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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
30/354

0-30フレンチトーストと借家とか

冒険者ギルドにポーションを無事納品が完了した


ノノとココは朝食後に仲良く露店巡りに出かけたみたいだ


朝食後、リウは紅茶を飲みながらまったり過ごしていた


紅茶を飲みながらアライズさんから葉野菜とはちみつ、砂糖の事を聞いていた

葉野菜に関しては野菜を取り扱う露店を教えてもらい

はちみつと砂糖は露店よりも道具屋で購入する事を勧められた

また、買い物後に調理場でのフレンチトーストの練習をお願いしていた


「紅茶美味しかったです、少しだけ買い物に行ってきますね~」


「はい、いってらっしゃい。帰ってから料理の練習するんですよね?」


「うろ覚えのレシピでいきなり料理をふるまうのは怖いので・・・すいませんが邪魔しませんのでお願いします」


「わかりました、調理場を使うときは声をかけてくだされば大丈夫ですよ」


「では、行ってきます~」


3日ぶりに『ひよこ亭』から外出した

今日は調査隊が帰還予定の為か街の中は少しだけ重々しい感じがするな・・・

それと冒険者も多い気がする・・・

まぁー、気にしちゃダメだな


まずは道具屋で調味料を購入っと~♪

道具屋さんは今日も盛況だな~


「こんにちは~、調味料はどこにありますか~」


「おぉ、いらっしゃい。調味料は右手の商品棚にあります」


「了解です、右手の商品棚・・・っと。おぉ~、いろいろあるなぁ~♪」


砂糖にはちみつに、塩に唐辛子もあるな

瓶売りしてるな、砂糖と塩とはちみつは500mlくらいの瓶で十分だな

唐辛子は少量でいいので200mlの小瓶で十分っと

調味料の確保はこれで良し~♪


カウンターに瓶詰めした調味料を並べる

4つの瓶を並べて値段を聞いたところ


「お代は結構なんですけどね」


「前回も無料だったんですけど?」


「それはあの後に販売したコンロの売り上げが好調なもので・・・」


「思ったよりも好評だったんですね、冒険者の生活の向上に繋がるのであれば嬉しい限りです~♪」


「冒険者ギルドからもコンロの大量発注が決まりましたから、リウさんへの感謝はつきません。できれば他の冒険者のみなさんに使っている所を見せてもらえれば好いんですねどね」


