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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
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0-44ダンジョン攻略に向けて

深夜の飲み会から『アイギス』内での敬語禁止がクラシスさんから発令されました

まずは、「さん」付け禁止。そして、リウ1人での買い物禁止や森での散策など色々決まりごとが、リウの知らないところで決定していた・・・


「あの、いつの間に決まったのかな」


「リウはふらっと森へ行ったり、買い物をしたりするのでメンバーも一緒に連れて行って下さい」


「買い物は食材ならノノやココを、装備品ならジャンヌやリズと一緒に出かけて下さい」


「クラシスさんとはいいの?」


「私とはお酒を一緒に選んでもらえればいいですよ」


「それじゃ今日はみんなで露店へ行く?」


「焼き串~♪」


「焼き鳥~♪」


「食材の買い出しも必要です~」


「コンロの追加も欲しいですね」


「お揃いの武器も欲しい~」


「なんか色々買うものが増えていくけど、今日は全部まわろう!」


「焼き鳥食べて~」


「焼き串食べて~」


「食材買って~」


「道具屋行って~」


「武器屋へいく?」


ノノとココは食べ物で、クラシスとリズは備品の事をしっかり考えてるな

そして、ジャンヌはなぜに疑問系なのかな?


「それじゃ、紅茶を飲んでから出かけようか。コンロと食材はアイテムボックスに入れるとして、武器はお揃いの短剣とかの方が好いのかな?」


「食材→コンロ→焼き串・焼き鳥→武器の順でイイと思います」


「そういや家の食材の備蓄はどんな感じなの?」


ノノとココはアイテムボックスに保管してる食材と地下室に保管している食材の備蓄の量を考えてから話し始める


「アイテムボックスの食材は、6人で1カ月分は保管してます」


「地下室に保管している、保存食などは6人で2ヶ月分はあります」


「それでは食材の買い出しは必要ないんじゃ?」


「いえ、ダンジョンに挑戦する事を考えると、今のうちに少しずつアイテムボックスに保管しておいた方が良いです。リウ・ココ・リズの3人がアイテムボックス持ちなので各2カ月分の食材の保管を推奨します」


「そんなに必要だったのか・・・、ダンジョン攻略は大変なのね」


「食事は大事です!」


「食べ物無いとダメです!」


「それとダンジョンはキャラバンと呼ばれる簡易の村みたいな場所にあるので、長期滞在も可能ですが『アイギス』は寝泊まりの事も考えないといけません」


「女性の多いパーティーは、他のパーティーから色々イヤな思いをすることが多いと聞きます。トラブルを避けるためにも考えた方が良いと思います」


「セクハラまがいな行為も横行してると聞きますから・・・」


「その辺は考えてる事もあるから、夜にでもみんなの意見を聞こうと思う。今はみんなで買い物へ出かけようか~♪」


「「はい」」


「「いきましょ」」


「お供します」


お揃いのマントを羽織り露店へと向かう、食材はノノとココに任せ、リウは調味料の買い足しをしていた

食材も冬なので値上がり傾向にあったが、干物を大量に購入した


道具屋ではコンロと鍋を購入し、調理器具と食器も買い足した

テントとジャンヌの寝袋も購入し、いつでも野営に行けるようにした


昼時には焼き串と焼き鳥を食べ歩き、ノノとココは満足した笑顔で食べていた

こっそりアイテムボックスに焼き串と焼き鳥を追加保存した


武器屋ではお揃いの6本の短剣を購入し、ノノ・ココ・ジャンヌ・クラシス・リズに渡した。飾り気のない黒鉄の短剣だったが、5人は嬉しそうに受け取ってくれた


「この短剣は『アイギス』のメンバーの証という事でいいかな?」


「いいですね♪」


「ありがと♪」


「うれしいです♪」


「えへへへ♪」


「大事にします♪」


なんか照れるが悪い気がしないからいいか・・・


「その短剣はいつでも帯剣して下さい。懐刀ですから・・・」


「懐刀ってなんですか?」


「そっか、やっぱ知らないか・・・懐刀ってね、主に護身のために携帯していた小さい守り刀のことだよ」


「それじゃ、お守りかな?」


「そうだね、お守りでもあり。『アイギス』としての繋がりかな」


繋がりと聞いて、みんなは短剣を抱きしてた


「それじゃ、家へ帰ってダンジョン遠征について相談あるから帰ろうか~」


「「「「「はい~」」」」」




家へ帰り、リウ・ココ・リズのアイテムボックスに平等に食料を分けて保存した

調理器具はココへ、食器はリズへ渡し保存した

リウはココやリズよりアイテムボックスの容量が大きかったので、テントや寝袋や備品を保存していた


「それじゃ、ダンジョン遠征について相談しようと思います。まず、キャラバンという簡易の村があるのは朝に聞いたけど、宿泊施設はあるんですか?」


クラシスとリズはギルド職員だった経験から知っている事を話し始めた


「キャラバンは冒険者がダンジョン遠征の時のテント生活が発展して出来あがった村です。宿泊施設はありません、あるのはギルド系列の道具屋と武器屋、防具屋などがあります。それと冒険者ギルドの出張所があり、ダンジョンの魔石を買い取りしてます」


