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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
300/354

4-300広大な巨木の森と発展途上の『ジン』とか

リウノ冬期間の生活リズムは、2日続けて巨木の森の探索をし、ゴーレム達との魔法修練をしていた

森の探索は日替わりでノノ達の手伝いもあり巨木の森を地図に書き記していた

そこで分かった事は巨木の森は広大で猟犬ゴーレムに騎乗しても全体の2割しか移動できなかった

そして、巨木の森は冬期間にも関わらず薬草採取場所が多数存在していた

巨大な黒犬は相変わらず遭遇していなかったが巨大な黒熊の足跡を発見していた

森の奥に進めば進むほど魔物の種類が増えるのかもしれない・・・

問題は猟犬ゴーレムの機動力でも森の全てを調べるのは難しいかもしれない


「巨木の森の全容を知るのは当分無理かな・・・」

「やっぱり森が広すぎるの?」

「巨木の森は広大な気がする」

「それでリウの見立てで巨木の森の広さは・・・どれくらいありそうなの?」

「多分、森を抜けるまで猟犬ゴーレムの全力疾走で5日位かな・・・」

「それは広すぎる気がするけど?」

「それと巨大な黒犬や黒熊の出現だけど、森の奥に微かだけど反応がある」


リウは森の奥を指さしノノとココに話す

2人は森の奥を「ジー」と見つめ首を振る


「ダメだサッパリわからないわ」

「距離が遠いのかな?」

「距離があるし何より反応が微か過ぎるのが問題かな」

「リウには何の反応を感じるの?」

「んー、距離があるから分からないけど・・・微かに2体の反応がある」

「2体という事は黒犬よりも黒熊?」

「ハッキリとは分からないけど群れないから黒熊かも??」

「その黒熊?はこっちに近づいてないの?」

「動きから見て気付いてないね・・・それに今は森の中に僕らと黒熊?しか反応が無いみたいだし・・・」

「森には人の反応も無しか・・・巨木の森は危ないのかな?」

「それは巨大な黒犬が現れる段階で分かるでしょうに・・・普通ならここを通ろうとは思わないよ・・・」

「それもそうか、それでどうする?」

「ん?なにが?」

「黒熊を倒しに行くのかって思って・・・」

「今日は止めておこう、これから向かっても地下簡易住居に戻るのは夜になるよ」

「ここから黒熊がいる場所までは猟犬ゴーレムの移動範囲にして2日以上かかるか」

「倒すにしても野宿しなきゃいけないね」

「その辺は戻ってみんなで相談かな」


リウ達はこの場所までの事を地図に書き記し足元に目印を残し地下簡易住居に戻る

今以上に機動力のある移動方法を考えるか

簡易陣地以上安全な宿泊場所を考えるしかないか


地下簡易陣地に戻ったリウ達は浴槽で身体の疲れと汚れを落とし

みんなに今日の事を報告するのだった


相変わらず晩酌時にはリウ達はパートナーの『アインス』達と一緒に座り

『白銀龍』や『クロ』達を撫でるように魔力を注いでいた

『アインス』達は食事不要だったが魔力の補充を毎日キッチリ行う必要があり

晩酌時は時間がある限り魔力を注ぎ満足したら甘える仕草をし運動場へ戻っていく

『ジン』だけは魔力の補充を朝と夜に行い日々の修練に耐えれる様にしていた

この魔力の補充に関しては、クラシスとリズが『紋章学』で魔力の回復が出来ないか考えていた

植物が光合成をするように人が息を吸うように魔力を取り込めないかと考えていた


「『ジン』の魔力保持量は私達より多くなってきた」

「それはリウが夜な夜な『ジン』を強化しているからでしょ?」

「最近では4人掛かりで魔力を注いでいますが・・・」

「魔力量の向上で魔力と魔法の修練をキッチリやってるしね」

「それで魔法の方が上達したの?」

