4-308地下3Fの通路を探してとか
リウ達は地下3Fの通路を探して2日経過していた頃
リウのMAPにも魔物の反応が多く見受けられていた
クラシス達4人も魔物の反応が多数ある事から鉄杖を構えて荷馬車に乗り込んでいた
戦闘フォーメーションは騎乗した状態のリウが魔物を土魔法で足止めし
荷馬車のクラシスが荷馬車をメンバー全体を囲む様に魔法障壁を展開し
荷馬車からリズ・シルキー・ミルキーの3人が一斉に魔法弾を放ち撃ち倒す
猟犬ゴーレムの『アインス』は魔物が接近すると移動速度を抑えて攻撃に備える様にしていた
「この先魔物の反応多数!」
『アインス』は移動速度を抑え、暫らくすると通路の向こうから巨大な黒犬が群れをなして駆けてくる
巨大な黒犬達は狭い通路を我先にリウ達に向かってくる
『アインス』は『風纏い』を唱え戦闘態勢になる
リウは通路に土魔法で足場に落し穴を数か所設置し
「罠設置完了!黒犬の動きが鈍くなったら魔法弾お願い!!」
「「「「了解!!」」」
リウとクラシスはゴーレムと荷馬車を囲む様に魔法障壁を展開する
黒犬達は通路に設置された落し穴に足を取られ先頭の黒犬が躓き体勢を崩す
体勢を崩し後続が接触し黒犬が団子状態で通路を塞ぎ始める・・・
「魔法弾一斉射撃始め!!」
『ドドドォォォォォォ!!!』『ドゴォ!』
『ドドドドドドォォォォォォ!!!!』『ドゴォ!』
リウの合図でリズ・シルキー・ミルキーが通路を塞いでいる黒犬の集団に向け魔法弾を放つ!
黒犬達の数が多いのも相まってシルキーとミルキーは魔法弾を連弾で放ち確実に黒犬達にダメージを与えていく
リズは1発1発に確実に黒犬を仕留めるだけの魔力を込め魔法弾を放っていた
リズ達は魔法弾を放ち通路内が土煙りで視界不良になるが・・・
リウ達は見えない中でも魔物たちの反応が完全に消えた事を知る
戦闘が終了し、鉄杖の構えを解き、リズ達は「「「はふぅ~」」」と息を吐き
「やっぱり巨大な黒犬達が集団で迫ってくると怖いわ・・・」
「それでも何とか倒しました~」
「魔法弾に込める魔力をもう少し増やした方が良いかも・・・」
「それでも連弾2~3発で倒せるんだから大丈夫じゃないかな」
戦闘終了後にリズ達3人は魔法弾の魔力量について話し合いをしていた
クラシスは戦闘後にも関わらず魔法障壁を展開し遠くで感じる反応に対し警戒していた
リウは『アインス』を撫でながらゆっくりと黒犬達を仕留めた現場に向かう
そこには数個の魔石を確認でき、リウはニコニコしながら魔石を回収した
「小さめの魔石だけど確実に回収~♪」
魔石を回収し『アインス』を撫でながら魔力を注いでいる
リウは撫でながら「『アインス』もお疲れ様」と労いの言葉を贈る
『アインス』は嬉しそうにリウに頭を擦り甘えていた
御者席のクラシスは通路の先に感じる反応が近づいているのを感じ
「通路奥から反応あり!接近してるから戦闘態勢維持!!」
「移動速度を抑えて移動するよ、リズ達は常時魔法弾を放つ用意をお願いね」
「「「はい!」」」
「私が『浮遊』を担当するね、3人は討伐に専念してね」
クラシスのその言葉を聞き、リズ達3人は鉄杖を構え、魔法弾を放つ準備を始める
シルキー・ミルキーの周りには発射態勢の魔法弾が2人の周囲に展開していた
2人の合図1つで放たれる状態を維持している
リズは鉄杖の先に高濃度の魔力を溜めている
リズは1撃必中の魔法弾を展開していた
暫らくして視界に黒犬の群れを捉え、リウは『アインス』に停める様にお願いし
前方の通路に土魔法で落し穴を設置していく
先ほどと同じくリウは足元に罠を設置しクラシスが魔法障壁を展開していく
足止めにより戦闘を有利に運び、地下2Fでの巨大な黒犬を確実に仕留めていく・・・
この日は巨大な黒犬討伐が5回を越し、魔石を確実に入手していく
そして、鉱物採掘場所も多数発見し後日採掘を予定していた
魔法弾を放つ役割もリウやクラシスも交代で行う事になる
魔力や魔法の修練よりも確実な実戦での魔法実技を地下2Fの黒犬討伐で行いはじめる
それはシルキーやミルキーが見せた、魔法弾を常駐させてからの魔法弾を連弾で放つというものだった
魔力量の振り分けと魔法弾を放たずに維持する技量はシルキーとミルキーが得意としていて
リウ・クラシス・リズは黒犬討伐をしながら実戦形式で修練に励むのだった
「んー、魔法弾を維持するにはコツがいるな・・・」
「それ以前に魔力量を増やすと維持するのが難しくなる」
