0-26パーティーの名前とクエスト後のケーキとか
パーティーとは簡単にいえば冒険者の1つの形のことである
1人では困難なクエストも
2人では立ち向かえる
3人ならば格上の討伐対象の対応も対処できる
また、5人となりダンジョン遠征にも対応したり
10人となり1つの家族のような力強い絆でクエストに対応する
パーティーは名前を付けて活動する為、パーティー名はそのメンバーを示し、パーティーの強さはギルドでの確固とした格付けとしても用いる事がある
パーティーの強さはメンバーのランクの高さもさることながら、高難度のクエストを完遂しているかも重要である
「・・・っていうのが、小冊子で書かれている事なんだけど知ってった?」
喫茶店のテーブルで紅茶を飲んでいる2人に話しかけた
2人は手元の小冊子を見ながら思案していた・・・?
ノノは小冊子を読みながら「あれ?」って感じで聞いてきた
「あの、そういえばパーティー名って決まってるんですか?」
「申請はまだですよね~」
2人は小冊子の内容よりもパーティー名が気になるみたいだった
名前は何個か考えているものはあるが、できれば3人で納得した名前に決めたかった
「何通りかは決めてはいるけど、2人と一緒に決めたいんだ」
「それで何という名前を考えたんですか?」
「・・・気になります」
「パーティーの名前で最初に考えたのが『アイギス』・・・これは昔話よりも昔の神話の頃に存在したといわれる『最強の盾』からヒントを得て考えた名前だね」
「『アイギス』ですか、聞いた事が無いという事はリウさんは博識なんですね」
うんうんとココはしきりに頷いている、『アイギス』に悪いイメージとかはないみたいだな
しかし、パーティー名の善し悪しなんぞは知らないしなぁ
「1つ聞きたいんだけど『アイギス』みたいな感じでシンプルなパーティー名でも大丈夫なのかな?」
「ん~、他のパーティ名は知らないので気にしなくていいと思いますよ」
「『アイギス』でいいと思う」
「よかった~、駄目だしされたら凹むところだったよ」
「はふぅ」という感じで椅子を深く座り紅茶を飲む、2人とも反対意見が無くて良かった~♪
これで明日のクエスト前にパーティー申請出来そうだ・・・
「そだ、今日がパーティーとして初クエストだったわけだけど、どうだった?」
2人は「ん~?」と考えてから、何か思い出したようにノノが質問してきた
「そういえば、パーティーでの報酬の分配ってどうなってるんですか?今日は各自で平等に分配して報酬頂きましたけど・・・」
「パーティーの活動資金を貯めた方がいいと思います、何があるかわからないのが冒険者ですから・・・」
「それなら今は3人で3等分してるけど4等分して1等分を別途で保管しとくか?それから宿代とか食事代とかを支払うようにして」
「そんな少なくて大丈夫ですか?報酬の1/4の貯蓄では不安があるので、半分の1/2を貯蓄にし宿代と食事代を支払うやり方でいいと思います」
「今日のクエストでも宿代と食事代しかお金使ってませんよ。まして、武器も使用してないので武器のメンテナスも必要なし・・・」
「極力戦闘行為を避けての薬草採取だったからね、討伐クエストの時はポーションを準備したり色々準備もあるから出費はおおいから気をつけてね」
「「はい」」
「1/2貯蓄は次回のクエスト報酬時の時にでも実施するとして、今日はお疲れさまでした」
「「おつかれさまでした」」
3人でテーブルを囲み頭を下げあっていた、ウエイトレスをしていたアリサさんが「?」と思ったらしく、話しかけてきた
「リウさん何かありましたか?」
「あ、いえいえ。今日3人でのクエストが無事完遂した事での話をしていたところです」
「あ~、なるほど。3人とも怪我もなくなによりです~」
2人は緊張しているのか紅茶に口をつけながらアリサさんの話を聞いてきていた
「危ない事はしませんよ、前に門番のライキスさんにも冒険者は身体が資本って言われましたから~」
うんうんと2人はしきりに頷いていた、薬草採取も1人で行っていて野犬に囲まれた話をよく聞いていたので、2人は周囲の警戒の大事さは知っているみたいであった
はやく「危険回避」を修得してもらいたいなぁ
「あのケーキを3つ貰えますか?今日は記念にケーキを頂きながら『ひよこ亭』でまったりします」
「はい、承りました~お待ちくださいね~」
アリサさんはケーキを取りに調理場の方へと向かって行きました
「リウさんケーキ代支払いますよ」
「食べた分は出す」
「今日のケーキは奢らせてほしいんだ、2人には仮にも森の深部での活動は体力よりも精神的消耗が激しかったと思うからさ・・・、これは移動も含めて一度修練しながら魔力を上げてみるのもおもしろそうだしね」
「それをすると移動が変わるんですか?」
「なにかのスキルか方法かな?」
「どちらも正解だけど、ココは魔力を纏って状態での活動はどれくらいできる?」
「「魔力を纏う?」」
「そそ、纏うの。例えば『ボルト』は魔力を圧縮・維持・発動の工程を経て魔法として確立しているけどさ。纏うのは魔力を身体の表面に覆う感じでイメージする方法かな?」
「それでは常時魔法を使っている状態だからMP消費がすごいんじゃない?」
「それにそれは魔法じゃなく不完全なもののような気がします」
「魔法じゃないのはしょうがないかも、身体の外側に作用する魔法は無いからね。『身体強化』『速度強化』の2つは身体の内部作用の魔法に対になる魔法だからね」
「魔力を覆う・・・コートかマントみたいな感じかな?」
「マジックコート・・・無属性魔法の1つの可能性かもしれません」
ノノは纏う感じをコートと連想し、ココはマジックコートとして認識し始めている
魔法はイメージが大事だから思い描いた先に発動するのが魔法といわれている
それを少しの話の中で見つけたのだから大したものだ・・・
「はい、ケーキ3つお待たせしました~」
アリサさんはケーキをテーブルに並べは始めた・・・
なんで1つ1つ違うケーキを持ってくるかな
まぁ、ケーキといってもホットケーキっぽいケーキなので
1つ目はイチゴジャムがのっているケーキ、2つ目はブルーベリージャムがのっているケーキ、3つ目はオレンジジャムがのっているケーキの3つだった
「さぁ~、好きなケーキを選んでいいよ~」
っと2人の前に3つのケーキを並べてみる
ノノはブルーベリーとオレンジで悩んでいた、ココはオレンジを見つめていた
ノノは悩んだ末にブルーベリーを選んだ様子だった
「では、ノノにはこちらのケーキをどうぞ~」
ノノの前にブルーベリーののったケーキを目の前に置く
ココの前にオレンジののったケーキを置き
「ココはこちらのケーキを召し上がれ~」
「このケーキを頂きます、甘味は久しぶりかも~」
ケーキを1口食べ、ホットケーキだな・・・少し甘味が少ない気がするけど、ジャムと一緒に食べると違った感覚がして美味しい~♪
そんなに甘すぎず、これは感触としては最高だな~♪
2人とも美味しそうに食べていた、クエストが終わった時に3人で来るのも好いかも知れないな
「また、クエスト後に3人で食べにこような~♪」
「「はい!!」」
『ひよこ亭』のケーキ(ホットケーキ)登場
パーティー名は『アイギス』次回申請予定