リズがダンジョンと魔石の説明を話してくれた


「ダンジョンは仕組みについては不明ですが、ダンジョン内には魔物といわれる異形の者=モンスターが徘徊してます。魔物は討伐すると姿が消滅し、魔石となります」


「魔石・・・?」


「ギルドとしても詳細を知る者はいません。今は魔石の利用価値があるからギルドで買い取りをしている状態です」


「ひょっとして魔石がこの街で資源なのかな?」


「この街の資源では無く、冒険者ギルドと商業者ギルドの資源です」


「1つ気になったんだけど、ダンジョンに街を築けばよかったんじゃないの?」


「遥か昔、ダンジョンは街として機能していた時もあったそうです。それが50年周期なのか100年周期なのかは不明だが、ダンジョンから魔物が溢れだし街を破壊したと伝えられてね・・・。ダンジョンの傍に街を造らなくなったそうです」


「ダンジョンから溢れだす魔物か・・・、冒険者がダンジョンに潜るのも対策の一環ですか?」


「建前はそうですが、魔物討伐と魔石の販売は冒険者にとっても有益ですから」


「ダンジョンは魔物討伐が目標・・・っと、それで宿泊施設はないんですよね。テント生活ですか?それと食事はどうなってるんです?」


「冒険者によるけど、テント生活のパーティーもいれば、簡易小屋を建てるパーティーもいますね」


「食事はパーティー内に料理スキルを修得している冒険者を雇ってるみたいです。もっとも食材も持参するので、ダンジョンに籠るのも長くて15日短くて7日間といいますね」


「やっぱり食材はしっかり準備が必要ですね。ダンジョン挑戦は武器や防具の修理も必要でしょうから・・・」


「食材はたっぷりココが保存してます!」


「ノノも料理出来るし~」


ノノとココは保存している食材と料理スキルの価値をきちんと理解している


「武器や防具はどうします?みんな棍は持ってますが、ジャンヌだけ槍と片手剣しか武器が無いですけど・・・」


「この際、棍を金属製に変えませんか?朝の修練で『アイギス』は両手棍と片手棍のスキルを修得済みですし」


「それならジャンヌは武器の替えを3つ購入しよう、棍に関しては両手棍を3本と片手棍は6人分購入しよう。『アイギス』は前衛がジャンヌと僕で、次にノノとココ、後衛がクラシスとリズなので、ジャンヌは防具の補強も考えよう」


「防具の補強ですか?今は革鎧と小型盾手甲を装備してますけど・・・」


「革鎧を部分的に金属で補強した方がいいね、その方がみんな安心するし」


「それじゃ、明日ジャンヌと防具屋へ行ってこよう。棍の方はクラシスとリズに任せます。ノノとココはポーション作成をお願いね」


「「わかりました」」


ノノとココは嬉しそうに答えた


「棍の完成はどうします?」


「数が多いので1ヶ月後くらいで発注しても?」


「そうだね、1ヶ月後に受け取ってから、ダンジョン攻略までに慣れる様にしないといけないし」


「では、棍の発注はそれでいいとして・・・。宿泊はどうしましょ?」


「あぁー、そうだった。テントは買ってけど6人では狭いでしょ?そこで簡易に小屋を作ろうと思うんだけど良いアイデアないかな?」


「材料を購入して、キャラバンに着いてから建てるんですか?」


「小屋を建てる技術は無いですよ?」


「テントじゃダメなの?」


「森で作った簡易陣地じゃだめ?」


「・・・簡易陣地か、土魔法で囲ってテントか。土魔法で家の壁みたいには作れないかな?」


「リズと2人で作るとしたら・・・、この部屋の広さなら可能ですね」


「ただ強度を考えると壁を厚くする必要があるので、2日あれば壁として使えると思います」


「それならクラシスとリズは武器屋へ行ってから、土魔法の修練をお願いします。屋根に関しては道具屋と相談してみます。上手くいけば宿泊施設を建造する事が可能です」


「それならダンジョンへ行く前に、森で野営しましょ」


「予行練習ですね~」


「たのしみです~」


「『アイギス』は明日からダンジョン攻略へ向けて動きます。日々の修練とクエストでみんなで強くなりましょ」


「「「「「はい!」」」」」


明日からはダンジョン攻略へ向けて『アイギス』は動くことになる

装備を整え、準備を万全にし、ダンジョンへ


ダンジョンへ向かいます

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