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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
327/354

4-327未完成の地図とか

『アイギス』の『湖の街』での暮らしは毎日の朝錬をし

食後にギルドに行きクエストの確認と薬草の納品をし

午後には『森の討伐者』を交えての魔力操作をしたり

『森の討伐者』と一緒に薬草採取に出掛けたりしていた


薬草採取には『ジン』も同行しており

少しだけ目立ってはいたが『ジン』は見た目以上に冒険者受けは良かった

それ以上に『森の討伐者』が『アイギス』と行動を共にしてえおり

ギルドとしても毎日一定の数の薬草を納品している事が一番影響が大きかった


リウは『湖の街』の周囲の薬草採取場所を地図に記し

採取場所の広さに採取可能な薬草も記載し

『森地の討伐者』の6人と相談して商業者・冒険者ギルドに情報公開するか

道具屋や魔道具屋やポーション屋にでも情報を公開するかを相談し

グラダさんの「それならギルドに情報公開すればいい」の一言で

『湖の街』の周囲の採取場所を調べ終わったらギルドに情報公開する運びになった


「それにしても『湖の街』の周囲の地図を書こうと思うと大変なんだな・・・」


リウ達が採取場所に到着しノノ・ココ・ジャンヌ・ウイズ・オンの5人が薬草採取を始め

リン・アイズ・シーダ・ギーツ・ハイザーの5人が周囲の警戒をし

リウは採取場所を地図に書き記し『アインス』はリウの側に護る様に控え

グラダは何故かリウの後ろから地図を眺めている


採取場所に大きさを実際に歩いて調べたり

採取場所で生息している薬草を調べ記載している


「慣れれば大丈夫だよ、地図をキッチリ書き記せばメンバー全員が情報を共有出来るしね」


リウは未完成の地図をグラダに見せながら『湖の街』の周囲の採取場所を指さす


「この地図は中央に『湖の街』を書き、湖と街道から見て採取場所を書き記している」

「それじゃ、巨大な黒犬を見かけた森はこっちの方?」


グラダは地図の下に続く街道を指さしながらリウに質問をする


「そうだよ、巨大な黒犬のいた森までの街道は書いてないけど、地図の下方向が巨木の森だね」

「巨木の森??なにそれ??」

「グラダさん達が巨大な黒犬の群れに襲われた森の事です、あの森は木々が巨大で僕達は通称『巨木の森』と呼んでました」

「なるほど巨木の森か・・・木々も大きく黒犬も大きかった」

「そう言えば、あの後は巨大な黒犬の群れはどうなったの?」

「グラダさん達を街に送ったり終えた翌日には黒犬達はいなくなりましたね」

「あの時の巨大な黒犬の群れは一体何だったのか・・・」

「それについては後日ギルドに情報を提供しようかと思います」

「・・・それは良い情報なのかな?」

「場合によっては良い情報かと思いますが・・・人によっては悪い情報の様な気もしますし」

「それで後日と言うと今日明日と言う訳じゃないんだろ?」

「『湖の街』の周囲の地図が完成してからかな・・・?」

「その情報を先に教えてもらう事は・・・?」

「それはダメですが、僕らがギルドに情報を提供する時に一緒に行きますか?」

「いいのかい?」

「えぇ、僕らだけでいっても信じてもらえない可能性もありますし」

「わかった、それじゃギルドに行く時は付き合うからさ」


リウはグラダと話しながらも地図を書き記していく

未完成の地図は街道をはさんで右半分を完成させ

明日からは左半分の採取場所を追加で記入していく事になる


「よし、この採取場所は完成っと♪」

「お疲れさん、これで地図半分は完成なのか?」

「まぁ、手作りの地図なので丁寧過ぎてもダメだし、適当過ぎてもダメ、程々の精度があれば僕達は採取場所に辿り着ける」

「そう言うものなのか?」

「『森の討伐者』では薬草採取する時に地図などは使わないの?」

「我々の場合は薬草採取の場所は、地図が無くても大体の場所は覚えているし、何より仲間以外に採取場所を教える事はあまりしないかな?」

「それじゃ、新人冒険者達が約束を採取するのは難しいんじゃ?」

「そうでもないよ、薬草採取場所に関してはギルドから配布される小冊子に大まかにだけど、薬草の特徴から採取場所は書いてあるし」

「小冊子にそこまで丁寧に書き記しているのか・・・」

「書いてあると言っても『湖の街』の西側には回復用の薬草があるとか、草原には解毒用の薬草があるとか大雑把に書いてあるだけで、小冊子を頼りに薬草採取をする時は、野営覚悟でクエストを行うかな」

「グラダさん達は何泊位野営するの?」

「『森の討伐者』は採取に特化してるパーティーだけど、森の中なら4~5日かな・・・女性もいるし長期間の野営は大変だし」

「僕らは街に住むより森の中に住む期間が長くて・・・平気で数カ月暮らしてたな・・・」

「あの箱馬車があれば数カ月も森の中で暮らせるのか」

「箱馬車?トレーラーハウスの事かな??」

「巨大な箱馬車はトレーラーハウスと言うのか・・・動く屋敷と言う感じで凄いな」

「魔力と魔法があって初めて移動する事が可能な作りで僕ら以外に扱えない代物になってしまってるけどね」

「魔力と魔法がないと扱えない馬車か・・・」

「トレーラーハウスは通常の箱馬車より数倍重量があり、ゴーレムにしか引く事が出来ないので、馬数頭でも引く事は不可能だね・・・」

「それで巨漢の一角獣ゴーレムに引かせていたのか」


リウトグラダが話していると薬草採取を終えたノノ達が戻ってくる

ウイズやオンも一緒に戻ってきたのでリウ達は休憩を兼ねて紅茶の準備を始める

土魔法でテーブルとイスを作成し、簡易コンロでお湯を沸かし紅茶を淹れていく

リウが紅茶の準備をしているとノノとココがアイテムボックスから焼串や焼鳥を取り出し

ジャンヌは林檎を取り出しテーブルに並べていく


リウ達は紅茶を飲み、焼串や焼鳥を頬張り、昼ご飯前の少しだけ休憩している

『森の討伐者』の6人は未完成のリウの地図を見ながら


「ここにも薬草採取場所なかったけ?」

「こっちのも採取場所があったはず・・・」

「薬草じゃないが山菜の採取場所がこの辺にあったはず・・・」

「山菜は時期的に収穫出来るか出来ないかの問題はあるが・・・」


『森の討伐者』6人は街道をはさんだ左半分の未記入の場所を指さしながら話している

リウのMAPにも同じように薬草の採取場所の反応があり

明日以降に左半分の散策に向かう事になる




この日、リウ達が薬草採取をしている頃、『湖の街』では『ひよこ亭』のアライズ・アリサ・アンナとシルキー・ミルキーの5人が露店を巡り調味料から食糧までを大量購入していた


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