0-47ジャンヌと討伐とか
昼ご飯を食べながら、簡易小屋についてリウが話し始める
「食べながらで良いから聞いてね。小屋は外側が完成したけど、内部を少し手をかけたいんだけどさ、どうしたらいいかな?」
「それは敷物を敷くだけでは・・・ダメという事ですか?」
ノノは敷物を敷くのが普通なので、手をかけるという事がわからないでいた
「一応、テント生地の屋根は張ってあるから雨は凌げるよね。それでも小屋の中の地面が濡れないとは限らないでしょ?」
「ひょっとして、小屋の内部を一軒家のように床を作りたいと?」
「クラシス、土魔法で簡単な物なら作れるって言ってたけど・・・寝る場所だけでも高く出来ないかな?」
「それくらいならリズと2人でやれば・・・夕方までには作れると思う」
「だね、50cmくらいの高さで良いなら出来る!」
「それじゃ、2人には午後からお願いね」
「私は午後から何をすればいいの?」
ジャンヌが午後からの予定を聞いてきたので
「僕と2人で魔法の修練をしようか、魔力を纏いながら周囲を駆けてみよう。ノノとココは交代で周囲警戒と薬草採取をお願いね」
「わかりました。食後に装備を整えて待ってます」
「薬草は50個くらいあればイイかな?」
「取りすぎは禁止です!」
「そうだね、取りすぎやり過ぎは禁止です!採取が終われば晩ご飯の準備をお願いね」
「「はい」」
「それじゃ、今日は森の中で宿泊だから緊張しすぎないようにね。出来るだけ2人一緒に行動する事、危ないから1人で行動は禁止ね」
「あのアイテムボックスの林檎をみんなに配ってもいい?」
「そういえばココは林檎を持っていたね。食後に2つずつ渡してもらえる?」
「はい、今日のおやつですね~」
「そうだね、どんな状況でもいつも通りに動けるようにね」
「「はい」」
「リウは過保護すぎるよ」
「普通は野営の時におやつは配らないよ」
「リウらしいのかな?」
「何を言います、どこでもどこにいても、衣食住は大事です!」
「衣食住?」
「衣はジャンヌが準備した装備と備品。食はノノとココが調理してくれる料理。住はクラシスとリズが建ててくれた家・・・。これが合わさって衣食住です!」
「それはリウのとこの言葉かな?」
「なのかな?」
「みんなが合わさってという所がいいですね~」
「がんばって調理します~」
「家の改良はまかせて」
「住むところは大事だから!」
「何か照れますね」
「『アイギス』はみんなの協力があって活動しているんだから、気になる事とかは言ってね」
ご飯後の紅茶を飲みながら、午後はどこまで駆けれるかを考えていた
MAPを展開し、赤マーカーの位置を確認していた
森の深部よりは手前だけど、3つの赤マーカーを確認できた
紅茶っを飲みほし、ジャンヌを連れ添い準備をする
「それじゃ、みんな午後からよろしくね。ノノとココは交代で周囲を警戒し、薬草採取ね。クラシスとリズは家の中の事よろしく。ジャンヌは僕と行くから準備してね」
「わかった」
「それじゃ、ココと片付けしたらいこうか~」
「そだね~」
「リズ、MPは回復した?」
「もう少しでMP全回復、クラシスは?」
「土魔法を使う分には大丈夫」
「それじゃ、交代でやりましょ」
各々が午後からの行動を開始する
ジャンヌも装備を整え身体をほぐしている
「それじゃ、ジャンヌ「身体強化」と「速度強化」を唱えてから、魔力を纏ってみ」
「はい」
ジャンヌは「身体強化」と「速度強化」を唱え、魔力を纏いはじめる
「うん、準備はできたみたいだね。とりあえず、僕の後について来てもらえる?向こうに何かいるみたいだから行ってみよう」
「ここからでも知る事ができるの?」
リウの指さした方をジャンヌが見つめているが不審な点を見つける事が出来なかった
「ジャンヌ、これは修練だから「身体強化」と「速度強化」は常に発動状態を維持してね。魔力の纏いも維持する事を心がけて!」
「はい!魔力の維持するのが大変だけど頑張ります」
「限界に挑戦することはしないで、MPが3割になったら合図をしてね」
「3割ですね、了解です!!」
「それじゃ、駆けるよ!ついて来て!!!」
「はい!!!」
魔力で強化し、魔力を纏ったリウは森の中へ駆けていく
その後をジャンヌも魔力を纏い駆けていく
