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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
22/354

0-22報酬とか

街へと戻り、野うさぎを『ひよこ亭』のアライズさんに小型の3匹を手渡し冒険者ギルドへと向かう

『ボルト』の連射と『イージス』の展開でMPも7割消費してるからか身体がだるいな

もう少しMPが欲しいな、それとも魔力があればいいのになぁ


「まぁ、いいや。とっととギルドで買い取りをしてもらおう」


イノシシも買い取りしてくれるよね・・・


Eランクでも討伐可能かは知らないけど、一度冒険者ギルドで相談してからの方がいいかな?

冒険者ギルドへと入り受付作業中のリズさんの列に並ぶ

前には3~5人組のパーティーと思われる冒険者が今日の成果について話しながら並んでいた


「森の野犬がやけに多かった気がするが・・・・」

「まだ繁殖期じゃないはずだが・・・」

「野犬のボスが変わったんじゃないか・・・・」


とか森での変化について話しているみたいだった

MAPで見る限り何箇所かで集団で行動していたのはそんな理由があったのか?

『イージス』展開していれば集団戦もいけるけどMP消費が激しいから、あまり効率がイイとはいえないけどね


「次に人どうぞ~」


受付のリズさんの声が聞こえてきた、並んでいた冒険者パーティーがクエスト報告を終え帰っていなくなっていた


「あ、はい。こんにちは、リズさん」


慌てて受付カウンターのリズさんの前まで行って話しかけた


「こんにちは、リウさんも討伐クエストの報告ですか?」


「はい、森で少し大型に遭遇しちゃって」


「・・・・このカウンターに載りますか?」


リズさんが受付カウンターを指さし聞いてきたので


「ちょっと無理かな?マジックバックぎりぎりのイノシシでしたから・・・」


「!」


リズさんは少しだけ思案して、受付の席から立ち


「では、こちらへ来てください」


「あ、はい・・?」


リズさんの後を歩く、ギルドの奥の方に通された。広さにして自動車10台ほど置ける駐車場サイズの倉庫だった


「ここは大型の討伐クエスト用の買い取り場所です、ここならマジックバックから取り出せますか?」


「はい、少し離れてくださいね」


アイテムボックスを秘密にするためにリュックからイノシシを取り出す


「これが今日の成果です、遠距離から逃げながらの攻撃だったので傷だらけですが大丈夫ですかね?」


リズさんはイノシシの大きさに驚いてはいたが声には出さずにいた

イノシシに近づき保存状態の確認と買い取り部位の善し悪しを鑑定していた


「ところでリウさん?あなたはEランクなんですからあまり無理な討伐は控えてくださいね。それとイノシシの損傷具合からいって数十発の魔法攻撃であるのはわかりますが・・・、このような戦いをしていますとMP切れで森の中で倒れてしまう可能性があるので注意してくださいね」


「わかりました。逃げ切れない時以外は無理しません」


「このイノシシは森で遭遇したんですよね?今までこの大きさのイノシシは発見も討伐も隠されていませんでしたから、流れのイノシシかもしれませんね」


「そうだったんですか、森の中で数匹の野うさぎは発見してはいましたが・・・あまりいる雰囲気じゃなかった気がします」


「そのうちギルドも気になっていたので『緊急クエスト』が発動する可能性があります」


「緊急?」


「はい、森の中で他所から野犬やイノシシ・熊などが移動活動している可能性があるということです」


「そうですか、その時は参加しますので声をかけてください」


「イノシシの討伐報酬と買い取り報酬は受付カウンターで行いましょう」


「了解です」


二人で受付カウンターへと戻り、討伐報酬が5000Lで買い取り報酬が56000Lになり、総額64000Lになった

これはイノシシの大きさで値段が跳ね上がったみたいであった

『ボルト』で焦げた表皮は買い取り値段がつかないとの事だったので、後日現物で貰うこととなっている

イノシシは偶にしか見かけないという事で、今日は酒場や宿屋でのイノシシ肉祭りがあるとの事であった

『ひよこ亭』でも肉祭りあるのかな~♪


リズさんが討伐報酬の小袋を持って受付カウンターへ戻ってきた


「では、こちらが報酬になります」


カウンター越しに小袋を手渡してくれた、小袋をリュックに入れ、また背負う


「ふぅ、今回は上手く狩れたけど・・・次も上手くいくとは限らんな」


「そうです、できればパーティを組むことをお勧めします」


「・・・どこでパーティーメンバーを集めたらいいのかわかりません」


「どのようなタイプの冒険者をお探しで?」


「あぁー、いやね。方向性としては生産職スキル持ちがイイです」


「戦闘スキルとかじゃなくですか?」


「はい、ポーション作成とか装備のメンテ・修理とかが出来る人材の方を求めます。討伐よりも採取が好きなので戦闘力は求めません」


「それだと見習いの職人系冒険者でもイイという事ですか?」


「大丈夫です、ただ自分の活動拠点が『ひよこ亭』なので喫茶店に合わない方は遠慮したいです・・・」


「たしか、酒をあまり飲まない方と粗相のない方で冒険者に声をかけてみますね」


「何から何までありがとうございます。臨時収入があったので暫くの間『ひよこ亭』で趣味に没頭します、リズさんも仕事の合間に『ひよこ亭』においで下さい。一緒にお茶しましょう」


「リウさんからデートのお誘いですか、ふふふ、クラシスと一緒に『ひよこ亭』に伺いますね~」


「デートじゃないですよ、今までのお礼も込めてのお誘いです」


「わかりました、近いうちにいい報告を行えたらと思います」


ニコリと微笑みリズさんはギルドを見送ってくれた


「はい、お待ちしてます!!」


リズさんに会釈しギルドを後にする、時間は早いが明日からは軽めの連休にするつもりなので森へ戻り薬草を採取しに戻る

薬草を50個採取し、道具屋でポーション用の瓶も50個購入する

薬草と瓶が各50個あるので、暫くは篭って実験できるはずだ



今日はイノシシ討伐よりもリズさんにパーティーメンバーの斡旋をお願いしたのが良かったのかは分からないがリウは知らないうちにテンションが上がっていた

大型討伐完了

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