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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
28/354

0-28一斗缶コンロとお茶とか

次の日、ポーション200個作成を冒険者ギルドに納品していた

受付を担当していたリズさんからポーション作成の報酬を受け取り

昨日の会議の詳細を3人で聞いていた


内容としては冒険者ギルド上位ランク30名での森深部と山間部への調査を行うという事で話がまとまったという

現在冒険者ギルドのCランク以上が対象とのことで『アイギス』は対象外との事だった

調査は往復で3日間を目処に行うらしい・・・

ポーションも調査の冒険者の皆さんが所持するという話だった

有効に使用してもらえれば嬉しい

そして、調査が始まったら一切の森の侵入は禁止という事で

森の周囲を冒険者が監視をするとの事だった


「では、森以外でのクエストを行えと・・・?」


「そうですね、今日の朝方に調査隊が出発しました。『アイギス』には引き続きポーションを作成してほしいのですが・・・?」


おろ?ポーションを追加で使う事案でもあるのか・・・?

それとも調査だけでは終わらない可能性があるということか・・・?

ポーションを作るのは問題ないけど薬草の在庫が無いな


「ポーション作成は大丈夫ですが、作るにも薬草が無いんですけど・・・」


「それなら緊急クエストで薬草採取を冒険者のみなさんにお願いしている所です」


作成に専念できるなら割りと良いクエストじゃないかな?

ノノとココの2人からは反対の意見は無いみたいだしやってみてもいいかもな

薬草も瓶も準備してもらえるし

作成を数こなせば器用も上昇する可能性もあるし

器用が上がれば細工作業も上手になるはず


「いいですよ、昼頃に薬草と瓶を『ひよこ亭』まで届けてもらえますか?今日は道具屋で野営道具の受け渡しがあって大量に物を持てませんので」


「薬草と瓶は揃えて『ひよこ亭』のアライズさんに渡しておきます」


「野営道具ですか?テントとか寝袋ですか??」


「いえ、調理方面のポットとか鍋です」


「どこか遠くへ出かける予定でもあるんですか?」


「違います、実は昼ご飯の時に温かいお茶を飲む為の道具といいますか」


「今日は『ひよこ亭』の裏庭で実際に使ってお茶を飲むのもおもしろそうですけどね」


『ひよこ亭』での一斗缶コンロでお茶を飲む・・・キャンプの練習みたいで楽しそ

ノノとココの2人も楽しみなのかニコニコ話を聞いていた


「それでは薬草と瓶は準備したらギルドの職員が『ひよこ亭』に運びますのでよろしくお願いします」


「はい、夜までにはポーションを何個か作成出来ると思いますので夕方にでも取りに来てもらえますか?」


「わかりました、その時にも薬草と瓶をお持ちしますので無理のない範囲で作成お願いします。ノノさんとココさんもリウさんが無理をしないように見張ってくださいね。リウさんは無理しちゃいそうで心配ですから」


ノノとココはうんうんを頷き合っていた

そんなに無理しているとは思わないリウは首を傾げていたが・・・

2人に心配してもらうのは嬉しい感じがしたので気にしない事にしていたが


「では、もう行きますね。昼には『ひよこ亭』に戻ってるはずですので、よろしくお願いします」


「こちらの方こそ、急な申し出よろしくお願いします」


その後、道具屋で一斗缶コンロと調理器具・食器類を受け取りリュックへ保管した

追加でテントと寝袋を購入した寝袋は人数分購入した

やっぱり道具全部は無料といわれたが・・・店主に訳を聞いてみると

一斗缶コンロのアイディアだけで支払いは十分だとの事だった

これについてはノノとココからは「当然!」という感じでいたが・・・

リウ的には申し訳ない気持ちも少しはあった


道具屋を出てからは、茶葉を購入する為に露店を見てまわっていた


「裏庭で一斗缶コンロを使って野営の練習するけど、何か飲みたいものとか食べたいものがあったりする?」


「紅茶とかですか、それとおやつ?」


「・・・お茶は煎れれる。料理はダメ」


紅茶の茶葉は購入するとして、フライパンも購入してあるし、卵とミルクがあればフレンチトーストを作れないかな・・・

干し肉とかハムとか購入できれば料理の幅も広がるんだけどな

塩コショウ、バターとかも売ってるのかな?


