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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
170/354

1-170馬車の旅と雨模様とか

その日の夜中は最初は小雨で少しだけ簡易コンロの周りで火の番をしていたが、雨足が強くなり屋根が無い場所では火の番が不可能になってきたので、リウは簡易コンロの周りに土魔法で屋根をかける、これにより簡易陣地は完全に屋根がかかった状態になり、外から見ると大きな『かまくら住居』な外見になってしまった

雨が降り出し、簡易コンロの周りで仮眠していたノノとココが起きだし、現在はリウとライムとジルとノノとココが簡易コンロの周りに集まっていた、一度濡れた服を着替える必要があったので、ライムとジルとノノとココは箱馬車へ戻り、着替えてからリウの元へ戻ってきた

リウは簡易コンロでお湯を交わし、戻ってきた4人に紅茶を淹れていた


「風邪をひかないように紅茶を飲んで身体を温めてね」


「うん、ありがと」


ノノは紅茶を飲みながら、「はふぅ」と紅茶を飲んでいる

ココは「あちち」とまったり紅茶を飲み

ライムとジルは猫舌なのか、ゆっくりと飲んでいた


簡易コンロの上部に屋根をかけたので、現在は魔法で周りを明るくしていた

あまり上がるくすると仮眠するのに支障があるので、4人が紅茶を飲み終えたのを確認すると、最低限の明るさにし、ノノとココは再び仮眠を始める

ライムとジルは、ポーション作成を再開していく、何度かポーション作成をしていたので1人で作成する事が出来たし、ポーションの性能も最初のころに比べ明らかにポーション性能が上がってきていた

リウは土魔法でポーション用の瓶を作成し、火の番をする時はリウの作成した瓶を使用していた

一応、ポーションの(並)の物はリウのアイテムボックスに保管し、ポーション(下級)の物はメンバーのマジックバックに均等に渡し保管していた

ポーション(並)はギルドでの納品でも、ギルドでの販売でも売り上げが期待できるので、使わずに保管していた、『アイギス』の旅費はポーションの売り上げとクエストの報酬で賄っていたが、ポーションの売上金の方がクエスト報酬よりも格段多かった

なお、リン達5人はHP回復用ポーションしか作成しておらず、毒消し用や虫除け用のポーションなどは未経験で、火の番のリウがコツコツ作成したり、箱馬車の中でクラシスやリズが作成していた


「しかし、雨止まないね~」


土魔法で瓶を作成しながらリウが呟く、ライムとジルが作成の手を止め、雨の音を聞きながら


「リウは雨嫌いなの?」


ライムがそんな事を聞いてくる、ジルはしとしと降る雨音を聞いていると眠くなるのが、目をしぱしぱしていた


「雨は嫌いじゃないけど、馬達を雨で濡れるの嫌いだし、出来れば雨降りは今みたいに休みたいね」


「私は雨は好きですよ、濡れるのは嫌いだけど、森は木々が喜んでいる感じがして好きです」


ライムはニコニコしながら雨の事を話していく、ジルは目をこすりながら


「私は雨降りは宿屋でゆっくり紅茶を飲んでいたい・・・、熱すぎるのは苦手だけど・・・」


ジルは雨降りは休みたいのかな?ライムも濡れるのが嫌いな事を言ってるから休むことに反対では無いな・・・、僕も濡れるのが嫌だからな、このまま明日も雨なら1日中まったりするのもいいかも

リウ達3人は雨音を聞きながら、ゆっくりではあるが確実にポーション作成をしていくのだった


次の日の朝は、どしゃぶりの雨模様だった・・・

簡易陣地は全体に屋根がかかった為に、朝になっても寝床が明るくならなかったので、アライズとアリサとアンナの3人が起きだし、暫くしてから何人か起きてきたが全員が早朝に起きる事は無かった

簡易陣地が暗いのが原因と思い、リウは土壁に数か所に隙間を作り、多少明かりを取り入れる事になる、雨が陣地内に入っても内部に浸透しないように工夫し、簡易陣地を作り変えていく

簡易陣地全体を支える屋根を再構築し、屋根を支える柱を太く強固にし、簡易陣地の内部にいながら簡易コンロの周囲にいても外の風景が見られるようにした

また、『かまくら住居』と箱馬車は雨が当たらぬようにし、浴槽も大きめに構築し日中でも入れるようにした

少し遅めの朝食は、麦ご飯と焼魚に焼串や焼き鳥に煮魚など色々な料理がテーブルに並んでいた

今日はこの場から移動もしないし、修練もしないという事で、クラシスとリズとアライズは朝方から酒を飲みはじめ、街に滞在していた時よりも生き生きしていた

この日は調理をせずに、アイテムボックス内の料理や露店で購入した料理ばかりで食事を済ませる事になる

ぼんやり雨の降る様子を眺めたり、『白銀龍』を撫でて焼串を食べたり、ノノとココも果実酒を飲みながら寝落ちしてたり、ジャンヌはとっくに寝落ちしていたが・・・、アリサとアンナは簡易コンロで出来たての干物を炙っていた・・・その後クラシス達に干物は没収されたが・・・

シルキーとミルキーは馬達と果物を一緒に食べたり昼寝をしていた、リン達は最初こそ酒を控えていたが、次々と『アイギス』のメンバーが酒でつぶれていくのを見て、5人は気が付くと果実酒を飲み、やっぱり揃って寝始めるのだった


昼頃には、リウとシルキーミルキー以外のメンバーは飲み過ぎてダウンし、3人と『白銀龍』は焼串や焼鳥・サイコロステーキなど露店でおなじみの料理を食べ、久しぶりに旅の途中なのにゆっくりとした時間を過ごした

雨が降り街道から離れた場所で休んでいたので、街道を通る馬車や冒険者が『アイギス』の簡易陣地へ近づく事は無かった

また、雨の中野犬などは森の方へ隠れており、草原に野犬などの反応は無かった


「シルキーとミルキーも今日はゆっくりしていいからね」


「うん、馬達の所でゆっくりする~」


「だね、寂しがらないように会いに行ってくる」


2人は食後は馬達と一緒に過ごすみたいだな、膝に座る『白銀龍』も眠そうにしているので、落ちないように抱きしめ、みんなが起きるまでまったりして過ごしていく





雨の時は屋根の下で濡れないようにしたいものです。

もちろん雨降りだからと言って、朝から酒飲んだりは普通しませんが、『アイギス』の面々は毎日の修練で、雨降りぐらいは朝から休もうと考え飲みはじめています

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