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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
292/354

4-292森の先は巨木の森とか

『アイギス』の箱馬車は街道を北へ向け移動していた

御者席にはジャンヌが座り、左右にリウとリンが座り、『白銀龍』はリンの膝の上に座り、『クロ』はリウの膝の上に座り嬉しそうにしっぽをぶんぶんふっている

森の中で食材と薬草を確保しながら確実に進んでいたのだが、リウは冬越えに適した場所探しに悩んでいた

このまま街道を進んでも北の山を越えるのは無理だし、何より北の山を越えると言う事は『火山』近づくと言う事にもなり、確実に危険地帯に足を踏み入れる事になる・・・

リウは北の街のギルドに立ち寄った時に配布してある冊子に目を通していた

北の街からの街道は北の山へ続いており、途中に数か所『火山』を避けて通るルートが記載されていた

今現在『アイギス』の使用している街道は数日後には、『火山』に近づく山間部行きのルートと、『火山』と避けて深い森と抜けるルートに分かれるみたいだった


「本当なら冬期間前にもう一度街によりたかったんだが、この先街も集落も無いみたいだな・・・」

「小さな集落も無いんですか?」

「ギルドの小冊子には記載されてないね・・・北の街から集落1つ無いというもの・・・」

「もしくは、ギルドが無い集落が存在している可能性もあるけど・・・」

「小さい集落では欲しい物が買えない可能性もあるし・・・今回はしょうがないか」

「リウは何か欲しい物があったんですか?」

「今年の冬はゆっくり過ごそうと思ってね、酒と肴を追加で欲しかった」

「酒ならクラシスとリズが樽で購入してるよ?」

「それに私もだけどアイテムボックス内に果実酒を樽で持ってますよ?」

「・・・え、みんなアイテムボックス内に酒樽所持してるの??」

「「もちろん」」

「どういう訳かアイテムボックスの所持量が年単位で増加してるから、毎年酒樽を購入してるよ」

「私は果実酒を大瓶で箱買いかな、多分アライズやノノ達も同じだと思うよ」

「それじゃ、今年の冬は『アイギス』メンバーは久しぶりにゆっくりと過ごせそうだね」

『コノサキ オガワガミエルミタイダケド ドウスル?』

「『ジン』がこの先に小川を見つけたみたいだ、今日は小川の側で一泊しますか」

「「はーい」」


リウは小冊子にも小川が記載されているのを見つけ、現在地から冬期間までに移動可能範囲を考えていた、街道を進むにあたって遠回りでも確実に先に進む道は・・・


「どうやら小川に沿って街道を進めば遠回りだが安全なルートになりそう」

「小川と言う事は最終的には滝でもあるのかな?」

「小冊子には書かれてないな・・・」

『ココカラデハ タキハミエナイ・・・』

「『ジン』からでも滝は見えないか・・・あるとしたらもっと先かな」

「冬期間中に滝も凍る可能性が・・・エルフの集落よりも北にあるし、深い雪になる可能性も・・・」

「それじゃ、森の中で冬期間過ごすなら簡易陣地は完全暖房にしないと・・・」

「もしくは、地下に篭るか?」

「『アイギス』のダンジョン住居の様に、冬を越すのもいいか・・・」

「森の中では木々があり、地下で過ごすのは難しいと思うけど?」

「その辺は臨機応変に考えましょ、『アイギス』メンバー総出でかかれば大丈夫でしょ」


近づく冬期間により、リウの薬草採取は禁止になり、それから数日後には小川の側を通るルートを箱馬車は駆けていた

街道を進むにつれて森が深くなっていく・・・

明らかに木々が巨木になり、通常では有り得ない大木の森を箱馬車は移動していた

『巨人型ゴーレム』の『ジン』よりも巨木の木々が森を形成していたので、この深い森全体が魔力過多なのか魔力が豊富なのか・・・

木々が巨木になる様に、この森の生態系も明らかに異常があった


それは最初『ジン』が接近する黒犬の群れを発見した事で知る事になる

黒犬が黒熊サイズに巨大な姿をしていた、しかも、巨大な黒犬が5匹の群れで箱馬車に接近していた

巨大な姿なのに通常の黒犬よりも俊敏な動き・・・

御者のリウは箱馬車を緊急停車し、リウの隣に座っていたクラシスとリズが周囲に多重魔法障壁を展開した