リウの指さす方へは、30分もかからず到着した
距離にして300m、MAPを展開してみても3つの赤マーカーを確認できた
2人とも「身体強化」の効果で300m先の野犬を捉えていた
隣のジャンヌにリウは
「ジャンヌ、この先に野犬が3匹いるけど討伐するよ。2匹お願いするけどいいかい?」
「それでは左の2匹を倒します。リウは右の1匹をお願い」
「了解、慎重に討伐しよう!」
「はい!」
「カウント0で駆けて倒すよ。それじゃ、3.2.1.0スタート!!」
カウント0でリウとジャンヌは駆けはじめ狙った獲物を討ちつける
ジャンヌは駆けた速度殺すことなく、野犬のあたまに突きいれ1匹目を倒す
突き刺した槍を野犬から抜き、槍を振り2匹目の野犬を倒した
リウは駆けた速度を殺す事なく、片手棍で野犬の頭を討ちつける
「討伐完了、ジャンヌは周囲を警戒」
倒したのを確認し、野犬をアイテムボックスに保存する
リウはMAPを展開し、周囲を警戒する
周囲には赤マーカーはいないみたいだ・・・
「ジャンヌ、そろそろ移動しよう」
「はい」
「魔力の扱いもスムーズになってきたね」
「修練の成果です、MPも修練次第で増加するかな?」
「すると思うよ、僕も魔法の修練でMPが上がったし、修練は裏切らないよ」
「そっか、『アイギス』での修練の成果が表れて良かった~」
「ジャンヌは近接攻撃力は『アイギス』で1番だと思うから期待してるよ」
「『アイギス』は魔法使いばかりだと思ってました。リウは武器戦闘もこなすんだね」
「僕は片手棍と両手棍しか使えないから、攻撃より護身で使ってる感じかな?」
「やっぱりリウは変わってるかも」
「ただの臆病なだけだよ。倒すのも倒されるのも苦手だしね」
「冒険者は大剣や戦斧を装備してるのに『アイギス』のメンバーは杖と棍しか装備してないし、鎧も革鎧と手甲だけ・・・。私が『アイギス』に加入して良かったのかな?って思う事がたまにあります」
「ジャンヌ、君は『アイギス』に加入してくれたのはメンバー全員が賛成し、期待してるんだ。それにね、ジャンヌは今以上に強くなれる!!」
「えへへ、そこまで褒められると照れます。『アイギス』はパーティーというより家族っぽくて居心地が好過ぎるよ」
「それはノノとココに言ってあげて、2人ともジャンヌの事を好きだからさ~♪」
「はい、嬉しいです」
ジャンヌは照れながら話を聞いていた
リュックから林檎を取り出し、ジャンヌに手渡す
「それじゃ、林檎を食べながら移動しよう。MP回復もしたいし、歩いて移動しよう」
「はい、林檎片手に歩くって・・・ピクニックみたいですね~♪」
林檎を食べながら森の中を歩く
ジャンヌが街へ来て最初に薬草採取をした時の話を聞いたり
『アイギス』での新人研修をしていた時の話などを聞いたりしていた
どうやら最初は『アイギス』での生活は不安だらけだったみたいだ
ノノとココと一緒に修練をしていたのが良かったみたいで『アイギス』を信じる事が出来たと言っていた
もっとも1ヵ月で色々とスキルを修得するとは思っていなかったみたいで、『アイギス』に勧誘してもらった時は嬉しかったみたいだった
「そだ、これからはノノ・ココ・ジャンヌの3人は行動を共にすることが多くなると思うけど、2人のサポートをお願いするね」
「サポートですか?」
「そそ、ノノとココは頑張り過ぎるところがあるから適度に休憩を入れたり、息抜きをさせてもらえるかな?」
「なるほど、一生懸命なんですね。わかりました、頑張り過ぎないようにします」
「うん、お願いね。ジャンヌも無理しすぎる傾向があるから気をつけてね。怪我とかすると悲しいから(>_<。」
「怪我はしません、みんなを悲しませたくありません」
「ごめんね、過保護なのは認めるけど僕も強くなるからさ。一緒に強くなっていこう!」
「はい!!」
この日、ジャンヌとゆっくり話する事が出来た
リウとジャンヌは前衛をするので森での野営修練は2人行動し
攻撃時の合図やタイミングを何度も修練していた
ジャンヌは魔力障壁が苦手なので、リウが魔力障壁でジャンヌをサポートする事にした
これにより防御に関しては、堅甲な守りをジャンヌは手に入れた事になる
ジャンヌと2人で野営修練
次回、家の中のリフォームは終わったのか・・・




