4-322戦闘が終われば晩酌とか
リウ達が大岩砦に戻ってからは『アイギス』のメンバー総出で豪華な食事をし
大いに食べ大いに飲み、そして、大いに騒いだ
大岩砦はメンバー総出で魔石と『紋章学』により大型結界を展開する
巨木の森にある『アイギス』の大岩砦は微かに輝き出していた
リウ達は森で出会った冒険者『森の討伐者』と
『湖の街』のギルドからの依頼で森への探索と調査をしていた事を知る
そして、リウ達が『湖の街』まで冒険者達を連れていった頃を告げた
「それでリウはこれからどうするの?」
「『湖の街』に行くの?」
「それともダンジョンを攻略するの?」
リウは『アインス』を撫でながら
「まずは砦周囲の魔石の回収かな・・・」
「魔石回収なら後でも出来るけど?」
「ダンジョン攻略にしても巨大な黒犬達が溢れている状態では無理だしなぁ・・・」
「それと黒犬達が溢れ出したのが『氾濫』に似てるって聞いたんだけど?」
「多分それを言ったのは私達かも・・・」
そう言ってアライズ・アリサ・アンナの3人は手を上げる
リウ達が『森の討伐者』達を救出している間に大岩砦で話していた
「巨木の森の地下にある未完ダンジョンから巨大な黒犬達が現れる事・・・」
「それと巨木の森に存在する無数の魔物たち・・・」
「いつもの『氾濫』と違うのは夜のみに存在する魔物が1日中存在している事」
「この巨木の森が魔力過多なのが原因なのかは不明だけど・・・」
「問題なのは隔離したはずのダンジョンからも巨大な黒犬達がいる事・・・」
「隔離しただけでは魔物は溢れだす事が一番の問題」
「今は結界で地下へ続く通路を封鎖してるけど・・・」
クラシスやリズやアライズは果実酒から麦酒に飲む酒を変更し
3人は今日あった事を話し合っていた
アリサやアンナは簡易コンロで焼串や焼鳥を炙りだし
簡易コンロの周りには『白銀龍』と『クロ』が焼串と焼鳥が焼上がるのを見つめていた
リウ・ノノ・ココ・ジャンヌの4人は互いのパートナーを撫でながら
本日の『森の討伐者』の救出から『湖の街』までの護衛・・・
『アインス』『ツヴァイ』『ドライ』『フィーア』の4体のゴーレム達が魔力枯渇ギリギリまで頑張ってくれた事
そして、今日の出来事で猟犬ゴーレム達の強化など色々考える事も多かった
「ゴーレム達の魔力量を増やす事を考えた方が良いかな」
「今回は『風纏い』があったから冒険者達を助ける事が出来たけど・・・」
「確かに全力疾走しながら『多重風纏い』は移動中魔力を注がないとダメだったね」
通常の2倍以上の速度で移動するには膨大な魔力が必要だと気が付いたし
魔力を補給しながら駆け続けるというもの今回実戦でやれたし
何よりリウにとって『アインス』との相性が向上したみたいだし
「それじゃ、『アインス』『ツヴァイ』『ドライ』『フィーア』の4体には魔力を溜める魔石を追加するとして・・・」
「一緒に『アン』『ユヌ』『ドゥ』『トロワ』『キャトル』の方も同じく魔石を追加してください」
リウとノノ達の話を聞いていたリン達5人も今回の戦闘でゴーレム達の魔力量不足を感じていた
特に『鉄馬ゴーレム』の『アン』『ユヌ』はリウ達を追いかける為に常時『多重風纏い』で
リンやアイズもゴーレムと一緒に魔力枯渇寸前だった・・・
「リウと『アインス』に追いつかないまでも同じ場所まで『風纏い』で行きたいし」
「これ以上『アン』や『ユヌ』の移動速度を上げても身体に付加掛かりそうだから・・・」
「身体の付加を抑えるとしたら無理せずに安定した速度で休まず走らせた方がいいし」
「私も『ドゥ』と戦場を駆けまわって黒犬達と戦ってたけど・・・やっぱり『ドゥ』の魔力量が気になった・・・途中で抱きしめながら魔力の補充をしてたし・・・」
