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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
185/354

1-185『聖魔法』を覚える?とか

「はい、これから作成をお願いするのは、聖属性ポーションです」


「属性ポーションですか?」


「そうです、普通のポーションは体力の回復や魔力の回復などですが、聖属性ポーションは『呪い』の解呪向けのポーションなんです」


「確かに普通のポーションじゃないけど・・・、なんで解呪のポーションが必要になったんですか?」


「現在、麓の街では『呪い』に似た現象が発生してます・・・、赤目の灰犬から襲われた冒険者が『呪い』を発症して、解呪が可能なポーションが必要になってます」


「赤目の灰犬?」


「通常の灰犬は赤目では無いので、最初は身間違いか何かだと思ったんですが、ギルドへの納品された灰犬の3割が赤目である事が確認されてます、そして、赤目の灰犬は納品されて数日後に腐敗し、素材としても使えないみたいなんです」


「赤目の灰犬は・・・生きていたんですよね?」


「・・・それはどういう意味で?」


「腐敗した死体な灰犬という意味です・・・」


「いえ、赤目の灰犬は凶暴性が増しているという話でしたが・・・」


「そうなんですか・・・」


「最初は森の周辺で、灰犬の討伐クエストを終えた冒険者体が怪我でギルドへ運び込まれたのが最初でした、その怪我は通常のポーションでも回復魔法でも治らず、『鑑定』スキルで調べて初めて『呪い』に感染していたのに気がついたんです・・・」


「それは冬になる前ですか?」


「リウさん達が商業者ギルドからの依頼で簡易陣地を完成された頃だと思います」


「あの頃ですか・・・」


「最初の赤目の灰犬が確認されましたが、次に赤目の灰犬を確認したのが、1ヶ月後で・・・最近では森の周辺でも確認されるようになりました・・・」


「それで麓の街から初心者冒険者を付近の街へ移動させたんですね・・・」


「赤目の灰犬は、初心者冒険者には荷が重いのと、積雪の状態では中堅の冒険者でも無傷で倒すのは至難の業なので・・・」


「ハルクさん達も、ここに来るまで赤目の灰犬には会わなかったんですか?」


「途中まで灰犬討伐の冒険者と一緒でしたから大丈夫でしたよ」


「そうですか、危ないようでしたら街へ戻る時は、僕達も一緒に行きますので・・・」


「その事ですが・・・、2~3日程ここに泊めてもらえないでしょうか?」


「いいですけど、魔道具屋は・・・大丈夫なんですか?」


「商業者ギルドの方へは許可を頂いてます、ここに宿泊している間に『アイギス』のみなさんには『聖魔法』を修得してもらいます」


「・・・・え?」


「『呪い』が麓の町の周辺で蔓延したら、今の状況では『解呪』ポーションの品不足にもつながるし、何より赤目の灰犬に襲われた時に対抗できるようにならないと・・・」


そういえば具現化魔法の『イージス』は、『腐敗龍』騒動の時に『解呪』が出来たから・・・問題ないけど、この際『聖魔法』を修得した方が好いかも


「少し待ってください、『アイギス』のメンバーと相談しますので、一度地上へ戻りましょう」


リウはハルクさんとシルクさんとヘンリーを連れ、『かまくら住居(ひよこ亭)』でヘンリーと3人で紅茶を楽しんでもらう

その間に『アイギス』として、ハルク夫妻に『聖魔法』を教えてもらうか相談を始める・・・



「やっぱり『イージス』でも『解呪』出来るけど、この際『聖魔法』を習うのも手だよね」


「『聖魔法』を修得するのは、神官などに弟子入りしないと修得出来ないので、すぐに教えてもらいましょう」


「私もココの意見に賛成です」


「具現化魔法『イージス』は『アイギス』の秘呪みたいな感じだし、『聖魔法』を覚える事に賛成です」


ノノとココとジャンヌは賛成っと、クラシスとリズもニコニコ話を聞いていたので、『聖魔法』を覚えるのには賛成みたいだな


「あの私達も『聖魔法』を覚えた方がいいのかな?」


アライズとアリサとアンナは、『聖魔法』を覚えても戦闘の前線にはあまり出番がないので、無理に覚えなくても良いと考えてるのかな?


