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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
348/354

4-347冬期間のリウとか

季節は秋『アイギス』は『赤の弓矢』の指導を初めて半年以上経過しようとしていた

もっとも最近では『赤の弓矢』単独で薬草採取へ出向く事も多くあり

『アイギス』メンバーは冒険者の指導役と言うより相談役として

『かまくら宿屋』で一緒に暮らしていた・・・

指導や相談はクラシスやリズが担当し

料理や調理方面は『ひよこ亭』の3人が担当していた

他のメンバーは『家』で野菜作りをしたり

冬期間に向け薬草採取をし乾燥薬草にして大量に保存したり

野犬・黒犬・黒熊を倒しながら食糧の備蓄にし

毛皮をギルドに納品し新品の毛皮を購入したり

港町と言う事で露店を回り海鮮物を購入し

『ひよこ亭』で新しい料理を開発したり

それ以外でも干物を大量購入し野営向けのお手軽料理を『赤の弓矢』と共同開発し

冒険者ギルドや商業者ギルドに野営料理として知識を売り込んだりしていた


リウは秋という事で『秋の味覚』を探しに森へ散策へ向かい

MAPを見ながら森を散策すると『きのこ』や『栗』に『山葡萄』など

『秋の味覚』が森の各所にあり新たに森の地図を書き記す

『きのこ』は採取し『鑑定』スキルで食用かを確かめアイテムボックスに保管していく

数種類の食用『きのこ』は森の中に無数あり

この日のリウは森中の食用『きのこ』を全種類収集し『きのこ地図』を完成させるのだった

後日『アイギス』のメンバーと地図を頼りに『きのこ』を採り尽くすまで

リウ達の森の散策は続くのだった

『きのこ』採取の合間に『栗』や『山葡萄』などの山菜も忘れずに収集し

『栗』は『甘露煮』や『渋皮煮』か『栗ごはん』にし

『山葡萄』はジュースにしたりケーキのソースにしたり

『秋の味覚』は『ひよこ亭』の料理に新たなメニューとして振舞われるのだった


『秋の味覚』は森の中だけという事では無く港町と言う事で

秋は魚も美味しく露店では鮮魚で販売していたり

街の大衆食堂では焼魚や煮魚など魚料理を学ぶ為に『ひよこ亭』の3人が頻繁に食べに行っていた

アライズ達は魚料理を食べては作りを繰り返し

試行錯誤しながら『ひよこ亭』のメニューに新しい魚料理を加えていくのだった

港町では船の貸し出しや船の所有も可能で

リウはクラシスやリズに相談し『アイギス』の船を一隻購入し

元々は釣り舟だったのだがリウが改造を重ねて

『アイギス』のメンバー全員が乗れる『プレジャーボート』 に創り変えた・・・

『魔石』と『紋章学』で船体全体を補強を施し

水に浮く船と言うより『魔石』で浮く船になり通常の船より沈みにくく

尚且つ天候に左右されない『魔力船』になっていた

クラシスやリズに船の改造は話していたが

実際に『魔力船』を見せた時には・・・


「・・・大きくない?」

「この大きな船が『アイギス』の船なの?」


港に止めてある『魔力船』は周りの漁船に比べても遜色ない大きさで

しかも、船なのに漁に出ないとして港町では噂に成るほどだった・・・

船の改造にはノノ達やリン達が手伝ってもらっていたので今も船の中で多少手を加えている

実際にクラシスやリズは『魔力船』を見て驚いている


「改造しすぎたかな・・・?」

「まぁ、安全が確保できてるなら問題無いけど・・・」

「それでノノやリン達は船の中にいるの?」

「あぁ、少し内部を調整中かな」


リウはクラシスとリズと『魔力船』の乗りこむ

内装はトレーラーハウスの内装と同じく住みやすく寝やすい作りになっていた

それ以上に船体全体には細部まで『紋章学』で補強が施され

海上にも関わらず揺れを感じる事も無かった


「それでこの船は・・・漁船じゃないよね?」

「漁船じゃないとしたら何をする船なの?」

「この船は漁船だけど?」

「そうなの?隣の船とは違う気が・・・」

「それに隣の船と作りが違う気が・・・」

「趣味の船だし・・・この船を最初の船として最終的には大陸間を船で移動出来る大型船を創りたいね・・・トレーラーハウスと荷馬車を搭載できる大型のを!」

「船の旅ですか・・・次の大陸を目指すのも面白いかも」

「その時はエルフの集落へ報告してからかな・・・『白銀龍』や『クロ』の事もあるし」

「やっぱ内緒で海を越えるのは止めた方が良いか・・・」

「「そりゃね・・」」


リウは船内を案内しながら調理場へ行き食事の準備を始める

貯蔵庫には保存食が備蓄してあり簡単な料理は調理可能になっていた

それ以前に『アイギス』のメンバーはアイテムボックス内に大量の料理が保管してあり

調理場ではお湯を沸かし紅茶の準備をする場所になっていた

お湯を沸かすのは『魔石』を用いた『魔法コンロ』になっており

火事や火災の心配は無くなっていた

紅茶の準備をしていると船の中で仕事をしていたノノ達が戻ってきた


「紅茶を淹れたから休憩にしましょ~」

「「「「「はーい」」」」

「『魔力船』は完成・・・かな?」

「そうですね、気になる所はあるけど釣り道具を買い込めば大丈夫かな?」

「寝る場所も休憩する場所も大丈夫♪」

「保存食の備蓄も完璧です!」

「それなら『アイギス』で冬期間前まで船で暮らしてみる?」

「予行練習と言うか・・・面白そうだし」

「トレーラーハウスや荷馬車を搭載するほど大型船を創るとしたら冬期間中は船創りかな?」

「僕はそのつもりだよ、それでお願いがあるんだけど良いかな?」

「リウからお願いってめずらしいね」

「それでお願いって?」

「冬期間中は船の改造を予定してるから『アイギス』の事をみんなにお願いしたい事と・・・」

「他には何かある?」

「年を越した春には『北の港町』を離れる予定なので『赤の弓矢』に冒険者としての知識を伝授お願いします」

「任せて~♪」

「教える事はあまりないけど私達が知ってる事を教え込みます」

「ポーション作成は完璧に教えましょ」

「料理は『ひよこ亭』の3人にお願いしよ」

「『かまくら宿屋』では引き続き畑作りはやってもらいたいね・・・」

「それは大丈夫じゃないかな、『カムロ』と『クシム』が率先して野菜の収穫をしていたし♪」


リウ達は『魔力船』の中で明日からの事を話ていた

それは冬期間中は船創りの為にリウがいない事であり

『お嫁さん達』は冬期間中に旅再開に向けて準備期間に突入する事を示していた

それと商業者ギルドの受付嬢に『エルフの集落』まで1通の手紙をお願いする事を決め

手紙には『次の春には船で旅をします』とだけ書き記していた




『エルフの集落』から返事が来たのは冬期間直前になってからだった


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