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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
344/354

4-343『エコリス』の訪問と新人2人とか

『かまくら住居』改め『かまくら宿屋』は『北の港町』で最初の休日を迎えていた

リウは食堂のテーブルに地図を広げ3日間の薬草採取場所を書きこみ

ノノとクラシスとリンが各所の採取出来る薬草や採取量をリウに教えていた

初日に『テレサ』達と一緒に大勢で薬草採取をしていたのだが

次の日からは3組に分かれ薬草採取をしていたので

リウの手元の地図には7ヶ所の薬草採取場所が書き込まれていた

それは『北の港町』の周囲を調べ尽くした格好になり

今度は少し離れた薬草場所の探索になる・・・


リウのMAPでは草原と森の中に薬草採取場所が多数あり

海岸には岩場や砂浜にも薬草採取可能である事を知り

明日からリウ達は採取場所を海辺に薬草採取の場を移行する事になる


リウ達が地図を書きこむのを『クロス』が「じーっ」と見つめていたが

取り分け邪魔をする訳じゃないので地図を書きこんでいた

ちなみに『テレサ』と『ヴィータ』は敷地内の畑でアリサとアンナと一緒に野菜の収穫をしていた

畑の管理は『ひよこ亭』の3人に加え、リウや『白銀龍』『クロ』が責任を持って管理していた


ココやジャンヌとリズはギルドに薬草やポーションを納品しに向かい

報酬で食材や酒の買い付けに行っていた

『テレサ』達にも『ひよこ亭』の料理が好評で練習用に食材は調理場の地下貯蔵庫に常備していた

最初は野営時でも使える干物や干し肉や乾燥野菜など保存食材での料理を学び

次に食事でも晩酌でも人気の焼串や焼鳥を覚え

最後にスープや角煮や煮込みスープを教えるつもりでいた


この日リン・アイズ・ヘンリー・ライム・ジルの5人は相棒のゴーレム達と森へ向かっていた

『アイギス』の野犬と黒犬の確保の為に午前中だけ討伐に来ていた

冒険者ギルドでも野犬討伐や黒犬討伐の依頼は常時クエストとして貼ってあり

受付嬢の『エコリス』に野犬の出現場所や被害場所を聞き

朝ご飯を食べてすぐに『アン』と『ユヌ』に荷馬車を引かせ野犬出現場所へ駆けていた

ヘンリーやライム・ジルの3人は周囲を警戒しながら野犬を探し

お昼までに野犬4体の黒犬6体を倒しアイテムボックスに保管し『家』に帰るのだった・・・

一応、冒険者ギルドにより野犬と黒犬を無事倒した事を告げ

ギルドに納品する事無く『家』に帰るのだったが

帰る前に『エコリス』一言告げてから帰る事になる


「また『家』に来て下さい、御馳走しますから♪」

「ありがとうございます~♪」


リンと話す『エコリス』はニコニコしながら話し

リン達は手を振りながら『家』に戻るのだった

その後戻ってから野犬と黒犬を各1体ずつ解体し

アライズ達は即座に焼串の下拵えをし

今日の晩酌の一品として振舞われるのだった


『テレサ』と『ヴィータ』『クロス』の3人はリン達が解体作業をするのを「じーっ」と見つめ

この解体を覚えれば自分達でも食糧の確保になると思い

リウ達に教えられる前に少しでも解体について学びたいと思っていた

『テレサ』達3人は少しずつ料理を学びつつあったが

3人の中で『テレサ』だけは実家で多少料理をしていた事もあり

アライズ達の料理の教えは新鮮で新しい料理を覚える事を嬉しく思い

毎日少しずつ新しい事を知り覚えていくのだった




それから次の休日には冒険者ギルド受付嬢の『エコリス』が新人と思われる冒険者を連れてきた

その冒険者は成人前の様で革の服を装備し腰に短剣を装備していた

『エコリス』の連れてきた冒険者は『かまくら宿屋』を見て驚き

『アイギス』の『家』も見て再び驚いていた

敷地内で『白銀龍』や『クロと日向ぼっこしている『ジン』に後ずさり

