2-230『リリー』の訪問と晩酌とか
『リリー』と『ガンガ』を交えた食事会は、普段通りの食事に関わらず2人には美味しく、果実酒を飲み始めた事により、食べる食べる飲むを繰り返し、アライズ達が調理した料理は30分後には綺麗サッパリ完食していた・・・
いつもなら食後の紅茶を頂くのだが、食事中に果実酒を飲んでいたので、飲兵衛のクラシス達は庭先の木陰で宴会を開いていた、酒瓶が酒樽にかわり、焼串や焼鳥を肴に飲み始めていた
「しかし、ここは美味い酒もあるのかよ・・・」
「これは『小鬼族』の麦酒ですか?」
「はい、美味しい酒は樽で購入してるので♪」
「勿論、果実酒も豊富に所持してますよ♪」
飲兵衛のクラシスとリズは、『リリー』と『ガンガ』と共に酒を交わしていた
アライズ達は宴会には参加せずに、食事会の後片付けをし、リウとジャンヌは飲み会のつまみを準備していた
リウは焼串や焼鳥や干物を炙り、ジャンヌは梨や桃をカットしていた
「それで2人は今日はお休みなんですか?」
「「え?」」
「いあ、食事をして、酒を飲んでいるし、これからギルドで仕事は無理でしょ?」
「「あ・・・」」
「もしかして、仕事中でしたか?」
「「・・・いえ、休みです」」
『リリー』と『ガンガ』は酒の入ったカップを両手で持ち、「飲んじゃったし、今日は休みでいいや」とか「今日くらい休んでも大丈夫だろ」とか聞こえてくるが、実際に仕事の休憩中に『アイギス』の一軒家の様子を見に来ていただけで、まさか食事をし酒を飲み、飲んだくれてしまうとは・・・
「「午後からは休みです」」
『リリーと『ガンガ』は声を揃えて、そんな事を言いはじめた
小声で仕事を休んだ事を悔いていた気がするが・・・、酔って思考が低下し始めているのか、気にせずに酒を飲み始める
炙った干物には麦酒が合う、『ガンガ』はちびちびと麦酒を飲み、数種類の干物を食べ比べしている
『リリー』は焼鳥が気にいったのか、飲む量より食べる量の方が多かった
2人は木陰での飲み会の経験が無く、気がついた時には飲み過ぎていた・・・
『ガンガ』を一軒家に宿泊するのは『アイギス』のメンバー各員からイヤと言われ、リウは『ガンガ』を商業者ギルドまで運び放置する事になる
『リリー』は酒量が少ない事もあり、晩ご飯も一緒に食べてから、シルキーとミルキーと同室で宿泊する事になる
なお、『娘さん』達と『白銀龍』は『リリー』とガンガ』に対し見つかりたくないと考えたのか、一軒家の2Fから降りる事は無かった、食事に関してはリウが『料理が大量に入ったマジックバック』を『娘さん』に預けていたので、部屋から出る事無く美味しい食事を頂いていた
この日の夜は、『白銀龍』や『娘さん』達と寝る前の短い時間を2Fの部屋で過ごす事になる
「そういえば、『白銀龍』と『娘さん』達は庭に下りて来なかったの?」
『んー、なんとなく?』
「私達は護衛役として同行してますので、あまり人目につくのは控えたいのと・・・」
「『白銀龍』様がこの部屋にいるのに、私達が庭先で食事をするのはダメだと思いました」
『気にしなくていいのに~』
『白銀龍』は「気にしなくていい」と言ってますよ?と教えても、『娘さん』達は「そう言う訳にはいきません」ときっぱり言われてしまった
「まぁ、『リリー』さんも『ガンガ』さんも悪い人だと思わないけどなぁ・・・」
『ここでのんびりしてた方が好き~♪』
「あの私達もここで『白銀龍』様と一緒にいる方が好きなので、来客中は2Fでのんびりしていたいです」
「わかりました、何かあればすぐに教えてくだないね?」
「はい、私達も料理が出来ますし、『白銀龍』様の好きなメニューも教えてもらったので、こっそり調理場でご用意できますので・・・」
「それじゃ、調理場の食糧庫に食材を補填しておくので、自由に使用していいからね」
