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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
303/354

4-303巨木の森の中央で魔力が溢れだすとか

次の日から改良した箱馬車で巨木の森の探索を始めた

御者席を完全1つの部屋として隔離する事で

猟犬ゴーレムの指揮を寒さに耐えて行うという事が無くなった

箱馬車内で『浮遊』の魔力を注いでいたが御者席に方からも魔力の補充を行い

探索班の魔力を平等に消費する事になる

箱馬車を引くのはリウの猟犬ゴーレムの『アインス』と

ジャンヌの猟犬ゴーレムの『フィーア』の2体が並んで箱馬車を引いている

ノノとココの猟犬ゴーレムの『ツヴァイ』『ドライ』は箱馬車を並行しながら駆けていく


「今日もこのまま森をつき進めばいいの?」


巨木の森探索を進めて数日、もうすぐ森の中央に到着する

リウはMAPを展開し、探索中は薬草採取場所を探して寄り道したりして

巨木の森での不審な点を調べる事は出来ずにいた


「そうだね、周囲に採取場所もなさそうだし・・・もう少し行けば森の真ん中っぽい」

「森の真ん中ですか・・・ダンジョンも真ん中にあればいいんですが・・・」

「どうだろ、ここまで巨大な黒犬とも遭遇してないし・・・」

「リウでも森の中にダンジョンがあるかとかは分からないの?」

「サッパリ分からないね、クラシスとリズが森が魔力が多いと言われても分からなかったし」

「今日は森の真ん中に1泊する~?」

「今日は早めに休んで、明日はこの周辺の探索をしようと思う」

「それは何で?」

「地下住居からここに引っ越ししても良いかと思ってね」

「2~3日この場に滞在して危険が無いなら引っ越しとか?」

「そだね、少しばかり強固な簡易陣地を作って戻る事になるかな」

「猟犬ゴーレムの移動速度でも3~4日掛ってるし、引っ越し期間は10日前後かな・・・」


巨木の真ん中には、より巨大な木が生い茂っていた

それは3本の木が複雑に絡み合った姿をしていたが

種類の違う木々が絡み合い捻じり合い巨木の森の中央にそびえ立つ

ただ問題は、その巨木の根元の隙間があり

隙間からはリウが見ても分かるように魔力が流れていた

いあ、魔力が漏れ出していた・・・


箱馬車を停車し、リウ達は御者席から巨木の根元を凝視していた

この場からも溢れだした魔力を感じる事が出来た

だたし、根元の隙間の奥に反応はリウは感じる事が出来ずに危険があるのかどうかを知る術は無かった


「あの隙間がダンジョンの入り口という事は無いよね?」

「魔力が溢れだす隙間か・・・なんだろ?」

「あの隙間がこの森の魔力過多の原因かもしれないけど、森全体を覆う様な魔力を溢れるとは思えないんだけど・・・」

「ダンジョンか、もしくは、ダンジョンに似て非なるものか・・・」

「クラシスやリズなら隙間の正体を知ってるかな?」

「どうでしょう・・・私達は隙間の正体は分からないけど、クラシスとリズならもしくは・・・」

「それでどうするの?」

「ん、何が?」

「巨木の隙間の近くで1泊するのかどうか・・・なんだけど」

「隙間の近くは控えて、隙間を監視できる距離で簡易陣地を作成するのが一番かな?」

「それなら『遠見』スキルギリギリの距離に簡易陣地を作ろっか」

「「「はい」」」


『アインス』『フィーア』に隙間から離れた位置に移動する事をお願いし

リウは地図『に巨木の隙間あり』と記し、『魔力の流れあり』と書き込むのだった

MAPを展開しても魔力の流れが現れている訳でもなく

MAPには巨木があるとだけ表示されていた・・・


魔力が溢れる巨木から離れリウは箱馬車を囲うように土魔法を展開する

土壁一体型の倉庫型の住居を作り上げ、内部は住居スペースを広く作り

大型箱馬車も停車出来るようにし、『ジン』もゆっくり入れる様に入り口と倉庫を広くし

すぐさま出撃できるようにゴーレム達用のスペースも確保する


「地下簡易住居よりも強固に頑丈な作りになったな・・・」

「明日は周囲の探索をして・・・2~3日で戻るんだっけ?」

「その辺にも魔力の溢れだす隙間が無いとも限らないし・・・調べてみる価値はあるかもしれないよ」

「まずは2人1組でゴーレムに騎乗して探索で良いんじゃないかな」

「この住居は土魔法で塞げば進入不可な陣地になるし問題無いでしょ」

「壁と天井を1mの厚さで造り出したし、内部を照らす魔法の明かりも・・・結構大変だよ」

「しかも、倉庫内の暖炉も2つ使用してるし、寝室や食堂にも暖炉があって、最終的に6つの暖炉がある・・・作りすぎじゃない?」

「冬期間なんだから寒さに負けたらダメでしょ、幸い巨木の森は薪も豊富だし、大丈夫じゃないかな」

「巨大な黒犬が現れなきゃね・・・巨大な黒熊も遭遇しないといいなぁ・・・」

「遭遇しても討伐可能だから、私達的には嬉しいんだけどね」

「魔石は有って困るものじゃないし、この森にいる内は魔石集めをしたいんだけど・・・」

「そういえば魔物現れなくなったね、どこ行ったんだろう?」

「森のどこかに僕らの様な冒険者が森に侵入したとか、森の外部に出て日を浴びて消滅したか、今のところ分からない事だらけだ」

「そろそろ晩ご飯にしようか~」

「まだ時間が早いけど良いの?」

「たまには好いんじゃない、それに少しだけなら晩酌したいし」

「「「晩酌してもいいの」」」

「特別だよ、明日から少しばかり大変そうだし、早くご飯食べて晩酌して寝ましょ」

「「「やった~」」」

「食事は出来あいで良いとして、お風呂に行こっか~」

「今日も一緒にお風呂だ~」

「お風呂で疲れをとるのが一番です」

「ぽかぽかになってご飯と晩酌を楽しみましょ!」


晩ご飯は『ひよこ亭』特製のステーキや煮込みスープに、角煮やサラダなど探索中に食べきれない量を持ち込んでおり、食堂のテーブルには種類豊富な肉料理が並んでいた

野菜料理はサラダに炒め物にスープを数こそ少ないがテーブルに並んでいた


「やっぱり冬期間中は煮込みスープが美味しい・・・」

「パンに浸して食べると絶品!」

「私はパスタを入れて食べてるけど美味しいです~」

「パンにサラダとステーキを挿んでも美味しいよ~」


寒いからなのか地下簡易住居で暮らしている時よりも良く食べている4人だった

晩ご飯にたっぷり食べているにも拘らず、晩酌時にも焼串や焼鳥を頬張り

果実酒を飲むよりも、露店風味の肴を頬張るのが好きみたいだった


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