2-236旅再開前日は料理と酒を用意するとか
昨日の夜も『リリー』と『ガンガ』を交えての晩酌をし、明日朝一番でノノ達が薪を買いに行く事を告げていた
『リリー』と『ガンガ』の2人は近日中に『アイギス』がこの集落から離れる事を知っていたが、いつもの様に話し食べ飲んでいた
相変わらず『ガンガ』を商業者ギルドに放置し、『リリー』はシルミルの部屋に宿泊していた
朝ご飯を一緒に食べてからノノ達3人と一緒にギルドへ向かっていった
ギルドでは冬期間中に消費する薪を多めに購入し、一軒家へ昼頃までに届けてもらうように手配した
「『リリー』さん薪の手配ありがとう」
「これで『アイギス』は明日出発できるよ」
「一軒家のカギは明日届けますね」
「はい、了解です」
「今日も一緒に飲むでしょ?」
ノノとココは『リリー』に今日も一軒家で晩ご飯と晩酌をするでしょ?と聞いていた
『リリー』はにこにこしてから、こくりと頷いた
「もちろん、いくわ」
「了解、今日は最後の食事会にふさわしい料理を用意するね」
「それなら極上の酒を持って伺います」
「クラシスやリズが喜びます」
『リリー』とノノ達は手を振りながら別れ、ノノ達は夕方に再び会う事を楽しみにしていた
『リリー』は晩ご飯の食事の為に「昼ご飯抜きで行った方がいいかしら・・・」とか考えていた
彼女らの話を聞いていた『ガンガ』はギルドを出て、馴染みの酒場から極上の酒を大瓶と樽で購入していた、大瓶は今日の晩酌時に飲む為に購入し、樽酒は『アイギス』への土産として持っていくつもりでいた、なお『リリー』には酒は準備できた事を告げ、『ガイガ』は仕事へ戻るのだった
ノノ達は薪の手配を終え、露店で焼串や焼鳥を大量購入していた
明日出発してから目的の地到着まで極力集落に寄らない事にしていたので、露店の焼串や焼鳥は多めに所持していた方が、食事や晩酌時に有効だと考えていた
その後、露店で試飲をし果実酒を数種類ほどを樽で購入し、ココのアイテムボックスに保管してから一軒家へ戻る事になる
ノノ達が一軒家へ戻ると、ギルドから届けられた薪を箱馬車の屋根へリウが丁寧に積み上げていた
ノノとココは調理場へ向かい、今日購入した焼串や焼鳥をアライズ達のマジックバックに保管してもらっていた
果実酒に関してはココがそのまま保管していた、調理場の貯蔵庫の食材や果実酒も同様に、リウとココとリズが分担し保管する事になるのだが、ココは果実酒と保存食を保管した
リウはクラシスとリズに手伝って貰い、箱馬車の屋根に薪を積み上げていた
増設した箱馬車は前よりも広く荷物置き場も拡張していた、薪の1/3を屋根に載せて残りをリウとリズのアイテムボックスに半々にして保管した、また、調理場の貯蔵庫の食材と酒も2人にわけて保管して行く
貯蔵庫の食糧は、本日の食事の分以外をリウとココとリズが保管し、現在貯蔵庫には綺麗サッパリ何も無い状態になっていた
酒に関しては、果実酒はココが既に保管して、それ以外の麦酒類は晩酌後にリズが責任を持って保管するらしい・・・
シルミルの2人は馬小屋で馬の世話をしていた、明日から旅の再開をするので、明日からは十分に疲労回復するのが難しくなるので、2人は薬草を調合した餌を馬達に与えていた
薬草餌はリウが最初に考えた事だが、馬達が1日走っても疲れにくくなったり、色々な恩恵が確認されたので、箱馬車での移動中などには1日1度は薬草餌を与えていた
アライズ達3人は貯蔵庫の食糧で昼ご飯と晩ご飯、それに晩酌での料理を調理していた
この集落いや一軒家での最後の晩酌という事で、大猪のサイコロステーキや角煮や、黒熊の焼串や煮込みスープなど、『ひよこ亭』の定番料理から林檎を使った『はちみつ焼き林檎』など『犬耳族』の集落らしい料理も用意していた
『リリー』や『ガンガ』が晩ご飯と晩酌に参加するという事で、昼ご飯はいつもの焼きたてパンにサラダに焼串焼鳥に加え、サイコロステーキと角煮がテーブルに並べられていた
リウ達はのんびりと一軒家で昼ご飯を食べるのだが、夕方からの最後の晩酌の事を考えてか、クラシスもリズも果実酒を飲まずに食事を楽しんでいた
食後の紅茶と焼き林檎は、メンバー全員が美味しく頂き、久しぶりにゆっくり昼寝をし夕方の晩ご飯と晩酌の準備を全員で準備するのであった
『白銀龍』と『娘さん』達は、一軒家の掃除をしていた
一部屋一部屋を魔法で綺麗にし、明日の掃除を少しでも軽減できればと考えていた
『白銀龍』は生活魔法を修得していなかったので、『娘さん』達の生活魔法を唱えているのを観察し、『白銀龍』は生活魔法を修練し使いこなせるようになるのだが・・・
『アイギス』が簡易陣地での冬越えを考え、リウとクラシスは『娘さん』達の為に数組の布団を購入する為に、露店を周り暖かそうな布団や毛布を購入して行く
リウとお嫁さん用にも新たに布団や毛布なども購入し、森の中でも凍える事無く過ごせるようになる
昼寝から起きたリウ達はアライズ達3人が先行して晩ご飯と晩酌の準備をしていた
『ひよこ亭』の定番料理から林檎のデザートまで各種揃えて晩ご飯の時に十分な量を揃える事が出来た
「大猪のサイコロステーキと角煮は大量に準備出来たね、数回に分けて保管しておこう」
「黒熊の串焼きは、露店の串焼きと並べてテーブルに並べておきましょ、これも数回に分けて保管してっと」
「黒熊の煮込みスープは、数個の鍋にわけて晩ご飯と晩酌の時に熱々の状態で食べれるようにしましょ、煮込みスープにパンを浸けても美味しいので、食べ過ぎ注意の一品!」
「ホロホロ鳥の焼鳥や唐揚げはどうする?解体済みの精肉があるからすぐに調理するなら晩ご飯の時に用意できるけど?」
「それなら露店で購入した焼鳥との味比べをしたいから晩酌までに用意するか~」
「唐揚げはどうする?」
「それも晩酌までに用意するとして、晩ご飯の後に揚げましょ」
「了解、どちらも下準備をして、先に晩ご飯の準備をしましょうか」
この日の晩ご飯と晩酌の準備は、一軒家の調理場と調理荷台の調理場に加え、簡易コンロでの3ヶ所で調理する事になる、簡易コンロでは焼串や焼鳥を炙り、一軒家の周辺に美味しい匂いを漂わせていく
匂いにつられてか『リリー』と『ガンガ』の2人が夕方前には、大瓶と酒樽をお土産に一軒家を訪ねるのだった