「魔力を抑えると魔法弾の威力は無くなるしバランスが難しいな」
3人は黒犬との戦闘の合間にも周囲に魔法弾を常駐する事を考え実施していた
「まずは倒せるだけの魔力を込めずに維持する事だけに集中しよう」
「それじゃ魔力を込めるのは次に段階という事で・・・」
「1発で仕留めるのが好きだけど、連弾で仕留めるのも見ていてカッコイイ!」
リウのカッコイイという言葉を聞き、騎乗しているシルキーと御者席のミルキーは嬉しそうにニコニコしている
魔法の知識などはクラシスやリズには叶わないものの、シルキーとミルキーは魔法や魔力の扱いに関しては『アイギス』で1番の実力があった
ある意味柔軟性が『アイギス』の中でも1番なのかもしれない・・・
今日は戦闘が多く、魔力消費が早いという事で早めに身体を休める事になる
ダンジョンの壁に部屋を作り上げ、魔石と『紋章学』で結界を展開し
リウ達は食事の前に全員でお風呂に入り1日の疲れをとる事になる・・・
連戦に次ぐ連戦で、リウ達は結界を展開後には魔力枯渇ギリギリの魔力しか残っていなかった
リウは浴槽に浸かり「はふぅ~」と息を吐く・・・
「流石に魔力溢れる場所での連戦は堪えるね・・・、身体も順応してきたけどギリギリ感が半端ないよ」
「それは魔力を纏う技術が向上したからかも♪」
「魔法を常時展開してるからか、魔力量が増えてきた感じもするし♪」
「『アインス』と荷馬車が無かったら探索に何日かかるか・・・、普通はダンジョン探索に荷馬車は使わないしねからね」
「これを気に『アイギス』ではダンジョン攻略には荷馬車が常備されそうな気がする」
「普通は荷馬車というか、手押しの荷車で探索に加わる冒険者がいるみたいだけど・・・」
「荷車には殆どは食糧を持ち込むらしいけど、私達的にはアイテムボックスやマジックバックがあるから大丈夫だしね」
「荷馬車を持ち込むには馬の存在があるから普通に考えて現実的じゃないな」
「荷馬車があれば探索に費やす時間短縮になるんだけどね・・・」
「本当に『アインス』と荷馬車に感謝だね~」
「後でいっぱい『アインス』を撫でてあげてね、凄く甘えん坊だからさ♪」
「それと今回の荷馬車は改造&改良とかはするの?」
「もちろん、今回は簡易的な荷馬車を使用したけど、機動力重視の戦闘用に作り変えるなら、荷馬車の強化と軽量化かな?追加武装も魅力的だけど・・・重くなりそうだし・・・」
「荷馬車とゴーレムの強化は戻ってから考えましょ」
「それもそうか~今はお風呂に浸かりながらまったりしよう~」
リウはそう言いながらクラシスを後ろから抱きしめる
リズやシルキー達もリウに抱きつき久しぶりにまったりしつつ愛を確かめ合うのだった
長風呂により食事よりも晩酌を求めるあまり果実酒を飲みつつ焼串を頬張るのだった
リウは『アインス』を撫でながら果実酒を飲み魔力を注いでいく
クラシスやリズもリウの隣に座り『アインス』に魔力を注ぎつつ「今日もお疲れさま」と声を掛け撫でまわしている
シルキーとミルキーも魔力を注ぎながら撫で抱きしめている、晩酌の途中で『アインス』を抱きしめながら眠りはじめていた
リウはクラシスやリズと果実酒を飲みながら『アインス』を抱きしめながら眠るシルキーとミルキーを眺めながら酒を交わしていく
リウはMAPを展開しながら地下2F無数ある反応の多さにがっかりしながらも
反応の数だけ魔石が手に入ると思い少しだけ嬉しく思っていた
「それでリウの見立てでは地下3Fには何があると思う?」
リウはMAPを見ながら地下3Fの状況を確認し
「魔力が溢れる空間としか分からないよ・・・しかも、地下2Fよりも反応が多そうだし、連戦続きでは危ないかもよ・・・」
「やはり地下3Fも魔物が溢れているか・・・、探索半ばで地上に戻る事も考える必要かもな」
「日数的に明日明後日で戻る予定だしね、地下3Fの通路を確認したら全力疾走で戻れば大丈夫でしょ」
「戻りながら通路の封鎖とかは?」
「未完のダンジョンでは通路を封鎖しても別の通路が開通する恐れもあるし、通路を狭くしたりとか罠を仕掛けるくらいが理想かな・・・」
「落とし穴とか?」
「そそ、通路に深い穴を設置するだけでも面白いかも」
「まぁ、地下1Fにのみ設置予定だけどね、その時に地下2Fへの通路を狭くしたり、外部に出る事を抑える仕掛けを設置しようと思う」
「それで巨木の森に巨大な黒犬が現れないなら嬉しいけど・・・」
「まぁ、結果は暫らく経ってからじゃないかな、巨木の森に危険が無いなら良いだけだしね」