「「「「ありがとうございます」」」
「それと『娘さん』達も好きな料理を食べてね」
「「「はい」」」
「でも、『白銀龍』様と同じメニューで大丈夫ですよ」
「それだと肉ばかりの食事になる様な・・・」
『肉ばかりの食事で大丈夫よ~』
「『娘さん』達は女子なんだから、野菜も摂取しないとダメだよ」
「そうなんですか?」
「食事はバランス良く、肉肉野菜でいかないと」
「それなら焼串を葉野菜で包んで食べれば大丈夫ですか?」
「そうだね、肉ばかりよりは改善されているか・・・」
「私達は食後に林檎や梨など、果物を頂いてますから食事のバランスは問題無いかと・・・」
「それはいい、『白銀龍』にも果物を食べさせて下さいね」
「「「お任せ下さい」」」
『林檎好き♪』
「林檎はもうすぐ収穫期だから、その時は箱買いしましょ」
『収穫期楽しみだな~』
『白銀龍』はしっぽをぶんぶん振りながら、焼鳥を頬張っている
『娘さん』達は嬉しそうな『白銀龍』を見ながら食事をしていた
「収穫期になったら、僕達が仕事している果樹園に見学に来たらいいよ、『犬耳族』の農家の方々から露店よりも新鮮な林檎を売ってもらえるかもしれないし」
『絶対に行きたい』
「その時は私達が『白銀龍』様と一緒に弁当を用意しますね」
「その時はよろしくね、『白銀龍』もその時はお願いね」
『任せて!』
リウは『白銀龍』を膝にのせ、目を合わせてお願いをしていた
「それじゃ、僕はお風呂に入って寝るから、おやすみなさい~」
『おやすみな~』
「お休みなさい、私達も後でお風呂を頂きますね」
「「「おやすみなさい~」」」
その後リウはお風呂に入るのだが、晩酌中のクラシス達は『リリー』と一緒に飲んでいた・・・
ノノ達は晩酌を終え、後片付けをしていた
「片付け手伝うから、終わったらお風呂に行こう」
「「「はーい」」」
「クラシス達は飲み過ぎ注意ね、『リリー』さんは・・・泊っていけばいいか」
「もう少し飲んでからお風呂に行くので・・・待ってて下さいね」
「お風呂に待つのはいいけど、『リリー』さんを一緒に連れてきちゃダメだよ」
「もちろん、私達お嫁さんだけで行くから大丈夫よ・・・・(これ以上、嫁が増えるのは困る)」
「『リリー』さんを寝かせつけてから行きますね」
「了解、お風呂上がりに片付けするから、ごゆっくり?」
「「「ごゆっくり?」」」
「でも、飲み過ぎ注意ね~」
リウは手をひらひら振りながら、お風呂場へと向かうのだった
お風呂場では、ノノやココ、嫁さん達が身体を洗っていたので、リウも一緒にお嫁さん達と洗いっこしたり、湯船で嫁さん達といちゃいちゃしだした
暫らくして、クラシス達もお風呂にやってきて、収拾がつかなるまえに先に入っていたノノ達が部屋へ戻り、リウがクラシス達の身体を洗ってあげるのであった
お風呂の時だけは、照れ屋のリウがお嫁さんといちゃいちゃ出来る数少ない機会なので、嫁さん達はお風呂とその後の部屋でふれあいだけは欠かさず毎日行っていた
「早く子供欲しいなぁ・・・」
この一言は誰が言葉かわからなかったが、嫁さん全員が頷いている所を見ると考えている事は、みんな同じという事か・・・
そういえば魔力向上は子供が出来にくくなるって、ハルクさんが言ってた気がする・・・
エルフの出生率は低い要因が魔力が高いからだって・・・。
だからエルフの子供達は、『世界から祝福された子供』だって・・・、リウのの子供も『世界から祝福された子供』になるのかな?
子供が出来ると冒険できない気がするのは気のせいでしょうか・・・。
子供が出来たら異世界スローライフが始まる気配が・・・。
次回予告、果樹園に『白銀龍』と『娘さん』訪問とか?
っと、言う話がかけたらいいなぁ。




