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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
180/354

1-180『エルフの巫女』とギルドからの依頼報酬とか

「はじめまして、エルフの集落から派遣されました、龍の巫女見習いのアンリーといいます」


「はじめまして、エルフの集落から派遣されました、龍の巫女見習いのシンリーといいます」


巫女見習いの2人は、よく似た背格好で、瞳の色の違いで見分けなければならないほどよく似ていた

・・・双子なのかな?それともエルフは美人さんが多いから同じように見えるのか・・・


「ちなみに青色の瞳がアンリーで、緑色の瞳がシンリーです」


「「私達は双子ですので、よろしくお願いします」」


瞳以外はそっくりで、後ろ姿で認識不可だな・・・、しかし、双子はこっちに来てから初めて見るな

それにハーフエルフのヘンリーよりも耳が尖っているな、そして、美人さんだ・・・


「こっちに来て初めて双子を見たかも・・・」


「私達の代では、3組の双子がいますが、2人とも女子というのは私達だけなんです」


「それゆえに、特別感があるという事で、巫女見習いとして派遣されたんです」


「巫女見習いといっても、特別な力があるわけでもないので・・・・すいません」


アンリーは派遣された事に誇りを持っているみたいだが、シンリーの方は派遣された立場に戸惑っている感じがした


「私たち以外にも、エルフの集落から巫女の護衛役の4人が派遣されたんですが・・・」


「彼女達は影から見守るといって・・・私達の周囲に解け込んで護衛してると思います」


2人を守る護衛か・・・、リウのMAPにも確かに4つの反応があるものの、どこにいるか目視では確認できなかった・・・忍者っぽいな・・・彼女たちなら・・・くのいち?


「アンリーとシンリーも護衛役がどこで仕事をしてるかは・・・わからないの?」


「「はい、集落を離れる前は普通に話もしてたのに・・・ここに着いてからは周囲に解け込んだみたいにわからなくなりました・・・」


「けど、ご飯の時は6人で食事するので大丈夫ですよ」


「それじゃ、僕らが4人を見る時は結構ヤバい時だったりするのかな?」


「そうだと思います、表立って危険が迫れば最優先で対象を駆逐すると思いますし・・・」


「護衛役の4人は冒険者ギルドのランクB以上の実力がある方達だと聞いています」


なるほど、だからクラシスとリズも4人の反応を感じてはいるが、どこにいるかわからないみたいで周囲をきょろきょろしていたのか・・・、『白銀龍』は4人がどこにいるかわかるみたいで、じーっと4人を見つめていた

周囲に解け込み、完全に気配も存在も隠していたのだが、『白銀龍』とリウの視線がいつまでも4人に突き刺さっていた


「まぁ、4人は秘密の存在という事で・・・いいのかな?」


「そうですね、私達の簡易陣地を訪ねたら会えると思います」


「私達がお世話になる簡易陣地にいるときだけは、4人も姿を現していましたし・・・」


「そっか、そのうち『白銀龍』を連れて遊びに行きますね」


「「是非」」


アンリーとシンリーはニコニコしながら返事をしてくれた、周囲に解け込んでいる4人からも嬉しそうな雰囲気を感じる事が出来た

そういえば、エルフの巫女が来たけど・・・何をするのか聞いてないな


「そういえば、エルフの巫女の仕事は・・・なにをするの?」


「派遣されましたが、詳しくは教えてくれませんでした・・・」


「ひょっとしたらエルフの集落でも、何の仕事をするかは・・・知らなかったとか?」


「『白き龍』の龍の巫女は1000年前が最後で・・・その間に誰も巫女にならなかったの?」


「「はい」」


「『白き龍』もいないのに巫女がいるのもおかしいのと・・・」


「『白き龍』を探すのを優先して、それどころじゃなかったという話でした」


「そっか、1000年ぶりの巫女の誕生か・・・、龍のお世話といっても、衣食住は僕達と同じだしな・・・、せっかくなんで今日は2人も一緒に『ひよこ亭』で食事にしますか~」


