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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
173/354

1-173馬車の旅と麓の街とか

リウ達は簡易陣地のノノ達と合流し、ギルドで貰った小冊子の内容とヘンリーから聞いた話の要点をまとめ、晩ご飯の時に少しだけ話した

まずは、麓の街はエルフの集落じゃ無い事、麓の街の周辺では討伐に採取のクエストが豊富にある事、エルフの集落は麓の集落よりも山間部の深い森の中にある事、深い森の中へは春になるまで向かえない事、春までの宿泊場所はどうするかなど色々な事を考えないといけなかった

一通りの話をし、メンバーが一番喰いついたのはエルフの集落よりも、六足山猪の絶品肉料理についてだった・・・、『白銀龍』もギルドの資料室の話よりも・・お肉に興味があるのかい


「まずは、2日かけて麓の街へ向かいましょ」


リウは話し合いの中で料理の話題が一番盛り上がった事に『アイギス』らしいか・・・と思い

『白銀龍』はノノやココの購入してきた六足山猪の串焼きを頬張っていた

大猪の焼串よりも高価なだけあって焼串なのに立派なさしが入った高級霜降り肉になっていた

ココのアイテムボックスには六足山猪の焼串や調理前の精肉の大量に保管していた


「この焼串は最高・・・」


六足山猪に焼串を頬張るノノが呟くと、ココとジャンヌも頷いている

クラシスとリズは角煮が気に入ったみたいで、酒の肴として少しずつ食べていた

他のメンバーも焼串や干物などを肴に果実酒や酒を飲み、川辺での最後の夜を過ごすのだった

夜の日の晩は、リウと『白銀龍』が担当した

メンバーは今日1日頑張りすぎたのと、焼串が美味しかったのに相まって少し張りの飲み過ぎたみたいだった

クラシス達は相変わらずだが、アリサやアンナにシルキーとミルキーやライムやジルまでの疲れて寝落ち気味だったので、今晩のお風呂は止めて魔法で綺麗にしてから寝るよう促した


「今日はみんな飲み過ぎたからお風呂なしね~」


「「「「はーい」」」


「それじゃ、朝風呂お願いね~」


クラシスがリウに朝風呂の催促をしてきたので、リウは「了解」と手をひらひらさせて答えた

リン達も「朝風呂楽しみにしてます」と言って『かまくら住居』の寝処へ戻っていった

リウと『白銀龍』はのんびりと火の番をし、今のうちにMAPを展開し、麓の街周囲の薬草採取場所を探し、森で野営する時にお勧めな場所をリサーチ重要と考えていた


『リウはさっきから何してるの?』


『白銀龍』はさっきからリウが何かをしていると思うんだが、実際には『白銀龍』には何をしているのか見えていなかった・・・ただ、何かを見て知り考えている様な感じがしていたので、リウの目の前には「見えない何か」がある事だけ理解した


「ん、周辺の調査かな?」


『それはスキルなの?』


「僕だけの特殊なスキルなのかな・・・、麓の街の周囲の事を少しだけ知る事が出来るんだ」


『確かにここから2日も離れた場所の周辺を知るスキルは聞いた事無いかも・・・』


「やっぱりそういうスキルはないのか・・・、この話はノノ達にも言って無いから秘密にしてね」


『了解、秘密ね~』


「もうすぐ『白銀龍』の故郷の場所を知る事になるけど、帰る場所が見つかったら『白銀龍』はどうする?」


『んー、帰る場所が見つかっても家族がいるとも限らないし・・・、何より帰る場所で必ずしも暮さなきゃいけない事も無いでしょ』


「まぁ、そうだけど」


『リウはここでお別れしたいの?』


「まさか、ずっと一緒にいたよ、あたりまえじゃない」


『それならなんでそんなこと言うのさ』


「『白銀龍』は自分でも知らないうちに遠くへ飛ばされたでしょ、それは大切な家族がいきなり居なくなった事になるんだよ、残された家族が心配で心配で辛いと思うんだ、『白銀龍』は自分の事も家族の事も故郷の事も忘れていたんだとしたら・・・」


