2-255『アイギス』の本拠地の作成④とか
それから数日後、リウと『白銀龍』は森の奥にある朽ちた崩れたダンジョンに向かっていた
『アイギス』のメンバーに本拠地全体の整備をお願いしていた
リン達には留守中に果樹園や畑などの管理をお願いした、それと定期的に薬草採取も行って貰い、冬期間のポーション作成用に備蓄をお願いした
龍の巫女の2人は、引き続き料理の練習をお願いし、作り置きした料理はリウが全部受け取り、ダンジョン内部での食事を確保した
護衛の『娘さん』達は、『白銀龍』の事が心配でダンジョン前まで一緒に行動していた
リウと『白銀龍』がダンジョン前に到着すると、朽ちた崩れたダンジョンは木々に隠れた状態で、入口も壊れかけすぐに中には入れない状態だった
『娘さん』達の『木魔法』でダンジョンの周囲の木々を移動してもらい、リウはダンジョンの入り口を土魔法で人が通れる状態にしてから、壁が崩れない様に内部を補強する
「入口はこれで大丈夫っと、後は周囲を囲めば大丈夫かな?」
「土壁を囲むんですか?」
「やはり黒犬や黒熊などの侵入を防ぐためですか?」
「そうです、黒熊などが住み着く可能性もあるし、ダンジョン周囲も長老から管理を任されてます」
「そうなんですか?この場所はエルフの狩人も立ち入り禁止なのに・・・」
「この辺は黒犬や黒熊はあまり見かけませんが、万が一のことを考えて土壁で安全確保をと?」
「それでは入口の周囲50mを土壁で囲います」
「入口には簡易陣地は作らないの?」
「ダンジョン探索次第だけど、目的を果たすまでは戻らないつもりなので、ダンジョン前に簡易陣地を作らなくても大丈夫です」
「わかりました、私達がここで帰りを待っていてもいいですか?」
「本拠地にいる龍の巫女達は、ここで待っているのを知ってるんですか?」
「はい、『白銀龍』様の見送りとお帰りをお願いされましたから・・・」
「お帰りを・・・ですか、それじゃ、『娘さん』達は土壁内部に簡易陣地を作って帰りを待ってて下さいね」
「はい、「「「いってらっしゃい」」」
リウと『白銀龍』は手を振りながらダンジョン内部に進行していく
『娘さん』達も手を振りながら見送りをし、自分達が期間的に宿泊する簡易陣地を作り始める
簡易陣地完成後は、交代制でリウ達を待つつもりでいたので、数人の『娘さん』は仮眠を始める
「リウさんはダンジョンの奥から微弱な反応があると言ってたけど・・・わからない」
「やはり何も反応を感じない・・・」
「ダンジョン内部に何も反応が無いのは、安全と言えるのかな?」
「もしくは、朽ち崩れたのでダンジョンには進入は勿論の事、戻る事も困難だとか・・・」
「ダンジョン機能が停止していて、ダンジョンの魔物がいないのかも」
「それなら目的地まで道なき道を掘り進めるとか?」
「掘り進むじゃなく、崩れた通路を整備しながら進んでいるんじゃないの?」
「上手くダンジョンの通路を確保したら、地下施設としても活用できるか・・・」
「大丈夫かな・・・リウさんと『白銀龍』様は、ダンジョン崩落の危機と隣り合わせ無状態で、目的地まで無事に到着出来るでしょうか・・・」
「『白銀龍』様がいますし、大丈夫だと思いますよ?」
「果樹園で見せた大規模魔法を見れば大丈夫だと思うけど・・・」
「いつでも戻って来ていい様に、私達は入り口で待機してましょ」
「「そうですね」」
『娘さん』達はダンジョン入口に、木陰に土魔法でイスを作り休憩を始める
簡易コンロでお湯を沸かし、紅茶を飲み『白銀龍』様達が戻るまでに、ダンジョン周囲の整備を始める
『娘さん』達はリウと『白銀龍』が戻るまで、土壁を高く厚くし堅甲に作り替える
