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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
328/354

4-328『湖の街』での暮らしとか

リウ達が薬草採取をしている頃、アライズ達の露店巡りをしていた

彼女達は食材も気になるが調味料や湖の街という事で魚介類や干物を中心に買い物をしていた

『アイギス』が所持している食材の6割は未解体の肉と言う事もあり

魚介や干物は定期的に大量購入していた

調味料に関しては旅をする先々で余るほど購入し

『ひよこ亭』の3人のアイテムボックスの大半を調味料と調理済み食糧で占めていた

保存可能な調味料はトレーラーハウスに保管しており

干物も酒の肴や弁当のおかずとして活躍していた

新鮮な魚は『アイギス』でも人気な食材だった

『湖の街』にいる間に定食屋で何度か焼魚や煮物を食べたが美味しかった


『アイギス』では薬草や乾燥薬草をギルドやポーション屋に納品し

最近ではクラシス達がポーション作成で各種ポーションも納品を始めていた

それにより『アイギス』では薬草採取とポーション作成をメンバー交代で行っていた


『アイギス』のメンバーで薬草採取を外れたメンバーはポーション作成をしたり

廃屋敷の敷地内の畑で野菜作りをしていた

『湖の街』と言う事もあり魚介類は豊富なのに

野菜や穀物が他の街よりも少なく、しかも、値が少しばかり高くなっていた

『アイギス』の食事は肉と野菜を同じ量摂取する事にしており

アイテムボックスには常に一定量の野菜を保管していた

しかも、冬期間中には必ず地下に畑を作り野菜の確保をしていた


露店で調味料や食料を大量購入しアライズ達は廃屋敷へと戻るのだった

シルキーとミルキーは露店で焼串や焼鳥を購入し

2人は焼串を頬張りながら歩いている


「やっぱり焼串は各街で味付けが変わるね~」

「この店は薄味だね~」

「素材の味を大事に?」

「肉が美味しいからありです」


シルキーとミルキーはノノやココ並みに露店での買い食いが好きだった

そして露店で気にいった焼串や焼鳥の味付けを再現する

『ひよこ亭』のアライズ・アリサ・アンナの3人と一緒に調理場に篭り

各街で一番美味しい焼串や焼鳥を晩酌時の肴になっていた


「調味料は目新しい物は無かったね・・・」

「野菜はともかく果物は豊富だったね~」

「果物に関しては食べ比べしてから箱買いするか決めよう~」

「林檎も種類が豊富で少し楽しみ♪」

「久しぶりに焼き林檎を作ってみる?」

「最初はそのまま齧ってみる?」

「『白銀龍』と『クロ』に美味しい林檎を決めてもらった方が良いかな?」

「あの2人は林檎好きだからね♪」


アライズ達3人は林檎を取り出し頬張りながら廃屋敷に帰るのだった

シルキーとミルキーは廃焼敷き戻るまでに計4本の焼串を頬張り帰る事になる



廃屋敷にいるクラシス達はトレーラーハウスの作業部屋でポーション作成をしたり

毎日採取している薬草の乾燥作業をしていた


「毎日一定量を乾燥してるけどギルドへの納品は大丈夫なのかな?」


トレーラーハウスの作業部屋2Fで薬草を風通しのいい場所に吊るいているヘンリーが呟く

ライムとジルも薬草の乾燥作業をしているが2Fの窓際には薬草が大量に吊るされており

ギルドへの納品が少しだけ心配になる


「『アイギス』ではギルドへの納品数は最低限のはずだよ?」

「最低限ですか・・・残りは乾燥作業をしてる~?」

「いあ、アイテムボックスに保管じゃないかな」

「それならリウ達のアイテムボックスには大量の薬草が・・・」

「『森の討伐者』の方は採取した薬草は全部ギルドの納品しているはずだし・・・」

「『森の討伐者』の6人はポーション作成をしないのかな?」

「採取専門の冒険者ならポーション作成を修得すればいいのに・・・」

「それに関しては冒険者それぞれの考えがあるんでしょ?」

「『アイギス』の採取から調合まで考えている冒険者はあまりいないのよ・・・」

「そう言うものなのかな・・・」

「そう言うものだよ」

「ポーション作成を修得して私達の暮らしが良くなったしね」

「冬期間の仕事があるだけで私達は嬉しいけど」


ヘンリーの言葉にライムとジルがコクコクと頷く

3人は『アイギス』加入から今日まで冒険者としての暮らしに満足していた

もっとも冒険者としての暮らしが今の生活と違う事を3人は知らない

普通の冒険者は馬車の旅でも街の滞在中に貸家を借りる事も稀であり

何より宿屋に宿泊するよりも食事が美味しく

宿泊する部屋に関しても『アイギス』の簡易陣地やトレーラーハウスの部屋は快適過ぎた


「食べる事と寝る事に関しては『アイギス』はどこの街より快適だ」

「食べる事と言うか『ひよこ亭』の食事が美味しすぎるのがいけない気がする」

「寝る場所も定期的に布団を買い替えてるし、何より宿泊する部屋もリウが一番こだわってるからね」

「簡易陣地を作る場合も土壁の強度を第一に考えていたし・・・」

「火の番をする事を考えて簡易コンロも増設してるし・・・」

「冬期間は各部屋に暖炉を設置したしね」

「暖炉用の薪も薬草採取時には集めてるし」

「薬草の乾燥作業もこれで終わりっと・・・」


ヘンリーが最後の1つの薬草を吊るし終え1Fの作業部屋に戻るのだった

1Fの作業部屋にはクラシスとリズがポーション作成をしており

乾燥薬草を用いて高品質のポーションを調合していた


クラシスとリズはヘンリー達3人が戻ってくるのを確認し

ポーション作成していた手を止めて


「お疲れさん~」

「2Fの作業部屋は薬草だらけでしょ~」


クラシスとリズは2Fの部屋いっぱいに薬草が吊るされている風景を思い描いていた

ヘンリー達3人は「あははは」と苦笑いをしながらコクコクと頷き


「採取する薬草の数より乾燥した薬草の数が負けているからな・・・」

「薬草過多の日々は続くのか・・・」

「トレーラーハウス以外でも薬草を乾燥する場所を作った方が良いのかな?」

「それなら廃屋敷を改造する?」

「改造と言うより建て替えてみる?」

「廃屋敷は貸家として借り入れているから・・・あまり建て替えるとか考えたくないなぁ」

「いつまでも『湖の街』の滞在するか分からないし、短期間滞在する屋敷を改造をしてもなぁ」

「リウなら土魔法で乾燥用の『かまくら住居』を作るかもよ~」

「そういえば何でリウは土魔法で簡易住居を作る時は必ず『かまくら住居』を作るのかな?」

「それよりもなんであの形なのかな?」

「『かまくら住居』・・・?かまくらって何??」

「「「「さぁ~、なんだろ?」」」


その後、リウ達が戻るまでにクラシス達はポーション作成を行うのだった

次の日にクラシス達はポーションを冒険者・商業者ギルドに同数納品し

報酬分の調味料や食料を大量購入するのだった・・・


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