『そっか、名前しか覚えてなかったんだ・・・、毎日が楽しくてそれすら忘れていたよ・・・』


「『白銀龍』が全てを思い出して、それでも僕らと一緒にいたいと思ったら家族になろう」


リウはそう言って『白銀龍』を抱きしめた



それから2日後、『アイギス』の箱馬車は麓の街へ到着していた

リウ達は街へ着く事だけを考え、薬草採取や討伐などは極力無視し、前へ前へ進んだ結果だった

街へ到着後、ヘンリーは家族に会いに行くと言って、リン達4人で実家へ挨拶しに行ってしまった

ヘンリー達には『アイギス』の宿泊する宿は教えてあるし、あらかじめ5人分の宿泊代と部屋は確保していた、最低でもギルドの資料室での調べ物を終えるまでは宿屋暮らしかな・・・

ギルドで格安の宿屋か街の外で野営しても良いか許可を貰わないとな・・・


リウとクラシスとココは冒険者ギルドへ行き、ノノとジャンヌとリズは商業者ギルドへ向かった

アライズとアリサとアンナは露店通りへ向かい、この街の特産の商品を調べに行った

シルキーとミルキーはヘンリー達が宿屋へ戻ってきた時の為に留守番をお願いした


ギルドでの資料室でエルフの集落と龍についての事を調べたが、集落についてはエルフの商隊の護衛依頼でしか集落を訪ねる事は無理との事だった

それとヘンリーが話していた深い森については、各ギルドで深い森への調査依頼がクエスト発注してあった、なお深い森は麓の街から山間部を越える街道とは逆の方にあり、森の木々が多すぎて日の向きで方向を知ることは無理との事だった

どちらのギルドも格安の宿屋は、長期契約の冒険者が宿泊しており、現在の宿屋に宿泊するしかないみたいだった

街の外で野営をして冬を越えるのはギルドの許可があれば可能という事で、森の中での野営可能な場所はクラシスが細かく教えてもらっていた、もう何度かギルドでの調べ物の後にでも森での野営という名の簡易陣地を作成するつもりでいた、森での野営場所はギルドへ知らせる必要があるとの事だったので、簡易陣地完成後はリウとクラシスがギルドへ場所の申請をしなきゃ


「エルフの商隊は先週に集落へ戻ったらしいので、春まではエルフの商隊が麓の街を訪ねる事は無いと・・・、深い森はクエスト発注してるみたいだけど、クエスト無しで薬草採取を一度やってみましょ」


「森での活動が可能かどうかを知ってからクエストを受けるという事?」


「そそ、僕達が無理をして森の中へ行く事は無いしね」


「今日は宿屋でゆっくりしましょ」


「ヘンリー達が戻ってきたら森に簡易陣地という名の『アイギス』の棲み処?隠れ家?を土魔法で作成するから、みんなは簡易陣地に欲しい部屋とか要望があったら教えてね」



「大きいお風呂~」


「広い寝室~」


「寒さに負けない部屋~」


「綺麗なキッチン~」


「地下に保存食材の倉庫~」


「馬達が冬場でも寒くない部屋が欲しいです~」


「地下に修練場所をお願いします」


「おぉ、要望がいっぱいだぁ・・・、まずは、寒くない部屋と地下室か・・・、薪集めもしないといけないかな?」


やることはいっぱいあるけど、冬までの楽しみが増えた

目指せ宿屋以上の住みやすさと、美味しい食事の為に『アイギス』はメンバー総出で土魔法で作り上げるのだった4

麓の街到着と森での野営許可、ギルドでの資料集めは数日かかります

ヘンリー達の方は彼女達が進行していくので、リウ達は彼女たちがどんな話をしているのかは知りません、ヘンリー達は夕方には宿屋に戻ります

次回、『アイギス』森の中に簡易陣地という名の隠れ家を作成します

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