ノノとココとジャンヌは箱馬車の屋根に上り、前方から接近してくる巨大な黒犬に鉄杖を構える

リンとアイズとヘンリーの3人はクラシス達の多重魔法障壁に、追加で魔法障壁を重ねがけをし、箱馬車と『ジン』を多重魔法障壁で囲む事になる


「魔法障壁の重ねがけで黒犬の攻撃を凌げればいいんだけど・・・」

「この森はすべてがでかいのか、黒犬でも迫力があるな・・・」

「リウはもっと緊張感持った方がいいよ」

「そう?これでも結構緊張してるんだけどね」


クラシスとリズは箱馬車の前方で鉄杖を構えて魔法障壁を維持している

リンとアイズとヘンリーは箱馬車の両脇と後方で魔法障壁を維持し、万が一に備えて箱馬車内ではクラシスとアリサとアンナは箱馬車を囲むように魔法障壁を展開していた

屋根の上で待機していたノノ・ココ・ジャンヌの3人は、接近する黒犬を観察し、あれなら障壁を突破するのは無理と考え、静かに屋根を降りて、犬型ゴーレムに跨るのだった


「一応、倒してくるけどいい?」

「移動を考えてゴーレムに乗ってる・・・の?」

「攻撃に専念したいし、何よりこの子たちの方が森の中を駆けるのに適してるでしょ」

「それじゃ、僕もゴーレムに乗って頑張りますか~」


リウがそう言うと犬型ゴーレムが近づき、リウの前に腰を下ろすのだった

リウはゴーレムを撫でてから乗り込み、鉄杖を構えるのだった


暫らくすると、『ドガァ!!』『ドォドォドガァドォォ!!!』と多重魔法障壁全体に衝撃が走る

巨大な黒犬の群れがリウ達に攻撃を仕掛けてきたが、多重魔法障壁を撃ち破る事も出来ずにいた

リウ達から反撃が無い事で何度となく攻撃を仕掛けてくる

リウ・ノノ・ココ・ジャンヌの4人はゴーレムに乗り込み、各自鉄杖を構えてから


「それじゃ、巨大黒犬討伐に向かいますか~」

「「「おぉ~」」」

「魔法障壁の一部解除お願いね~」

「それじゃ、箱馬車の後方を解除します!」


巨大な黒犬が展開した多重魔法障壁の横から攻撃が激しい事と、箱馬車の後方にいる『ジン』を危険視している為か、巨大な黒犬は後方にあまり攻撃をしてこなかった

リウ達4人が魔法障壁を抜ける瞬間、シルキーとミルキーが障壁ないから巨大黒犬に向け魔法弾を撃ったのだが・・・、『ドガガ!』と魔法弾が命中したはずが効いてるようには見えなかった


「通常の魔法弾では効きにくいのかな?」

「それとも黒犬の装甲が厚いのか??」


リウ達が攻撃を仕掛けるまでシルキーとミルキーが魔法弾を次々に撃ち抜いていた

もっとも多重魔法障壁越しの魔法弾では、黒犬に命中するまで攻撃力は激減する為に、効きにくくなっているのだが・・・その事を誰も指摘していなかった

多重魔法障壁が無い状態なら、シルキーとミルキーの魔法弾で仕留める事が可能だったが、今回は葉つの巨大黒犬出現に伴い、安全策で対応した事で遠距離での狙撃と言う道よりも、接近しての攻撃と言う道を選んでしまった


犬型ゴーレムは巨大黒犬よりも森の中を駆けていた

リウは巨大な黒犬の群れを見ながら、通常の黒犬よりも強敵になったという事実に驚きつつも、あれでは毛皮も肉も豊富でどうしましょ~っと考えていた

シルキーとミルキーの魔法弾を防いだ事に最初は驚いたが、魔法障壁を越えた時に何割かは魔法弾の威力が低下したと考え、通常の黒犬の3割強の強き者という認識でいた


「それじゃ、各個撃破というより1体ずつ倒しましょ」

「「「おぅ!」」」

「僕とジャンヌが前足を潰すから、ノノとココが止めをお願いね!」

「「はい!」」

「それじゃ、行きます!!」


リウよりも先にゴーレム乗ったジャンヌが巨大な黒犬に駆けていく

リウも少し遅れて巨大な黒犬に近づく、リウとジャンヌは黒犬の攻撃をかわしつつ、前足の膝に鉄杖を叩きこむ・・・魔力を纏った鉄杖の一撃は骨を粉砕し、黒犬は前のめりで崩れ落ちるのだった

そこにノノとココが黒犬の首に鉄杖を振り降ろし、一撃のもと確実に仕留めていくのだった


「それじゃ、次!!」

「「「おぅ!!」」」


リウ達は犬型ゴーレムと一体になり、魔力を纏いながら確実に一撃のもと巨大黒犬を仕留めていく

それはギルドに納品する事を前提に考えての事だったが・・・

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