3-261冬期間の『アイギス』③とか
午後からリン達にダンジョン周辺の探索と薬草採取をお願いし、リウは1人で食堂の隣に調理場をコツコツと作っていた、部屋の広さを本拠地の広さにし、4~5人で調理可能にした
それと食糧の貯蔵庫も調理場と同じ広さにした、貯蔵庫には保存食と酒樽を保存予定だが、クラシス達は子育てに夢中になり、『アイギス』での酒量が目に見えて減ってきていた
その為、麦酒の樽よりも果実酒の大瓶の方が、リウのアイテムボックスに大量に保管されていた
調理場はコンロも3つ設置し、それと同数の煙突も天井に沿って設置し、ダンジョンの外に煙が流れう様にした、それと追加で簡易コンロも置けるようなスペースも作り、換気用の煙突も設置し安全に調理できるようにした
リウは引き続き、作業部屋を作り始める・・・・リン達の作った休憩部屋から少し離れた位置に、『アイギス』のメンバーが作業出来るように広く作り、人数分のテーブルとイスを設置し、他の部屋同様にトイレとお風呂場を作り、部屋から出ずに長時間作業出来るようにした
修練部屋は、50m四方の広さを確保し、天井も5mの高さを確保し、飛び跳ねても大丈夫な部屋にし、壁と床も厚く作り、防音と破損防止に徹底していった、この部屋もトイレとお風呂場を作り、集中して修練を行えるようにした
休憩部屋を寝泊まりする部屋をリウと嫁さんの部屋にした場合、リン達の部屋に龍の巫女達の部屋に『娘さん』達の部屋に、それに子供の眠る部屋を用意するとして・・・・、最低4つの部屋を作る必要があるのか・・・
リウは地下1Fの階段前まで歩き、通路内の温度を肌で感じていたが、ダンジョンに入ってから地下1Fへの階段まで温度の変化を感じる事は出来なかった・・・
後は夜になってからの室温の変化を調べる必要があるか・・・
この世界では温度計とかいう道具が無いので、実際に肌で感じなければいけず、今回の様に実際にダンジョン内に宿泊し、安全を確保する必要があった
リウはリン達が戻るまでに、ダンジョンの通路の天井部に、各部屋に繋がる換気口用の煙突をダンジョン外まで伸ばし、部屋を増設して暖炉や換気口を繋げるようにした
ある程度ダンジョンの増改装を終え、リウは『アイギス』の本拠地に戻り、クラシス達に今日の宿泊する部屋の完成と、調理場と食堂などの完成報告をし、後日リウ達や龍の巫女達の個別の部屋の増設する事を告げ、夕方までにお嫁さんのかわりに子供の世話をし、ダンジョンに戻る事にした
ダンジョンでの宿泊という事で、人数分の布団よりも寝袋を渡され、どういう訳か『白銀龍』と『クロ』と一緒にダンジョンに戻る事になる
リウの背中のリュックに『白銀龍』と『クロ』が仲良く収まりながらダンジョンに戻る
ダンジョンに戻るとリン達が戻ってきていて、調理場で今晩の食事の準備をしていた
食堂では、ライムとジルがダンジョン周辺の地図を書き、薬草採取場所の場所に目印などを書き記していた
この地図の完成はポーション作成で活動費を稼ぐ『アイギス』にとって大事な財産であり、数年越しでダンジョン周辺や本拠地の周辺までの薬草採取場所に記された地図は、子供たちの代になっても大事に使う事になる
リウが食堂に戻ってくると地図を描いていたヘンリーが、作業の手を止めて地図をリウに見せてくる
「おかえりなさい、周辺の地図を描いてみたんですが、明日確認お願いしてもいいですか?」
ヘンリーの書いてある地図は、ダンジョンを中心にし、2ヶ所の採取場所が書かれてあり、ダンジョンからの目印もしっかり書かれており、地図を見れば採取場所に着けるようになっていた
「採取場所が2ヶ所あったんだね、それじゃ、僕が地図を見ながら採取場所に行ってみよう」
「今日は採取場所を探して採取はして無いのから、明日は薬草採取しますね」
「それで採取場所の広さはどうでした?」