「それじゃ、『ドゥ』を抱っこしながら巨大な黒犬達に向かって行ったの?」
「向かって行った・・・違うな黒犬達の攻撃を避けながら魔力を注いでいた?」
「そいや、『ドゥ』も黒犬と闘ってたの?」
「今日の『ドゥ』は私の隣で『風纏い』を唱えて魔石を回収してました!」
ヘンリーは『ドゥ』に肩掛けになっているマジックバックから魔石を取り出す
テーブルには『ドゥ』が回収した魔石37個が置かれ・・・
「これしか回収できなかった・・・途中で黒犬達の群れが溢れてきて・・・回収よりも回避に集中しちゃった・・・」
『ドゥ』もヘンリーの言葉にコクコクと頷きマジックバックをぽんぽんを叩いている
ヘンリーは『ドゥ』を抱きしめながら撫でまわしている
「それでも今日は『ドゥ』と一緒に戦えたから嬉しかったよ♪」
『ドゥ』は嬉しそうにヘンリーに身体をすりすりと寄せている
「『トロワ』『キャトル』は『多重障壁』の展開は大丈夫だった?」
「私達は簡易陣地の周囲だけを護ってたけど問題無く『多重魔法障壁』と『多重土壁』で護りは完璧でした!」
「問題は展開中は魔力の補充を常時しなきゃいけない事が・・・」
「やっぱり魔力量が問題か・・・『魔法障壁』単体でなら問題無いんだけど、『多重』で使用した場合に魔力の消費も2倍消費するみたいで・・・」
「それなら『アインス』達と同様に魔力を溜める魔石を2倍に増やそうか・・・魔石も十分に手に入れたし・・・」
「魔石の追加はいつするの?」
「まずは砦周囲の魔石の回収後かな、その前に明日は1日ゆっくりしようと思う」
「いいの?休日?お休み?」
「まぁ、お休みだけど朝錬だけはするよ?その後は身体を休める事、魔力を回復する事」
「それでリウは何をやるの?」
「朝錬は必須として、その後か・・・今みたいに『アインス』と一緒にまったりするのも良いし♪」
「それなら私も『ツヴァイ』と一緒に昼寝しようかな・・・」
ノノは『ツヴァイ』を抱きしめ「明日は一緒に昼寝しようね~」と話しかけている
ココやジャンヌの2人も『ドライ』『フィーア』を抱きしめ話しかけては撫でまわしている
リウ達がパートナーのゴーレム達と仲良くしていると
『ゼクス』や『白銀龍』に『クロ』も撫でて撫でてと甘えてくる
最近は『ゼクス』もリウ以外にリン達にも甘えてきて嬉しそうに抱きしめては撫でまわしている
『白銀龍』や『クロ』はリウに抱きつき甘えてくる
『白銀龍』はリウに抱きつき『クロ』は『アインス』に抱きついている
どうやら『アインス』と『クロ』は仲良しの様で2人ですりすりと身体を寄せている
『ゼクス』もリン達に抱きつき撫で撫でしてもらっている
「明日は『白銀龍』や『クロ』『ゼクス』とも一緒にまったりしよっか~」
『おぅ』
『一緒に昼寝しよ~』
リウ達がゴーレム達や龍と戯れているのをクラシスやリズ・アライズ達は嬉しそうに見つめながら
「私達は朝錬後は・・・いきなり晩酌しようか~」
「酒の肴はいっぱいあるし、ゆっくり飲みましょ~」
「朝から飲めるなんてなんて贅沢~」
酒飲み3人組は今から明日の晩酌の話をしている・・・まだ晩酌中なのに・・・
その頃『ジン』は大岩砦の中央でシルキーとミルキーから魔力の補充をしてもらっていた
シルキーとミルキーは『ジン』の足を撫でながら
「今日はお疲れ様・・・」
「ありがとうね、『ジン』がここを護ってくれるから全力で魔法を使えたよ」
『こちらこそありがとう、頼ってもらえて嬉しいよ』
「頼るも何も『ジン』は家族みたいなものだし♪」
「私達の大事な仲間ですよ♪」
『そっか、ありがとう、嬉しいよ・・・本当に・・』
シルキーとミルキーは『ジン』の足をぽんぽんと撫でながら抱きしめるのだった
巨木の森での黒犬の群れとの戦い終了です。
次回、まったりゆっくりと休日をお届けします。




