4-297簡易陣地完成とリン達のゴーレムとか
ゴーレムの強化&進化を終えた『アイギス』は、簡易陣地の拡張と冬期間に向けて薪拾いをしていた
巨木の森での巨大な黒犬の襲撃は1日1回と決まっており、陣地拡張と薪拾いは襲撃後にメンバーの半数で行っていた
冬期間中前の森の中にも関わらず、雪の降る気配が無いので、リウ達は薪拾いをしつつ森の探索をしていた
陣地の拡張は、箱馬車を囲む様に土魔法で倉庫を作り上げる事になる
箱馬車は宿泊場所として活用するのではなく、調理荷台のみを優先して使用する事になる
リウ達の宿泊場所は、陣地内に『かまくら住居』を作成し、『アイギス』メンバー全員が寝れる広さの寝室を完成させた
更にお風呂場の浴槽もメンバー全員が湯船に浸かれる広さになり、晩酌後に全員でお風呂に入るのが『アイギス』日課になるのだった
『かまくら住居』の地下には、『アイギス』の地下運動場を作り、朝錬や猟犬ゴーレムとの遊びの場になっていた
簡易陣地は3mの土壁に囲まれ、巨大な黒犬の襲撃の耐えれる様に強固に作り上げ、この巨木の森で唯一安全な場所になっていた
それに土壁の上から『ジン』の『石弾』で遠距離狙撃も可能なので、簡易陣地の周囲警戒は『ジン』がメインで賄い、猟犬ゴーレムが土壁の外部を警戒していた
もしもの時はリウやノノ達に知らせる手はずになっており、黒犬襲撃があった場合は討伐よりも、まずは連絡を行き渡る様になっていた
陣地の拡張は、クラシスとリズが指揮をとり、リウ・アイズ・ヘンリー・ライム・ジルの7人が頑張り、『かまくら住居』作成や地下運動場の作成など、冬期間を過ごしやすい場所になる様になる
巨木森での薪拾いは、簡易陣地周囲の薪拾いから始め、背負い籠に大量の薪を背負い戻る事になる
ただ、巨木の木々の枝を薪として活用する為に、薪も巨大で背負い籠に入れる前に砕いてから持ち帰る事になり、途中からは砕かずにアイテムボックスに保管して簡易陣地へ戻ってきた
リウは薪拾いをしつつMAPを展開し、巨木の森の地図を作製していく
簡易陣地を中央に薬草採取場所もキッチリ地図に書き込み、冬期間のささやかな『アイギス』の仕事であるポーション作成をする事が可能になる
冬期間は乾燥薬草を作るのは不向きなので、薬草を乾燥せずにポーションに調合していく
薪拾いは猟犬ゴーレムチームが担当し、騎乗者でもあるリウ達4人が巨木の森の探索に赴く事が多くなる
簡易陣地の拡張は、建物自体は直ぐに完成したが、日々土壁を堅甲なものにする為に、土壁の改良に力を注いでいた
調理荷台ではアライズやアリサ・アンナが主に食事を準備し、シルキーとミルキーがサポート役となり、毎日の食事の用意をする
冬期間中は最低限な修練しかせずに、各々のやりたい事をする事にしていた
リウは魔石に魔法を付加し、専用に杖を作ったりしていたし、ノノ達は猟犬に騎乗して巨木の森を駆けまわったり、アライズ達『ひよこ亭』の面々は朝から料理の研究をし、日々美味しい料理の為に腕を磨いていた
リン・アイズ・ヘンリー・ライム・ジルの5人は、地下運動場で魔法の修練をしていた
5人は『ゴーレム作成』を修得はしていたが、ゴーレムを作るだけの技量が無く、毎日地下運動場で『ゴーレム作成』をしていた
リウやノノ達は犬型ゴーレムを作成したのに、リン達は身体に綻びがある不完全なゴーレムしか作れなかった
何より出来あがったゴーレムは単純作業も満足に出来ずにいた
リウは確かに『ゴーレム作成』は修得したので、5人とも『ゴーレム作成』は可能と考えていた
もし問題があるなら、それはゴーレムに対するイメージが足りないと考えていた
「『ゴーレム作成』は一定のイメージで作り上げる必要がある、それは『具現化魔法』にも似た事なので、作りたいゴーレムの姿形に加え、ゴーレムに何をしてもらいたいとか考えた方が良い」
「リウは何を考えながら『ゴーレム作成』してるの?」
「そうだな、『アインス』の場合は最初から犬型ゴーレムにしたかったし、犬型の利点で僕の討伐のサポートや騎乗して接近しての魔法弾攻撃など色々考えてたかな?」
「最初から騎乗を考えてたの?」
「それは勿論、意思疎通がしっかりしていれば、騎乗しつつ魔法を放てるし、何より自分で駆けるより疲れない!」
「犬型ゴーレムが今では猟犬ゴーレムに進化・・・か」
「僕的には討伐の手伝いになればと『アインス』を犬型にしたら、ノノ達も同じ犬型にしちゃったね、本当はどんな姿形でも良かったんだけどね」
リン達は『ゴーレム作成』をしていたが、出来あがったゴーレムはリウの腰の高さくらいの人型ゴーレムで、2~3歩前を歩いたら崩れて行った
「リン達はイメージが足りないのかもしれない・・・、粘土で創りたい形を作ってみては?」
「粘土でこねこね??」
「そそ、粘土でこねてみて、思い通りの形に形成した方が上達が早い可能性がる」
「最初は手のひらサイズで作っていけばいいかな?」
「最初から大きい物は作りにくいと思うし、手のひらの乗るサイズで作るのが面白いかもよ」
「それなら10cm位のミ二サイズで作ってみましょ~」
「それでリン達はどんな形のゴーレムを作りたいの?」
「ゴーレムに騎乗するなら・・・犬型か馬型かな・・・」
「私は飛行型がいい」
「それは空を飛ぶ鳥とか?」
「ヘンリーは鳥型か・・・面白いかも」
「私は大きめの犬が良い」
「私も犬かな・・大きい犬!」
「ライムとジルは犬型で、しかも大きい犬型か・・・、『アインス』達よりも大きめのゴーレムが良いの?」
「「そそ」」
「ゴーレムの大きさで魔力の消費量が激しくなるから・・・作成する時は『アンイス』以上の魔力を込める必要があるな」
「最後にリンとアイズも犬型ゴーレムを作成予定?」
「私はリウが作った一角獣のゴーレムがいいな・・・、騎乗した時カッコイイと思うし」
「確かに馬型なら騎乗時に見栄えがいいかも~」
「リンとアイズの2人なら、剣や槍を装備して騎乗したらカッコいいだろうな~」
「もし『ゴーレム作成』する時は手伝ってもらっていいかな?」
「任せておけ、5人が『ゴーレム作成』する時は必ず手伝うから!」
「「「「「ありがとう~」」」」
リウ達6人は地下運動場の地面に座りながら話し合いをしていた
リウは座りながら運動場の地面の土の一部を粘土に作り変え、リン達5人に渡しゴーレムの姿形に作り変えて行く・・・
リンとアイズは馬っぽいのを作り、ヘンリーは鳥?を作り、ライムとジルは犬??っぽいのを創り上げていた
5人とも個性的なモノを作り上げていたが・・・ゴーレム作成時にあのままゴーレムになったら大変だという事だけは理解した