「「いいんですか?」」


「あぁー、そのかわり2人にも調理の準備をお願いしますね♪」


「「はい」」


『アイギス』と『エルフ巫女』との顔合わせを終え、リウ達は麓の街の商業者ギルドへ、依頼報酬の受け取りに向かった

アライズとアリサとアンナは、食事の準備をしに『かまくら住居(ひよこ亭)』でアンリーとシンリーの5人で昼ご飯の準備をするのであった

なお、商業者ギルドへはリウ・クラシス・リズ・ノノ・ココ・ジャンヌの6人が向かい

リン達5人は『アイギス』の簡易陣地の周囲で薬草採取をしていた、シルキーとミルキーの2人は久しぶりに簡易陣地の外で釣りに出かけた


暫らく経って麓の街の商業者ギルドでは、依頼報酬について話し合いをしていた

まずは、簡易陣地作成と麓の街の周囲の土壁の設置とを合わせて・・・、魔法書を3種類と人数分の装備品(杖とマントとブーツ)を報酬として受け取った

受け取った分よりも報酬が多かったので、『エルフの巫女住居』の寝具と食糧などを貰い受けた

残りはポーションを調合する時に使える薬草を大量に貰う事で依頼報酬とした

薬草自体珍しい物は無かったが、魔道具屋で調合するポーションは『アイギス』の知らない物もあったので、後日ハルクさんにポーション作成を教えてもらえる事になった


「この装備品は・・・新しく装備品を保管する地下室でも作成したほうがいいかな?」


「それじゃ、寝室用の『かまくら住居』の下に作りましょ」


「みんなでやればすぐにできるし、地下施設に繋げるように地下室を作りましょ」


リウ達6人は、『かまくら住居』と地下施設からの2方向から作り上げた、『かまくら住居』からは階段で移動出来る用にし、地下施設からは扉で出入りを可能にした

地下室は装備品の保管という事で、棍の予備や夏場で使用した全員分の革の上下に加え、ブーツとマントなど、冬期間では使わない装備品をまとめて地下室に保管する事になる


「夏場の装備は魔法で綺麗にしてから保管して・・・」


「予備の棍も一緒に保管っと」


「少しはアイテムボックスとマジックバックの中身を整理できそうね♪」


「食料品以外は、この部屋に置いておいても大丈夫そうね」


リウは装備品を綺麗な状態にしてから、武器や革服の上下に仕分けし、部屋を後にした

依頼報酬で受け取った武器(杖)は、全部同じ性能の物なので、6人に渡し簡易陣地の広場で空に向かい試し撃ちをしていた

リウ達は最近は杖無しでも普通に魔法を唱えられるので、杖を装備しての魔法の使用は・・・最初こそ戸惑ったが、杖を棍の要領で振りまわし使用する事で、難なく使いこなしていった


「ハルクさんのとこの杖は、硬く丈夫な材質だから打撃も可能だし、これはこれでおもしろいかも~」


「杖で撲殺ですか?」


「その時は魔力を纏う事で、杖の破損を防ぐ様にしないと・・・」


「新しい魔法書と一緒にみんなで魔力を纏う修練をしましょう」


「『アイギス』のみんなは魔力の纏いは修練済みだけど、リン達5人はまで魔力の纏いは・・・教えてなかったけ?」


「・・・そういえば教えてないかも」


「魔力操作のやり方は教えてあるから、魔力の纏いも教えれば出来るかもなぁ~」


「魔力の纏いは、武器を行使しての攻撃は、武器の破壊を防ぐのと、攻撃力の向上など色々な恩恵があるしね」


「午後には6人で森へ探索へ行きますか~」


「最近、土魔法でちまちました仕事しかしてなかったし・・・」


「久しぶりに魔法をぶっ放せる~」


「麓の街より山間部に近づか無い様に散策しないと・・・」


「新しい魔法書は・・・、明日みんなで修練するとして、今日は「ボルト」と杖でも打撃だけで行こう」


リウ達は午前中は広場で各々の修練を行い、午後から6人で森へ行くはずだったが、シルキーとミルキーの2人も一緒に森へ行く事になる

アライズ達とアンリーとシンリーの5人は、『白き龍』の好きな焼串や焼鳥等の料理を教えてもらっていた、2人は『白き龍』が自分たちと同じ食事をしているとは思っていなかった、その知識は1000年ほど昔に廃れてしまっていたので、ここでの生活は『白き龍』についての知識を知る場となっていた

依頼報酬の杖を用いての修練と行う、午後からは杖を用いた森での散策を行う。

いきなり実戦というより、散策から始めるのは『アイギス』らしい・・・。

次回、新しい杖でリウ達は森へ向かう♪

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