「出来ればアライズ達3人にも覚えてもらいたい、『聖属性ポーション』の作成の事もあるけど、赤目の灰犬が簡易陣地を襲うとも限らないし・・・」


「わかりました、『聖魔法』の修得に向けて頑張ります、アリサとアンナもいいね」


「「はい」」


「『聖魔法』を極めなくていいから、みんなで頑張ろう」


そういうとアライズ達3人は頷いてくれた

シルキーとミルキーは、『聖魔法』を覚えられる聞いて、わくわくしてリウ達の話を聞いていたので、2人はすぐに修練に向かいたいみたいだな


「シルキーとミルキーは『聖魔法』を覚えるのには・・・」


「「賛成です!!」」


「そかそか、それじゃ、ハルクさんに教えてもらおうか」


リウ達は話がまとまり『かまくら住居(ひよこ亭)』に戻ろうとしたが、リン達が慌てて話しかけてきた


「あの、私達も『聖魔法』を教えてもらっていいんでしょうか?」


リンの後ろでアイズ達3人が不安そうにリウ達を見つめていたので

リウは「そんなあたりまえしょ」と思ったが、リン達に話しかけたいない事に気が付き


「もちろん、簡易陣地の外では『聖魔法』無しでは『呪い』に対抗できないだろうし、出来ればリン達にも『聖属性ポーション』の作成の手伝いをお願いしたい」


「それはもちろん」


「私もやります」


リンとアイズとライムは『ほっ』とした顔でリウを見ているが、ジルだけは何か気になる事があるみたいで・・・


「あのさっきの話で出てきた『イージス』ってなんですか?」


内緒にするとか言いながら、リン達の前で普通に話していたな・・・どうしようか、クラシスとリズを見ても「はなす?」みたいな感じで見つめてきたので


「『イージス』は『アイギス』のメンバーだけの秘密の魔法です、リン達が『アイギス』に本格的加入した時に教えます」


「「「「本格的に加入・・・」」」」


「今は仮加入みたいなものだし、リン達が『白銀龍』の故郷へ辿り着いた時、その時にどうするか聞くので、今すぐにどうするかは決めなくていいよ」


「わかりました、ヘンリーとも話し合わないといけ無し、5人でキッチリ話し合います」


「まずは『聖魔法』を覚えて・・・」


「『白銀龍』の故郷へ行く・・・」


「私達がその先に行くのは、その時なんですね」


「しっかり『聖魔法』を覚えなきゃ」


リン達へのクエスト依頼もあと僅かか・・・、ここまで来る間にリン達にはいろいろ教えて、初心者冒険者以上の実力をつけたと思うけど、もう少し手元において教えてあげたい事がいっぱいあるし、春までに冒険者として生きていけるようにしないとな


「それじゃ、全員で『聖魔法』を教えてもらうという事でいいね」


「「「「「「はい、みんなで覚えましょ!」」」」」


最近は属性魔法を覚え、魔法の種類も豊富になってきたし、『アイギス』的にもいいことだらけだけど、魔法を覚えてちゃんと使いこなせるか不安はあるわな・・・

それに、強くなりすぎると周りの目も気になるし・・・、あとでクラシスとリズとアライズに相談しよう、目立ちすぎるとギルドからも色々依頼が気そうだし、ゆっくりしたいなぁっと、こっそり思うのだった


ハルク夫婦が簡易陣地へ宿泊する事になったので、簡易陣地の一画に数人数が宿泊可能な『かまくら住居』を作り上げた、リウ的にはお風呂・トイレ付の六畳一間の小じんまりした作りになったのだが、ハルク夫婦はあっという間に出来上がった住居を見て驚いていた

食事はリウ達と一緒なので、アライズ達に混ざってシルクさんが料理をしていたが、ハルクさんはクラシス達と共に食事の前に飲みはじめ・・・シルクさんに叱られていたのが印象的だった

ハーフエルフでも嫁さんの方が強いのは、どこでも一緒の様だと思うリウであった・・・

『聖魔法』を修得への道、2~3日の内にリウ達は魔法を覚えられるのか・・・

リン達が『アイギス』に正式加入するのは、『白銀龍』の故郷へ着いてからになりました。

それまでは仮加入として一緒に『聖魔法』を覚えたり、修練や調合の日々です。

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