4-325再びの『森の討伐者』とか
『湖の街』に到着したリウ・ノノ・ココ・ジャンヌの4人は商業者ギルドに向かっていた
『湖の街』の商業ギルドは、街に入り左手にギルドがあり馬車が多数停車していた
リウ達もギルドカードを提示しトレーラーハウスと『ジン』荷馬車を停めたが・・・
トレーラーハウスを始めてみた冒険者や街の住民たちから注目を集めていた
注目の半分以上が『一角獣ゴーレム』の『ゼクス』と『シス』のカッコ良さにあった
「馬車を停めて歩いてすぐにギルドがあるか・・・」
「トレーラーハウスを停車した場所が商業者ギルドの敷地内がからね」
「なんとなく僕らのトレーラーハウスが注目されている気が・・・」
「その何割かは『ゼクス』か『シス』を見てるんじゃないの?」
「あの2体はカッコい良いからね」
リウ達が商業者ギルドに入り「こんにちは~」と扉を開ける
ギルド内部はクエストボードの前で相談をしている冒険者や
依頼を終えた冒険者がギルドカウンターで報酬を貰っている姿だった
ただ1つ違う所はクエストボードの張られているクエストの数が少ない事と
それに反してのギルドカウンターの多さが気になっていた
リウは初めて来た街のギルドと言う事で入り口付近のギルドカウンターに向かい
「こんにちは、薬草とポーションの納品をお願いします」
リウは声をかけると同時にカウンターに薬草とポーションを取り出し並べる
リウがカウンターに向かうと同時にノノ達3人はクエストボードに向かいクエストチェックを始める
カウンターに座っているギルド職員はギルドに入ってたリウ達を見て「新人さん?」と呟いていた
それは始めてみる冒険者と言う事もあり、何より若すぎる感じの冒険者に見てたからなのだが
それがギルドに入り自分に声をかけたと思ったら目の前に薬草やらポーションを並べられて
「こんにちは、薬草とポーションの納品ですね・・・」
ざっと見た感じ薬草が束で50以上ありポーションも30本以上並べられていく
薬草は見た感じ丁寧に収穫してあるのが分かったが
ポーションは数があり何より品質を調べる義務があるので
「薬草の方が丁寧に収穫してありますので通常の2割増しでの報酬額になります、ポーションにつきましては1本ずつ品質を調べますので・・・少し待っててもらえますか?」
「それでは鑑定が終わったら声をかけてもらっていいですか?」
「わかりました、それであなたの名前は?」
「僕はリウです、『アイギス』のリウです」
「私はギルド職員の『タージ』です、それでは職員による鑑定が済み次第お呼びしますのでお待ちください」
「それではクエストを見てますので・・・」
リウはギルドカードをギルド職員に見せてからクエストボードに向かう
ギルド職員はぺこりと頭を下げてから『鑑定』スキル修得した職員達がポーション1つ1つ調べていく
ギルドでは冒険者達が薬草採取等で薬草の納品は多い物のポーションを納品する事が少なく
今日の様にポーションを30本持ってくる事が初めてで緊張しながらポーションを調べていく
『鑑定』スキル持ちの職員達は「このポーションは並以上の効き目がある・・・」とか「久しぶりに質の良いポーションを見たよ・・・」とは話している
リウは先にクエストをチェックしているノノ・ココ・ジャンヌと一緒にボードに張られているクエストに目を通す・・・が、春と言う事もあり討伐クエストより採取クエストが多かった
多かったが・・・それでもクエストとしては常時依頼がある薬草採取ばかりだった
それは『アイギス』としては嬉しい状況だが冒険者としてみたら物足りないかも知れない
「薬草採取に・・・薬草採取?」
「種類別に薬草採取か・・・とりあえず、街の周囲には数種類の薬草を採取可能っと」
「魔力回復用の薬草も採取依頼があるし、探せば採取できるか・・・」
「魔力回復用のポーションを増やせるかも」
「それはギルドに納品しないと?」
「勿体無いし、何より魔力回復用の薬草も乾燥した方が調合も保存もしやすい」
「それじゃ、冒険者ギルドや道具屋も同様に薬草などを納品するの?」
「そだね、『アイギス』の活動資金を作る必要もあるしね」
「冒険者ギルドにはクラシス達が薬草を納品してるんだっけ?」
「そだね、アライズ達は道具屋に薬草を納品してるはずだし・・・」
「3組が冒険者ギルド→商業者ギルド→道具屋→魔道具屋と4ヶ所を回れば『アイギス』の活動資金が豊かになるはず」
「あとトレーラーハウスと『ジン』の荷馬車を停めた事はギルドに報告しないと・・・」
「街で寝るよりトレーラーハウスの方が快適なんだよな」
「それでも停車許可も貰おう、後で色々言われるの嫌だし・・・」
「了解、今日は納品を第一としてトレーラーハウスに戻る事だけを考えよう」
「多分露店にはアライズ達が向かうと思うし、留守番のシルキーミルキーが心配だしな」
「いいの、焼串や焼鳥を買わないで?」
「んー、少しだけお土産に買って行こうか~」
「「「おぅ~」」」
その後『鑑定』を終えたポーションと薬草の納品した報酬を手にし
次は冒険者ギルドに行き、同じように薬草とポーションを納品し
道具屋に魔道具屋も同じく納品を済ませ、帰り際に露店で焼串と焼鳥を購入し
リウ達は『湖の街』での最初の仕事を終えるのだった
クラシス達やアライズ達も4ヶ所周り『アイギス』の活動資金を手にし
やはりリウ達と同じく露店で焼串や焼鳥を購入し早めに戻るのだった
リウ達がトレーラーハウスに戻ってから遅めの昼ご飯を食べている頃
巨木の森でリウ達が助けた『森の討伐者』の6人は『湖の街』に『アイギス』入りした事を知る
彼らはリウ達と出会ってから毎日の様に魔力の修練をしていた
そして、『グラダ』『シーダ』『ギーツ』の3人は片手剣や片手棍の修練をかかさず行い
『ウイズ』『オン』は両手杖の修練を魔力の修練の合間に行っていた
「さっき門番から聞いたんだけど『アイギス』の馬車が街に到着したらしい」
「それはリウさん達が来たって事?」
「そうらしいね、見た事無い大きいゴーレムと馬車に乗って来たっぽいよ」
「それじゃ、私達も会いに行こうよ~」
「助けてもらったお礼も言いたいし~」
『ウイズ』と『オン』は修練で疲れたはずなのに両手杖をぶんぶん振りまわしながら話している
『グラダ』『シーダ』『ギーツ』の3人は振り回している両手杖を逃げながら
「わかった、わかったから落ち着け」
「商業者ギルドの馬車置き場に馬車を停車したらしいから・・・」
「お礼をするなら好い酒でも買って行こうか~」
「「おぉ~」」
リウ達と『森の討伐者』達が再び出会うのは夕方になるのだが
トレーラーハウスの食堂に全員で食事をする事が出来ず
急きょ外にテーブルとイスを作成し晩ご飯と晩酌をする事になる・・・




