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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
214/354

2-214採取と作成と新しい揚げ料理とか

『小鬼族』の集落での最初の夜は、リウと『白銀龍』と『娘さん』の3人で火の番をしていた

リウは常にMAPを展開していたので、危険感知能力は『娘さん』以上であったが、リウが手を出す前に『娘さん』の1人がこっそりと襲撃者の対応していたのをリウは知っていた


『アイギス』が「ポテチ」のレシピを公開した事により、簡易陣地の周囲に不審者の影がチラつき、メンバーも単独での行動を控えていた

朝市や露店巡りでもジャンヌやクラシスが槍や棍を装備して買い物をしていた

その為、簡易陣地の防壁は高さ3mの幅2mの強固なものになってしまった

簡易陣地の入ってすぐには、小さな小屋を土魔法で作成し、そこでリウが1人でポーション作成をしていた、女性陣は『かまくら住居』の方でポーション作成をし、安全第一で生活していた


火の番もリウ専用の小さな小屋で行っており、今夜はポーション作成をしながら過ごす事になる

ポーション作成も調合時に魔力を薬草に上書きし、ポーションの効果を1段階上げていた

このやり方は麓の街のハルクさんからの教えによるものだったが、あまりポーションの質を上げてもギルドの買い取りを断られると聞き、ポーションの出来を「上級」3割「並」5割「下級」2割という感じで作成していった

リウのポーション作成を夜通し見ていた『娘さん』と『白銀龍』は、リウが丁寧に薬草に魔力を上書きしているのを見ていたが、その丁寧過ぎる仕事ぶりに驚き、うかつに手伝うとは言えなかった

『白銀龍』はリウの魔力の流れを見ながら、これも1つの魔力の修練と思い、後でこっそり実施するのだった


翌朝の『アイギス』は、簡易陣地のある広場で毎日の日課の棍と魔力の修練をしてから、朝食の準備に取り掛かるのだった

この日からノノやココ、ジャンヌは商業者ギルドの薬草採取クエストを行う為に、周辺の草原や森へ出かけていたが、リウがこっそり薬草採取場所の記した地図を渡していた

クラシスとリズとアライズは、簡易陣地のリウ専用の小屋でポーション作成をしていた

アリサとアンナは、毎食の調理を担当し、露店への買い物から献立までを2人に任せていた

勿論、買い物には『娘さん』の護衛兼荷物持ちが同行していた

シルキーとミルキーは『娘さん』達と簡易陣地の警護にあたっていた

火の番をしていたリウと『白銀龍』と『娘さん』は、荷馬車の2Fで仮眠をしていた



薬草採取をしていたノノ達3人は、地図を頼りに薬草採取場所まで駆けていた

集落の中では魔法を禁止されていたので、集落を出てから3人は『風纏い』を唱え、街道を全力で駆けて目的地へ向かっていた

3人は周囲を警戒しながら駆けていたが、山犬や黒犬は見つけ次第に討伐し、即アイテムボックスに保管していた

『小鬼族』の麦畑から外れた草原や森の中には、薬草採取場所や野犬の群れが数組確認できたので、ノノ達は残らず狩りつくしてから薬草採取へ移行した


「ここは集落へ着く前に採取した場所だね・・・」


ノノは数日前に来た薬草詐取場所だと着いてから気がついた

ココやジャンヌも確かに前に来た場所と覚えていたみたいで頷いていた


「それじゃ、私が最初に周囲を警戒してるから、ノノとココが薬草採取をお願い」


「「了解、30分交代で行きましょ」」


ジャンヌが槍を構え、ノノとココの周りに魔法障壁を展開し、周囲の警戒を始める

ノノとココは魔法障壁の内部で薬草採取を始め、1つ1つ丁寧に薬草を採取していく

薬草10個1束にし、マジックバックに保管し、3人は交代しながら夕方まで採取して行く

この日の昼ご飯は、アリサとアンナの弁当となっていたが、中身はリウ監修のサンドイッチとハッシュドポテトにサラダとなっていた、その中でもハッシュドポテトは「ポテチ」よりも、食事向きという事でアリサとアンナにレシピを教え、今朝初めて作った料理となっていた