「コンロの実演は冒険者ギルドの受付の2人に使っている所を見たから、それで冒険者ギルドへの購入し繋がったんじゃないかな?」


「なるほど、それで購入する時にリウさんの名前を出していたんですね」


「毎回無料というのは気がひけますね。では今日購入する調味料を最後という事でお願いします。この街で生活する身としては甘えているみたいで嫌いですから」


「わかりました、無料という事ではなく割引という事でお願いします。それ以上は店の責任者として申し訳ない気がしますから・・・」


「では、そのようにお願いしますね」


調味料をリュックに保管し、道具屋を後にする

調味料も手に入ったし、葉野菜を購入したら一度戻らないと・・・

アライズさんに教えてもらった露店では野菜が大量に販売していた

その中にトマトと人参、大根らしき野菜も発見し一緒に購入した


野菜を購入し、露店で焼き串を20本ほど購入しアイテムボックスに保管した

焼き串を煮込みの具材として活用しても美味しい気がした為購入した


さて、『ひよこ亭』に帰って料理の練習をしますか~♪


『ひよこ亭』に戻ってからフレンチトーストの試作を作り続けた

卵とミルクの割合が上手くいかず満足のいく感じになったのは

試食を担当していたアリサさんとアンナさんがフレントトーストを5枚ずつ試食した後だった・・・

この世界には計量カップとかもなく、目分量での調理だったので大体での調理となった

卵とミルクを同量でかき混ぜ、砂糖を少々でよく混ぜる

よく混ぜた卵ミルクにパンをよく浸し

フライパンにバターを入れ中火で溶かし、溶かしたところで弱火とする

そして、フライパンによく浸したパンを弱火で焼き上げて完成~♪

はちみつをかけてもノノとココに食べてもらおう


昼前にはノノとココ、クラシスさんとリズさんも『ひよこ亭』へ戻ってきた

ノノとココはお揃いの帽子を購入していた

クラシスさんとリズさんはギルドの仕事を片づけて『ひよこ亭』に昼ご飯を食べに来ていた


「おかえりなさい~、一緒にご飯にしましょう」


「「はい」」


「「ご一緒します」」


「さっきまでおやつの準備といいますか、練習をして満足のいく料理ができましたので・・・食後に食べてもらっていいですか?」


「はい、たのしみです~」


「・・・たのしみ」


「男の人の料理は初めてで楽しみです」


「どんな料理なのか気になります」


5人で昼ご飯を一緒に食べる

せっかく『ひよこ亭』での食事なのでゆっくりと食べていく

他の食事処より料理の質が一段上なのはクラシスさんとリズさんは知っているみたいだな

ノノとココも『ひよこ亭』の食事にハマっているみたいで嬉しそうに食べていた

5人とも食べ終わってきていたので、リウは席を立ちフレエンチトーストの準備へ向かっていく

調理場ではアライズさんが喫茶店での料理を急がしそうに作っていた

邪魔にならない端の方ではリウがフライパンを上手に使いフレンチトーストを焼き上げていた

こんがりと焼き上げたフレンチトーストにはちみつとアライズさんから譲ってもらったブルーベリージャムをかけて4人の待つテーブルへと運ぶ

運ぶ前にアンナさんに紅茶のお代わりを5人分お願いしていた

4人の前にフレンチトーストを置く


「では、召し上がれ」


「「「「いただきます」」」」


4人とも美味しそうに食べていた

パンを食べているというよりケーキを食べている感じで食べすすめていた

ノノとココもニコニコしながら食べていたから好評とみていいだろう

クラシスさんとリズさんも美味しそうに食べていた


「久しぶりに作ってみたんですが、おいしいですか?」


「うま~」


「・・・うまうま」


ノノとココは「うま~」といいながら食べている


「美味しい・・・私より料理上手・・・」


「これはリウさんの家庭の味というやつですか?」


家庭の味はお米とかの和食なので


「違いますよ、家庭というより簡単に作れる朝食みたいな料理です」


「「また、たべたいです」」


ノノとココは食べ終わったみたいで、声を揃えてリウに話しかけていた


「アライズさんにレシピを教えるから作ってもらおう」


「「おぉ~」」


クエスト後に紅茶と一緒に注文するのもありかもな

サイズを小さくすればおやつとして人気でそうだし・・・


「あのリウさんはいつから料理してたんですか?」


「男の人なのに料理上手なのはずるいです」


「料理は食べるために覚えました、一人暮らしの生活の為ですね。作ってくれる人いなかったので」


「あはははは・・・」とリウは気まずそうに乾いた笑いをあげていた

クラシスさんとリズさんは気まずそうにしていた


「あ、そうだ。二人が来たという事は報酬の事ですか?」


「はい、今回は緊急の作成依頼だったのポーション作成報酬は6500Lになります」


「それとリウさんから借家の件ですが、『ひよこ亭』の裏の空き家ですがギルド所有の物件で間違いありませんでした。リウさんの今回の実績を含めてギルドとしては月額2500Lでの貸し出しとの事でした。空き家の時期が長いのと借り手がつかないとの事でした」


「リウさんは生活魔法を修得済みとのことで借家の掃除もすぐにできると思います」


借家の事を知らないノノとココは


「あの、『ひよこ亭』から引っ越しですか?」


「3人で借家暮らしですか?」


「2人には話して無かったね、『アイギス』の拠点は『ひよこ亭』だよ。食事はここ以外は考えられないしね。宿泊とポーションの作成は借家でやろうかと思ったんだよ。『ひよこ亭』の裏庭から借家に戻れるしね」


不安そうに見ていたノノとココに優しく話しかける

いきなり3人で暮らそうとは思ってはいなかったので信頼関係を結んでから考えればいい


「すぐに引っ越さなくても大丈夫だよ、3人暮らしは不安もあるしね。借家は『アイギス』の製作現場として考えてもイイよ。クエストをしない日には貸家でポーションを作ったり、料理の練習や装備の補修とかしたいしね」