畑の野菜を見て「野菜がいっぱいだ~♪」『トマトもある♪」と騒いでいた・・・

リウは畑を見て騒いでいる2人を指さし


「それで『エコリス』さん・・・あの2人は?」

「あぁー、冒険者ギルドに新しく加入した2人なんだけど・・・この街に知り合いもいないし、女の子2人組では冒険者で一人前になるのも難しいし・・・」

「そうですね・・・うちのノノとココも最初は初心者だったし、知り合いがいないと不安ですよね」

「あの2人はこの街で知り合ったんですか?それとも出身地が同じとか??」

「この街も近くにある村から来たそうですよ、2人とも友人と言う事でした」

「それでかな畑の野菜を見て騒いでいたか・・・」

「あのリンさん達にお願いがあるんですが・・・『テレサ』さん達をお願いした様に、あの2人の事も姉がい出来ないかな?」

「あの2人には・・・ここの事を話したんですか?」

「初心者冒険者に必要な事を教えてくれる人がいるよって話したかな??」

「概ね間違ってませんが・・・これはギルドの依頼ですか?それとも・・・」

「ギルドからの依頼では無く、私のお願いです」


リウはギルドからの依頼なら考えるところだが

知り合いからの個人的なお願いなら依頼を受けても構わないと思い


「それならお受けします、依頼完遂の目処はどうしますか?」

「最低限冒険者として生きていけるまでかな?」

「それは野犬や黒犬を倒せるまでですか??」

「倒せないなら無事に逃げれる技術を身に付くまでかな・・・」

「ならば冒険者として生きていける技術を身に付けるまで教えれば良いと?」

「はい!」


冒険者として生きる技術を教えるか・・・難しいな

野犬や黒犬を倒す術を教えるのはいいが

冒険者としてなら野犬や黒犬に毛皮に傷の無い状態で倒す必要があるし

倒した野犬や黒犬を解体し素材を無事に持ち帰る事も大事な事だ

討伐以外にも薬草採取なども教えるとしたら丁寧な採取方法を教える必要もあるし

それからポーション作成まで教えて冬期間は期間限定のポーション屋になる事を覚える必要もある


「まずは『テレサ』さん達と同じ感じで教えていけばいいかな・・・」

「『赤の弓矢』の3人はどうです?上手くやっていけてますか?」

「薬草採取も丁寧になったし、最近では料理を覚えはじめましたよ」

「冒険者が料理ですか?保存食とかじゃなく??」

「保存食は美味しくないし、料理を覚えれば保存食材でも美味しい料理を提供出来ますから~」

「ここの料理は保存食で美味しい食事とか言うレベルじゃないですよね・・・」

「まぁ、野犬や黒犬は解体して毛皮だけギルドへ納品して、肉は調理して美味しい焼串になるし」

「そういえば無事に野犬と黒犬を討伐出来たとか?」

「はい、出現場所を教えていただきありがとうです、今日は晩ご飯食べていくでしょ?」

「お邪魔じゃなければ・・・食べていきたいです」

「大丈夫ですよ、ここを格安で借りれて宿泊費も抑えられて、薬草やポーションの報酬も安定して受け取ってるし、何より『かまくら宿屋』を建てたから泊る部屋は余裕あるよ」

「それなら私も泊っていきます、むしろここに住みたいです!」

「あー、はいはい、それはギルドの受付嬢としてはダメですからね~」

「はーい。。」


先程の新人2人は畑で野菜の収穫をアリサとアンナと一緒に収穫していた

4人は葉野菜やトマトにナスなど夏野菜を収穫し

収穫籠に野菜をいっぱい収穫してアリサとアンナが2人掛かりで運んでいた

新人2人ニコニコしながらアリサとアリサと一緒に『かまくら宿屋』の方へ歩いて行き

リウと『エコリス』は仲良く笑いながら歩いていく新人2人見ながら


「あの様子ならリウさん達に預けても大丈夫そうですね」

「そうですね」


この日から『かまくら宿屋』に新たな住民が増える事であり

『赤の弓矢』の新しい仲間候補として『テレサ』達と共に修練に励む者達であった


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