簡易陣地も見張り台も出来る様に、高さ10mの塔の様な作りにして、塔の屋上に立つと『アイギス』の本拠地が見えた
地上2Fの屋上ありの作りになり、1Fを調理場と食堂を作り、2Fには寝室を作り、屋上は手すりを付け、最低限落下防止な作りになる
一方その頃、ダンジョン内部のリウと『白銀龍』は、魔法で通路を照らしながら進んでいた
2人は通路の瓦礫を撤去しつつ、通路の補強をしていた
『白銀龍』はリウが瓦礫を撤去しながら、同時進行で通路を土魔法で固める作業をしていた
瓦礫を粉々に砕き、通路全体を補強するイメージで固める・・・、その作業を休憩をはさみつつ少しずつ進めていく・・・
リウはMAPを展開し、目的地までのルート確認をしていた
ダンジョン全容は地下3Fまであり、最短で進んでも10日前後で目的地につく計算になる
「ふぅ、瓦礫撤去と通路補強を同時作業するとしても・・・10日はかかるな」
『なぁなぁ、一緒に瓦礫撤去をしてもいい?』
「いいけど、『白銀龍』は土魔法を修得済みだっけ??」
『撤去は出来るけど、通路の補強は・・・要練習かな?』
「それなら『白銀龍』が瓦礫を粉々にし、僕が粉々になった瓦礫で通路の補強をするよ」
『2人で仕事をすれば魔力も節約できるし、移動距離も伸びるかもしれない」
「その前に昼ご飯にしよう、そろそろ昼時だし、龍の巫女達からの手作り料理を沢山頂いてあるから・・・、通路の一部を休憩場所に作り変えよう」
『『簡易陣地』なの?それより休憩場所って何?』
「座って食事をし、昼寝をする場所・・・かな」
『それなら早く作って食事にしよう、お腹減ったし♪』
リウは通路の壁を土魔法で穴を開け、4畳前後の広さの部屋を作り上げる、魔法で部屋を照らし、土魔法でテーブルとイスを作り上げ、龍の巫女お手製の角煮や煮込みスープをテーブルに並べていく
ダンジョンの中は不思議と寒くも無かったので、部屋の中には暖炉とか簡易コンロは設置しなかった
「それじゃ食べようか~」
リウと『白銀龍』は手を合わせてから
「『いただきます』」
っと、食事を挨拶をし食べ始める
角煮や煮込みスープは、龍の巫女達の手作りだったが、アライズ達よりも味が劣るものの、露店よりも美味しく食事としても上等な料理と言える出来だった
「うんうん、美味し♪」
『おいし♪角煮も煮込みスープもおいし♪』
「これなら弁当は龍の巫女たちに任せてもいいかも」
『そだね、晩酌の時にも食べてたけど、毎食食べてもいいかも』
「美味しい食事も確保してあるし、あとは魔力枯渇を気と付ければ大丈夫かな?」
『通路も補強してるし、この部屋みたいな休憩場所は何ヶ所か作っておくなら安心して進めるよ』
「通路崩壊時に休憩部屋に逃げ込めば、安全かな?」
『崩落したら魔法障壁を展開すれば大丈夫な気もするけど・・・』
「安全策は複数用意すれば、それだけ助かる確率上がるよ、僕らが無事に戻る事を第一に考えないと、クラシス達が悲しむ事はしちゃダメだ」
『そだね、無事に怪我無く戻る!』
「時間はたっぷりある、食料もあるし無事に寝る場所も用意したから、確実に目的の場所を目指そう!」
『おぅ、頑張る!!』
ダンジョン探索初日は、リウのMAPで最短のルートを確実に進んでいった
食事と休憩の度に休憩場所を作成し、等間隔で部屋を作りながら作業を進めていく
リウと『白銀龍』がダンジョンの微弱な反応を感じた場所に到着したのは、ダンジョン探索12日後となる
リウと『白銀龍』がダンジョン探索始めました。
ダンジョンの入り口に『娘さん』達が待機している他は、本拠地の整備を励んでいます。