「回復用の薬草を確認しました、採取量は10本1束としたら、15~20束は確実に採取可能です」
「それは2ヶ所とも?」
「そうです、2ヶ所とも採取場所は広めなので、数日交互に採取したら結構な量を採取できると思います」
「それは凄いな、奥の森は薬草が豊富だと思ったけど、僕の予想以上だな・・・」
「冬期間前に結構な量を持ち帰れると思いますが、引き続き採取場所を探すのも必要だと思いますが?」
「そだね、僕も採取場所の確認後に、同じく採取場所を探索するから、冬期間中のポーション作成分の薬草は確保できるかも・・・」
「リウも周辺の探索をしたらダンジョン内の増改装はどうするんですか?」
「明日からは、午前中にダンジョン内の増改装をして、午後からはダンジョン周辺の探索と薬草採取をします」
「それで冬期間までに仕事終わりますか?」
「さっきまで本拠地に戻って、地上1Fの部屋の準備の完成報告と、追加の部屋の増設の報告は済ませておいた」
「それじゃ、今日の宿泊後にはみんながダンジョンに住むのかな?」
「最低でも休憩部屋を4つ完成後にかな・・・」
「4つですか?龍の巫女さんたちと護衛の『娘さん』たちと・・・、私達の部屋に・・・・、もう1つは誰の部屋ですか?」
「子供たちの子育て用の部屋です、鳴き声や夜泣きの事もあるので、防音もしっかり考えたいし、クラシス達も一緒に寝泊まりや休憩も可能な様な部屋を作りたいな」
「ヘンリー達には、明日は自分達の部屋を優先的に作ってもらうからね、1日1部屋を目標で作ってもらうので、じっくり作り込んでね」
「リウは午前中どうするんですか?」
「僕は地下1Fを少しだけ住みやすい様にするわ」
「地下1Fですか?地上1Fだけでも生活できそうですが・・・」
「地下1Fと本拠地の地下施設を繋ぐ通路の確保をしようかと・・・」
「1人で本拠地までの通路を作るつもりですか?」
「さすがにそれは無理なので、『白銀龍』と『クロ』にも手伝って貰いますよ」
リウは背中のリュックを降ろすと同時に『白銀龍』と『クロ』がリュックから飛び出す
『白銀龍』と『クロ』は、完成した食堂を見回し、調理場の方へ駆けていく
どうやらリン達の作っている料理の匂いにつられて駆けていったみたいだ
「本拠地に戻ったら着いてきました、それとヘンリー達に寝袋を渡されたから渡すね」
「はい、これで外装に包まらずに寝れます」
「僕は『白銀龍』と『クロ』と一緒に寝れる様にと、大きい寝袋を渡されたし・・・」
「『白銀龍』と『クロ』は温かそうなのでぐっすり眠れそうですね」
『ぐっすり寝る!』
『いっぱい食べて寝る!!』
『白銀龍』と『クロ』は、ヘンリーに向かって元気よく手を上げながら答えていた
リウは『白銀龍』と『クロ』を撫でながら
「明日から忙しくなるから、いっぱい食べていっぱい寝なきゃね」
『わかった!』
『がんばる!』
暫くすると調理場からリン達が完成した料理をテーブルに並べはじめる
どうやら調理室のリン達には、食堂にリウや『白銀龍』『クロ』がいる事がわかったみたいだった
気配を感じる事が出来る様になったみたいで、リウはリン達が確実に実力をつけはじめている事に、嬉しくなりニコニコしながらイスに座るのだった
『白銀龍』はヘンリーの膝の上に座り、『クロ』はリウの膝の上に座るのだったが、リン達がリウやヘンリーを羨ましそうに見ていたので、交代で『白銀龍』と『クロ』を膝にのせて食事をする事になる
この交代で膝にのせて食事をする事は、龍の巫女達や『娘さん』達の間にも浸透し、やはり食事の度に交代で食事を行う事になる
クラシス達は子供を抱いて食事をする為に、リウ達が交代で『白銀龍』『クロ』を抱いて食事をするのをニコニコしながら見つめるのだった
ダンジョン増改装に『白銀龍』と『クロ』が合流しました。
リン達のダンジョン周辺の薬草採取場所が2ヶ所になりました。




