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