「わかりました、借家を見てから考えてからでもいいですか?」


「・・・借家を見ないと決めれない」


「そっか、クラシスさん借家をこれから見ることは可能ですか?2人にも一緒に見てもらいたいし、掃除とか必要な物を買わないといけませんしね」


「では、5人で貸家の方へ行ってみましょうか」


クラシスさんとリズさんは席を立ち、借家へと案内をしてくれた

『アイギス』の3人も2人の後ろについて行った

借家は『ひよこ亭』の裏手という事で、歩いて5分もしないうちに借家へと着いた


「ここですね、前の持ち主は住居と倉庫として使用していたみたいです。木造二階建ての一部地下室がありますね。裏庭には井戸もありますし、『ひよこ亭』の裏庭の見える感じですね」


「入ってみましょう。1Fは部屋数は少ないですが、広めの部屋が2つと調理場と浴室に洗面所とトイレがありますね。2Fは階段を上がり客室が5つと洗面所があります。2Fの部屋の大きさはどれも同じ広さですね」


借家へ入り、リウは「清潔」を唱えた

部屋の入った時のホコリっぽさがきれいに消えたのがわかる

各部屋に入るたびに「清潔」を唱えていく

建物としての古さはしょうがないとして部屋の数も家の状態も問題は無かった

家としての大丈夫だけど、部屋の中には机も無ければ椅子も無いので

道具屋のお世話になるしかないみたいだな

寝るにしても部屋にはベットも無ければ布団も無いしね

調理場にも調理器具に食器も欲しいな


「うん、やはりこの家を借ります。手続きはこの場で大丈夫ですか?」


「書類などはギルドに来た時にで結構ですので・・・」


「わかりました、月額2500Lは今支払っても大丈夫ですか?」


「はい、ではお預かりしますね」


「今日から暫くはクエスト休もうと思いますので『ひよこ亭』かここへ来て下さい。それと2人には1000Lずつ渡しておくねポーション作成報酬だから。報酬の半分は『アイギス』の活動資金として保管しておくからさ。『ひよこ亭』の滞在費と食事費も活動資金から支払う予定だからそのつもりでね」


「わかりました、明日から休みという事は家財道具を揃えるという事ですか?」


「そうだよ、道具を揃えて寝れる状態にしたいしね。それに生まれ育った所には戻れそうにないし、この家を新しい住処とするのも好いと思ってね」


「・・・一緒に買い物してもいい?」


ココは一緒に買い物に行きそうだな


「私も一緒に行きたいです」


おろ?ノノも一緒に買い物か・・・


「一緒に買い物に行くのはいいけど、無理してここで住まなくてもいいんだよ?」


「いえ、私も帰る所がないので・・・この家を故郷にしてもいいですか?」


「・・・帰るところはここでいい」


ノノとココはここに住みたいみたいだな

まぁ、2人は妹みたいな感じだし

一緒に住んでも問題は無いな


「それじゃ、今日は『ひよこ亭』で最後の宿泊としますか。明日の買い物は『アイギス』の活動資金から家財道具一式揃えましょ」


「「はい!!」」


ノノとココは借家に来た時は不安そうだったのに

今は不安そうには見えないな、ここが気に入っていたなら嬉しいな


「それではクラシスさんリズさん、今日はありがとうございました」


「いえ、3日間お疲れさまでした」


「それとフレンチトースト?おいしかったです」


2人は手を振りながらギルドへと帰って行った

家の中には『アイギス』の3人がいたが家具もない何も無いにかかわらず

なにか「ほっと」しているのは家を手に入れたからかもしれない



「まずは、ベットと布団を3つ買わないとだめだね。あとは浴槽も使えるようにして・・・後何あるかな?」


「調理場にテーブルとイス、それに調理道具と食器も」


「・・・ベットじゃなく敷物に布団でもいい」


「うんうん、明日は3人で道具屋で買い物しよう。自分の家の事だからしっかり考えていこうね~♪」


「「はい!!」」



月額2500Lで借家を借りました

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