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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
171/354

1-171馬車の旅と露店で焼串とか

「私の故郷はあの山の麓ですよ」


ヘンリーは街道の先に見える山脈を指さしそう答えた

食後の紅茶を飲んでいる時、リウが「ヘンリーの故郷ってどの辺なの?」と聞いてすぐさま答えてくれた、麓までは凄い距離がありそうだけど・・・?


「ここからだと馬車で4~5日でしょうか、街道をまっすぐ進めば着きますよ」


「4~5日で到着するなら、途中の薬草採取は極力控えるか」


薬草採取はヘンリーの故郷についてからでもできるし、それまで我慢しよう


「あ、その前に2日後には次の街に到着しますよ」


「大きめの街なの?」


「そうですね、この辺では一番栄えている街じゃないですか?」


「露店街に期待しちゃいますね」


「焼串と焼鳥の補充が出来る」


ノノとココは次の街の露店が気になっているな


「大きな街なら冬物を買った方がいいかな?」


「麦の収穫が終わったばかりだから、3ヵ月位で雪が降るかも」


「山の麓・・・、やっぱり寒いの?」


「麓の街では降雪量は1m前後ですが、山に登れば登るほど降雪量は増します」


「もしも『白銀龍』絡みで山で登る事になっても、雪解けの春になるまで待った方がいいかな?」


「いくらリウ達が優秀な冒険者でも冬場の山は登頂不可ですね・・・」


「それなら次の街に春まで滞在したほうがイイの?」


「もしくは、ヘンリーの故郷の街で春を待つか・・・」


『アイギス』の資金でも数カ月も街に滞在するのは無理だし、大きな街なら宿屋代も凄いだろうな・・・

リウとヘンリーは目的のヘンリーの故郷の付近まで来たのに、季節的な問題で足止めしそうな気配が・・・


「まぁ、冬物は着替えからブーツにマントと装備品を揃えて・・・」


クラシスがこれから必要になる物を考えていく、アライズとリズもアイテムボックス内の調味料や酒など必要な物を書き出していく


「次の街はアイテムボックスを修得しているリウとココとリズだけで街へ行ってもらって、残りは魚釣りをしたり、薬草採取をしてよう」


「一応、リン達の箱馬車で街に入った方がいいだろうから、御者にリンとヘンリーが付いていけば大丈夫」


「なら今日1日は一緒に街を目指して、リウ達は街へ向かい、ノノ達は川辺に簡易陣地で待機してるよ」


「クラシスとノノとジャンヌがみんなを守ってもらえれば安心できるか~」


「街の側で街道沿いなら野犬やら不審な冒険者もいないだろうしね・・・」


『アイギス』は今後の行動を確認し街道を進む

夕方までに2台の箱馬車は、街の防壁を確認できる所で簡易陣地を構築し、外部からの侵入を防ぐために周囲の土壁を高さ2mでぐるりと囲い、厚さ1mの強固な意志作りにしていた

簡易陣地を作成していたリウとクラシスとリズ以外のメンバーは、アライズとアリサとアンナは夕ご飯の準備をし、シルキーとミルキーは馬の世話をし、ノノとココとジャンヌは周囲に野犬の反応があり討伐に向かっていく、ライムとジルが川辺で釣りをし、リンとアイズとヘンリーが2人の周囲を守っていた

夕方までにノノ達は野犬5匹と黒犬6匹を討伐し、ココのアイテムボックスに保管し戻ってきた

野犬と黒犬は解体もしてないので、明日街のギルドに納品しても良いし、ギルドで解体後に肉だけを受け取っても良いかもしれない

リン達はイワナっぽい魚を6匹釣り上げていた、ライムとジルは魚の入った桶を持ち戻ってきた

魚を干物にするには時間が無いので、明日にでもアライズ達に干物に調理してもらおう


この日の晩ご飯は、出来合いのもので済ませる事にする

そして、晩酌も軽めに済ませ、メンバーは早めに風呂に向かっていく

リウは簡易コンロの前のイスに座り、みんなが風呂からあがるのを待つ

今日の晩は、火の番をしないでみんなで寝る事にした

リウも箱馬車の中で横になり、いつも何かリウの腕にノノとココが抱きついて寝ていた

『白銀龍』はリウの頭を抱きしめる様に寝ており、朝には『白銀龍』に髪をぐしゃぐしゃになっているのは・・・いつもの事である


次の日は軽めの朝食を食べてからリウ達は箱馬車で街へ向かい

クラシス達は簡易陣地でリウ達が戻るもを待っている

ノノ達は装備を整え野犬や黒犬の討伐に向かい、リン達は釣りに川辺に向かい、シルキーとミルキーは馬達の世話をし、アライズ達は昨日リン達が釣った魚を干物にするべく頑張っている


一方その頃リウ達は程なくして街に到着した、防壁は予想以上に巨大であり、人の手では破壊不可能な気がしていた、そして、この防壁で無ければいけない外敵の存在がいる事にも気がついた

街の入り口にも巨大な門があり、数人の冒険者が入所者に目を光らせていた

っと言っても、入る人達のギルドカードの確認だけで、手数料を払えば誰でも入れるみたいであったが・・・

リウは街へ入る前にギルドの場所を聞き、まずは商業者ギルドへ向かう事になる

商業者ギルドには、ポーションと野犬の毛皮を納品しリウのギルドポーンとの糧にする、引き続き冒険者ギルドにもポーションと野犬の毛皮を納品し、リンとヘンリーのギルドポイントの糧になる

2つのギルドに納品したので、今日の買い物の資金はなんとか調達できた

各ギルドではギルドの小冊子を貰い、街の周囲の情報などを知る事になる

小冊子にはヘンリーの故郷の周囲の地図も記されてあった、山の麓の街と後方の山脈も少しだけ書かれていたが、ここに書かれている情報が正確なのかはヘンリーにでも聞かなければならないな

ギルドで買い物資金を得たリウは、ここで組み分けをして買い物をする事になる


「それじゃ2組に分かれて買い物をしよう」


リウがみんな一緒に買い物するのではなく、2組に分かれての買い物を提案してきた


「ココとリズは一緒に調味料と酒類をお願いする」


「了解」


「任せて、酒と果実酒は試飲後美味しいものばかり購入するから~」


そう言ってココとリズは露店街の方へ歩いていく

リウとリンとヘンリーは冬物の服や装備品の購入へ向かう

装備品や服のサイズはリンとヘンリーが知っているのでお願いし

リウは麦の収穫後小麦粉という事で、露店には大量の麦が製粉された状態で販売していた

食糧は最低でも半年分が必要と考え、マジックバックのギリギリの量を現金払いで購入する

その後は焼串や焼鳥を大量に購入し、リウのアイテムボックスに保管する

それ以外の露店の料理もココが美味しいと思う物を次々と購入していく

サイコロステーキや揚げた芋のデザートなども購入し、チーズの塊も10個購入しアイテムボックスに保管していく

リンとヘンリーも装備品や服などを購入し、箱馬車の方へ運び、それ以外で必要そうな薪などを追加購入していた


「リウ~、こっちの買い物はおわったよ~」


「装備品やら薪など箱馬車の方へ運んでおいた」


「うん、ありがと」


リウも箱馬車へ購入した小麦粉を運び、リンとヘンリーと一緒にリズ達を待つ事にする


「買い物はこんな感じで大丈夫かな?」


「質より量と考え、最低限な積み込みで済ませちゃったな」


ココとリズが戻ってくるまでに、リウとリンとヘンリーは先ほど購入した焼串を食べはじめる

リンが2本目の焼串を食べはじめているのを確認し、ココとリズが戻るのを待ちましょ


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