「2人には茶葉と卵にミルクの売ってる露店を見つけて欲しいんだけどいいかな?」


「茶葉と卵とミルクですね、了解です~」


「・・・大丈夫」


2人に500L手渡し買える分だけ購入してもらうことにした

茶葉のみを購入し、卵とミルクは露店の位置だけを覚えてもらうことにした

購入する時は鑑定眼で品質を鑑定してから購入するつもりでいた


「それじゃ、2人は右側から露店を見ていってね。茶葉を買ってもらうけど気になる食材があれば購入してもいいからね」


「はい、茶葉を購入して卵とミルクの露店を探すっと」


「・・・まかせて」


「それじゃ、昼までに買い終わる様にしよう~」


「「はい~」」


2人と別れてリウは左側の露店を見てまわっていた

探すものは「塩」「コショウ」「干し肉」「ハム」「バター」「卵」「ミルク」などである葉物野菜は『ひよこ亭』で聞いてから購入すれば大丈夫だろうし

露店を見回る時に鑑定眼を使用し1つ1つ見てまわっていた

「塩」「コショウ」は値段が高めだったが少量だけ購入し

「干し肉」「ハム」は肉類を取り扱っている露店で多めに購入し

となりの露店では「干物」を数種類購入し

「バター」「卵」「ミルク」は左側では見つけることができなかった

右側で見つけれたらいいなぁ・・・

向こうからノノとココの2人が茶葉の入った袋を持ちながら歩いていた


「リウさ~ん、茶葉買いました~♪」


「・・・バターとかの売ってる店も見つけた」


どうやら2人もお目当ても物を見つけていた

それじゃ、案内してもらいましょうか~

茶葉の入った袋を渡され、リュックへ保管する


「他の食材も見つけたの?」


「3つとも見つけました」


「・・・同じ店で売ってた」


「こっちは干物を購入したから楽しみにしてね」


「「おぉ~」」っと期待を込めた目でこっちを見ていた

魚が苦手という事じゃないみたいだな

干物は焼いても煮ても美味しいから食材としては優秀だしね


「では、2人ともお店への案内お願いします~」


「「はい、おまかせ~」」


2人は軽い足取りで露店へと案内してくれる

3種類とも同時に購入することができるのは嬉しいなぁ

この世界では「卵」「ミルク」の賞味期限はどうなっているのか気になるし・・・

露店へは5分も歩くことなく着いた

露店の商品は乳製品が全体の8割を占めていた

その中でも「卵」「ミルク」「バター」の3種類は新鮮な品物だけを500L分購入した

露店の位置はMAPにも記載し迷わずに次も来れるようにした


「そういえば、気になる食材は見つかった?」


「色々見てまわって満足しちゃった」


「・・・ん、楽しかった」


「そっか、ポーション作成の合間にでも、露店巡りしようか?」


「来たいです、こんどはゆっくり~」


「・・・今度は食べ歩きしたい」


昨日までの疲れはリフレッシュしたみたいだな

コンロのまきは『ひよこ亭』でわけてもらおう

量が必要な時は道具屋で購入すれば大丈夫でしょ


「それじゃ、焼き串食べながら帰ろうか~。戻ったら裏庭で一斗缶コンロを使って紅茶を飲めるかを実験ね~」


「焼き串~焼き串~♪」


「・・・焼き串~♪」


3人とも焼き串を食べながら『ひよこ亭』へと帰って行った

野うさぎの肉みたいだけど美味しい・・・

野うさぎの肉を別途購入してもいいかも知れん

塩コショウのみで焼いて食べてもありだな~♪


『ひよこ亭』へと戻り、アライズさんへ冒険者ギルドから荷物が届く事を知らせる

それと裏庭で一斗缶コンロの使用をお願いした

危ない事をしない約束をして裏庭の使用許可を貰う

一斗缶コンロの薪を数本わけてもらいコンロに火をつける・・・

生活魔法の灯し火で薪に火をつけるまでが大変だったがなんとかなった

火が安定してから水の入ったポットを一斗缶コンロの上へ置き沸騰するまで待機した

火をつけるのが慣れれば調理を楽しめるかも~♪


ノノとココの購入した茶葉は冒険者がよく使う品らしく粉末のお茶の粉だった

コップに粉末を入れ、お湯を注げば完成というお茶だった

少し値段が高いお茶ではあるが、少量で多目に飲めるという優秀なお茶らしい

飲むのに手間がかからないのは嬉しいな

お湯が沸いたので3人分のお茶にお湯を注ぐ・・・っと完成~♪


「さぁ~、飲んでみよう!」


「「はい!」」


コップを一口飲み「ふぅ~」やっぱりお茶が美味しい

これでクエスト時にいつでもお茶が飲める

一斗缶コンロの火種はスコップで地面に穴を掘り水を溜め火種をぶちこむやり方で大丈夫なはず・・・コンロをひっくり返すので厚手の手袋を用意しなきゃ

ノノとココは美味しそうにお茶を飲んでいた

これからクエストの時に飲めると思うとクエストの楽しみが1つ増えた感じがするなぁ~♪



3人でまったりお茶を飲んでいるとリズさんが現れた


「こちらにいましたか、薬草と瓶をお持ちしました。あれ、それが野営の調理道具ですか?」


「はい、ポットでお湯を沸かせる道具です。今朝、道具屋で完成した品です」


「薪を使えるんですね、しかも、小型ですね!」


「使い勝手も良かったです、予想以上の完成度です」


「ギルドでも購入しようかしら・・・」


リズさんにも好評のようだな

これが冒険者に広まればクエストの時の食事事情が変わるかもしれない

温かい食事と寒い時期のストーブ代わりになる品だしな

冒険者が料理上手なのかは知らんがね~~


「それでリズさん薬草と瓶はどれくらい持ってきたんですか?」


「各200個ずつ持ってきました、カウンター前に置かせてもらっています。夕方には作成した分を回収に伺いますのでよろしくお願いします」


「はい、昼ご飯食べてから3人で作成に向かいますね」


「2人ともリウさんの事よろしくね」


「「はい、まかせて~」」


っと、声を揃えて返事をしていた

午前中は道具屋行って、露店行って、裏庭でお茶飲んで~

色々あったけど午後からはしっかりお仕事いたしましょう


「リズさんもご飯一緒に食べませんか?」


「いいんですか?お邪魔では・・・?」


ノノとココは一緒に食べることに不満は無いみたいだし問題ないな

暫くは『ひよこ亭』でポーション作成で冒険者ギルドには行けそうにないし

今のうちに冒険者ギルドの状況を聞きたいしね


「ノノとココも一緒に食べてもいい?」


「「一緒にご飯ご飯~♪」」


2人も一緒に食べても大丈夫だと思ったリズさんは


「それじゃ、お邪魔しますね。ここの食事は美味しいので毎日来たいんですけどね♪」


「今日から3日間は『ひよこ亭』に訪れる案件が出来ましたから、夕食もおいで下さい」


ノノとココはリズさんを見てニコニコしていた

リズさんは夕方も『ひよこ亭』に来れず事を喜んでいるみたいだった

3日間のポーション作成が決まりました

一斗缶コンロでのお茶の試飲成功

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