薬草採取は昼頃まで続き、弁当を広げた時に3人は、ハッシュドポテトの美味しさに驚きつつも、明日の弁当にも量を増やして入れて欲しいと思うのだった・・・


美味しい食事の影響か、3人は早々に薬草を200個20束を採取し、簡易陣地へ戻るのだった・・・

ノノ達は薬草を100個を商業者ギルドに納品し、残り100個はココのアイテムボックスに保管した

そして、簡易陣地に戻って最初にした事は、アリサとアンナに弁当のお礼とハッシュドポテトの揚げたてのおねだりだった



簡易陣地でポーション作成していた、クラシスとリズとアライズはポーション作成をしていた

クラシス達3人が手渡された薬草は100個もあり、麓の街のハルクさんから教えてもらった、薬草に魔力を上書きするやり方で1つ1つ丁寧に作成して行った

クラシスとリズはリウよりも回復系ポーション(上級)の成功率が高く、全体の5割を占めていた

回復系ポーション(下級)は全く無く、リウも驚く程の成功率をたたき出していた

アライズはリウと同じくらいの割合でポーション作成をしていたので、いかにクラシスとリズが凄いかを知る機会になっていた

ポーション作成にあたって、最初なリウがポーションの空き瓶を作成するつもりだったが、リウの魔力が心もとないという事で、商業者ギルドから空き瓶を200個購入してポーション作成をしていた、空き瓶を多めに購入していたのは、空き瓶はいくらあっても邪魔にはならず、使う時にリズがアイテムボックスから取り出し使用していた


「薬草に魔力を上書きするイメージで・・・」


「上書きする時は薬草にまんべんなく・・・」


クラシスとリズは上書きするのが上手く、アライズは薬草に魔力を均等に上書きするのが苦手みたいだった


「んー、何度やっても上手くいかない・・・っと、これも(下級)か・・・」


アライズは2割の割合で(下級)ポーションを作成していたが、リウも2割の(下級)ポーションを作成していたという事は、『アイギス』の中では『白銀龍』と『娘さん』しか知らない情報だった

アライズ達にとってリウは、何でも出来て失敗しない旦那様という認識でいたので、自分達もリウに近づこうと必死になっていた


ポーション作成は昼頃には23個のポーションを完成させ、昼前に回復系ポーション(上級)以外のポーションを商業者ギルドに納品するのだった

ギルド職員には定期的にポーションの納品すると伝え、報酬の入った革袋を手渡されニコニコしながら簡易陣地へ戻るのだった


昼ご飯は、『ひよこ亭』での食事になり、作り立てのサンドイッチとハッシュドポテトにサラダに、クラシスとリズとアライズは美味しそうに頬張っていた

こっちでも同じくハッシュドポテトに驚き、「お代わり」をしようとして、アリサの「お代わり禁止です」アンナの「晩酌でリウが作りますから我慢してください」と伝え、3人は晩酌では揚げたてが食べれるとテンションを上げていった


アリサとアンナもリウからレシピを聞き、実際にリウの目の前で調理をして「大丈夫、凄く美味しいよ」と言って貰ったので心配はしていなかったが、先ほどのクラシス達の「お代わり」を聞き、アリサとアンナは心の中でハイタッチをしていた

ハッシュドポテトのジャガイモの崩れ具合が絶妙で、十分食事の1品としての存在感を出していた

2人はハッシュドポテトを食べながら


「うん、おいし」

「これは酒の肴でも通用する」


とニコニコしながら食べていた、作り方はアライズやクラシス・リズにも食べながら教えていた

材料もお手軽という事で、午後のポーション作成の前に3人は露店へ行き、ジャガイモを大量に購入し、リズのアイテムボックスに保管するのだった


揚げもの第二弾はハッシュドポテトでした、お手軽で家庭でも作れる料理にしてみました。

素揚げジャガイモも好きですが、料理と言えない気がしたのでハッシュドポテトに。


薬草採取とポーション作成、『アイギス』の生活が地味に始まります。

徹夜をしているはずのリウが仮眠なので、日中は嫁さんしか働かないので、一見ダメな旦那さんっぽいのが気がかりです・・・。

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