「『魔法障壁』を常時展開する事は可能になったね」

「それじゃ、クラシス達の攻撃は防げるようになったの?」

「完璧という事は無いけど、ある程度は防ぎ耐えているね」

「他の魔法は?『風纏い』とか『石弾』とかは??」

「『風纏い』での高速移動は小回りは無理だけど何とかものになったかな」

「『ジン』の遠距離魔法の『石弾』は命中率はダメダメだな」

「直接殴るのは得意だけど遠距離魔法は難しいみたい・・・」

「それなら『石弾』を多数放つというのはどうかな?」

「『石弾』を多数放つの?」

「『石弾』を多重で唱えてみるとかね」

「もしくは『石弾』を放つ魔力を増やしてみるというのもありかもしれない」

「それなら『石弾』というより『石砲』だね」

「『石弾』が当たらないなら威力上げて魔法でも一撃必殺にする!」

「それでもダメなら魔法を放つ数を増やす!!」

「その方法を『ジン』に教える前に魔力枯渇になるギリギリの感覚を教えないといけないね」

「教えるのは『白銀龍』と『クロ』にお願いするのが一番かな」

「私達では『ジン』の声が聞こえないし・・・」

「『ジン』とはある程度意思疎通が出来るようになったけどね・・・」

「しかし、『ジン』が接近戦得意で遠距離も得意になったら対処困るね」


リウ達が『ジン』の強化と魔法修練について話し合っている頃

『白銀龍』『クロ』の2人で『ジン』にリウ達の話の内容を教えていた


『『石弾』の魔力を今以上に込めるか・・・出来るかな?』


『ジン』はリウの身体強化に伴いカタコトだった会話がスムーズに話せるようになっていた

そして、リウ達の言葉の意味も理解し始めていた

それと身体の使い方も覚え始め意識しながら行動する事が可能になった


『『ジン』の場合、魔法に込める魔力が少ないから・・・もっと魔力の修練をした方が良いかも知れないね』

『クラシスやリズも話していたけど、『石弾』を複数放つ事は出来る?』

『それは連続して『石弾』を放つという事?』

『それも1つの方法だって言ってたよ』

『『石弾』を数多く放つのと、1発デカイのを放つのと・・・どっちが『ジン』に向いているかな?』

『どっちが良いと思う?』

『んー、今でもリウ達の素早い動きについていけないから・・・複数放つ方が良いのかな?』

『猟犬ゴーレムとの共闘なら1発デカイのを放つ方が良いし」

『それじゃ、両方とも修練した方が良いね♪』

『今から魔法と魔力の修練は無理だから・・・明日から頑張ろう~』

『『おぅ!!』』


『ジン』と『白銀龍』『クロ』の3人は明日からの修練を決め運動場に寝転んでいく

『アインス』達も『ジン』達の周りに寝転び身体を休めている




リウ専用猟犬ゴーレム『アインス』

ノノ専用猟犬ゴーレム『ツヴァイ』

ココ専用猟犬ゴーレム『ドライ』

ジャンヌ戦用ゴーレム『フィーア』

一角獣ゴーレム『ゼクス』


5体のゴーレムはリウ達でも会話は無理だが、『ジン』や『白銀龍』『クロ』にはリウ以上に意思疎通は可能で魔法や魔力の修練時には3人を通して修練の内容を知らせてもらっていた

5体のゴーレムの多少個性を持ち始めていたが、一応専用ゴーレムという事でリウには『アインス」が一番相性が良く、ノノには『ツヴァイ』が一番相性が良かった

一角獣ゴーレムの『ゼクス』は『アイシス』全員と相性が良く、誰が騎乗しても一定の成果を上げていた

『ゼクス』は『土壁』を付加した魔石を保有していた為、巨木の森の探索にはいかずに地下簡易陣地で『アイギス』や箱馬車を護ってもらっていた

毎日のように強化という名の改造のお陰で『ジン』のカタコトの会話が進化しました。

それと夜な夜な行われる龍とゴーレムとの反省会。

反省会はリウ達には秘密の会であった。

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