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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
245/354

2-245冬期間前の準備とか

次の日から『アイギス』は箱馬車を移動する事無く、3組に分かれて行動した

1組は『赤熊』討伐をし、2組は『薬草採取』をし、3組は『箱馬車』の護衛をする事になる


1組目はリウ・ジャンヌに『娘さん』2人が組んで、『赤熊』の反応を片っ端から潰していく・・・

潰していくと言っても、リウがMAPを展開し赤マーカーを1つずつ討伐していくんだけど、赤マーカーの方向を『遠見』スキルで黒犬か大猪か『赤熊』かを確認し、『赤熊』メインで討伐していく

リウとジャンヌが4人の周囲に『具現化魔法『紐』』を展開し、『娘さん』達が『赤熊』に止めを指す

3頭の『赤熊』を討伐する間に、『具現化魔法『紐』』で『赤熊』の動きを止めた事に成功していた


「『紐』で『赤熊』の動きを止める事が出来たが・・」


「木々を十分に活用してね・・・、何も無いところでは『紐』で動きを止めるのも無理かな?」


「昨日の『落とし穴』でも動きを止められると思いますが?」


「『落とし穴』はタイミングが難しくてね・・・、『紐』なら防御壁にも使えるし『赤熊』の四肢に絡め取れば、それだけで討伐がスムーズになる」


「木々が無いところでも『紐』が使えるように、木々のかわりに岩杭を使ってみる?」


「んー、いきなり本番は怖いから、冬期間中に『紐』と『岩杭』の修練をしましょ」


「それなら今日は『赤熊』をもう1頭討伐したら箱馬車に戻りますか」


そう言いリウはMAPを展開し、『赤熊』を探すのだった




一方その頃、2組目はアリサやアンナ・クラシスとシルミルの5人が薬草採取をしていた

昨日に引き続きアリサとアンナは薬草採取をし、クラシスとシルミルは最初こそ周囲の警戒をしていたが、薬草採取1時間経過しても周囲に何も反応が無かったので、クラシスだけが周囲警戒をし、シルミルの2人も採取を始める


「今日は薬草を採り尽くします」


クラシスの『採取採り尽くし宣言』にアリサやアンナ・シルミルの4人は「「「「おぉ!!」」」」と声を上げる、クラシスは採取場所を囲むように木々を使い『紐』を展開していく

『紐』の展開を確認し、アリサ達4人は一斉に薬草採取を開始する


「薬草の3割は根を残す様に採取してね」


「それはなんで?」


「根があれば来年も薬草が生い茂る・・・」


「今年は雪が降れば薬草は枯れ始めるから、この場所の薬草は採り尽くしても大丈夫」


「薬草10個採取するとしたら、7個目までは根をつけ、3個目は根を残す」


「今日1日あれば、この場の薬草の薬草は全部採取可能かな?」


「昼休憩の時間を削減したら出来るかな?」


「それなら頑張ろう~」


「「「おぅ」」」


アリサとアンナとシルキーが採取し、ミルキーが採取した薬草を束にしていく

3人がテキパキと採取する為、ミルキー1人が忙しなく作業していく・・・

1時間おきに『採取役』と『束ねる役』を交代し、交代時に短時間ではあるが休憩もした

休憩時は、林檎を頬張ったり、焼串を食べ始める

そして、昼ご飯は『角煮とサラダのサンドイッチ』と『野菜スープ』が用意された、もちろん多めに作ってもらい、お代わり自由になっていた




簡易陣地で箱馬車の護衛兼留守番中のノノとココとアライズとリズ、それと『白銀龍』と『娘さん』達は、調理荷台で料理の作り置きを作っていた

『赤熊』の角煮や焼串など、メンバー全員が好きな料理を調理していく

角煮や煮込みスープは時間をかけて調理し、焼串やステーキは出来あがり次第ココのアイテムボックスに保管していく

アライズを中心に調理していくのだが、久しぶりにココ達に『ひよこ亭』の料理を教えながら料理を作っていく、ホロホロ鳥の焼鳥や唐揚げを始め、大猪の焼串や角煮にステーキなども順次作られていく

簡易陣地で過ごすという事で、調理荷台ではパンも焼き始めていた、いつもは露店で買い溜めしたパンを食べていたが、今日1日料理を作れるという事で、時間ギリギリまでパンを焼き続ける

この日の護衛は『白銀龍』と『娘さん』達にお願いし、簡易陣地の屋根に座り林檎や焼串を頬張りながら周囲を警戒していた

簡易陣地に100m接近した黒犬や黒熊などは、屋根から魔法弾を放ち、すぐさま回収されるのだった・・・、改修された野犬や黒熊は、解体され食糧に調理されアイテムボックスに保管されるのだった


「調理荷台も拡張しないとダメかな?」


「調理荷台に4人は狭いわよ、調理は2人位でもう2人は簡易コンロで料理を温めたり、焼串や焼鳥を炙ったりした方がいいわよ」


「それに煮込みや煮物をしながらパンを焼くとか、いつもの2倍から3倍は調理荷台を活用してるし・・・」


「けど調理荷台の拡張についてはリウと相談しましょ」


「このまま簡易陣地で冬を越すつもりなら、調理荷台が簡易陣地の調理場になるんだし、狭い空間では調理するのはイヤ」


「簡易コンロは2つあるけど・・・もう2つは増やしてもいいかも」


「それと目の前でステーキが焼ける様にテーブルでも焼ける設備が欲しいね」


「料理をしているはずが、調理器具で欲しい物が増えていく・・・」


「リウも料理が好きだし、調理器具が増えて料理の味が向上するなら、欲しい物は言っておいた方がいいわよ」


アライズとノノ達は調理をしつつ、調理荷台の拡張や欲しい調理器具について話し合い、今日の晩ご飯後にメンバー全員で相談する



この日の成果は、『赤熊』4頭を討伐し、『薬草』は27束を採取し、『赤熊』の料理を大量にアイテムボックスに保管し、明日からは弁当無しで食事は角煮や煮物スープなど出来たての料理を食べる事が可能になった



次の日の朝、簡易陣地の周囲には雪が降り始め、街道を進むか山間部に留まるか相談を始めるのだった

薬草と『赤熊』と料理の作り置きを確保です。

次回、冬突入で簡易陣地の周辺に雪が降る・・・。


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