1-165街へ帰還④とか
リウ達が商業者ギルドでクエストの報告をしている頃、ココ・ノノ・クラシス・リン・アイズの5名は食糧や調味料の買い出しの露店巡りをしていた
露店街に到着して早々ノノとココは二手に分かれ、焼串や焼鳥の買い食いを始めた
そんな2人をクラシスは諦めにも似た顔で見つめ、リンとアイズを連れて調味料の通り扱う露店へと歩き出す
「あのココさんとノノさん、いっちゃいましたが?」
「あー、いいのいいの」
ノノとココは露店に並ぶ焼串や焼鳥を食べ比べ、2人の美味しかった焼串などは数十本単位で購入しては、背中のリュックのマジックバックに保管していく
ダンジョン調査時にもノノとココの焼串などに助けられたので、クラシスも露店の買い出しは2人にまかせっきりになっていた
ノノとココと別れ、クラシス達3人は調味料を扱う露店で、アライズ・アリサ・アンナから必ず買う者リスト予め渡されており、少しだけ多めに調味料を購入し、続いて酒類の買い出しをする為に、クラシスは酒の匂いのする方へ歩き出す・・・、調味料はクラシスのマジックボックスに保管し、酒類は宿屋へ届けてもらう事になった、「やっぱり酒はリズのアイテムボックスに保管しなきゃ」っと思うクラシスだった
「そう言えば、2人は酒は結構飲めるんだっけ?」
「はい、そんなに強くは無いですが好きです」
リンはニコニコしながら話し、アイズは苦笑いしながら
「私は飲むと眠くなるので、男の人と飲む時は気をつけてるんです・・・」
「2人とも若いんだから、飲めば酒の良さとか、酒が強くなったりするわよ」
クラシスはパーティーの人数が増え晩酌が楽しみでしょうがなかった
「それに酒を飲むと眠くなるのはジャンヌと一緒だから気にしなくていいわよ」
「そういえば昨晩もジャンヌさん寝てましたね・・・」
「うちのパーティーは酒が好きな人もいるけど、晩酌の雰囲気が好きなので、いつも全員参加で飲んでるよね」
「昨日の晩酌の時の料理美味しかった、あの時の焼串もノノとココのお勧めの商品なのよ」
「それに大猪の角煮がおいしかった、露店や宿屋の角煮よりも美味しかった気が・・・」
「あの角煮はアライズ達の調理した料理だね、アライズとアリサ・アンナは元料理人だし、今では『アイギス』の料理番かな?」
「それで荷馬車に専用の調理場があるんですか?」
「そうそう荷馬車の移動中に調理ができるし、野営時でも街の宿屋並みの食事が食べれるのは『アイギス』だけじゃないかな」
「野営時に保存食以外で調理する冒険者を始めてみましたよ」
「それに森の中で大猪や野うさぎを解体し、新鮮な肉をステーキにして森の中で食べるとは普通はあり得ませんからね・・・」
「その辺はリウの拘りかな、寝る場所と食事は宿屋と同じにしたいみたいよ」
「そういえば簡易陣地にも浴槽ありましたね」
「浴槽もリウが簡易陣地には必要だって言ってね、森の中なのに忘れそうになる時があるわ」
「リウさんの土魔法がおかしいというか・・・、あまり聞いた事無い使い方をしてると思うんですが・・・」
「土魔法で宿泊の小屋を作るのは聞いたことあるんですが、宿屋っぽい作りと作成しMP枯渇しないというのは・・・凄い事だと思うんですけど?」
「リウに限らず『アイギス』のメンバーでも2~3人で簡易陣地を作成可能よ、もっともリウの魔力というかMPが高いのは、日々の魔力の修練の賜物だと思うけど・・・」
「・・・ってことは、私達も毎日魔力の修練をしていれば、『アイギス』の皆さんの様になれますかね?」
「あんな風に土魔法で簡易陣地を作成したり、魔力を制御して少ないMPで魔法を使えたり・・・」
「そうね~、ノノやココ・ジャンヌも最初は初心者だったけど、リウとパーティーを組んで1~2年で魔力が向上したしね」
「やっぱり魔力の修練が重要なんですか?」
「それと最初の頃は薬草採取するのに森へ行くでしょ、森の中では「身体強化」「速度強化」は常に唱えていたし、日常的に魔法を使っていたのが良かったのかも」
「クエスト時は常に魔法を唱える・・・」
「あの薬草採取って、リウさん達は討伐クエストとかはやらなかったんですか?」
「一応は討伐クエストも経験したし、ダンジョンも挑戦はしたけど、最終的には野うさぎと討伐しても自分たちで解体して、食糧として調理してたし、毛皮の加工は商業者ギルドに持ち込んで敷物にしたり、薬草も最初はギルドに納品してたんだけど、途中でポーション作成しだして、ポーションをギルドに納品し始めてたね」
「ダンジョンの挑戦できるだけの実力があるのにポーション作成をするんですね・・・」
「聞けば聞くほどちぐはぐな気がします・・・」
「ポーション作成はね、ノノやココ・ジャンヌがパーティーを抜けても不自由なく暮らせるために修得させたって言ってたわ、まぁ、今では3人とも『アイギス』の中では魔法もポーション作成もベテランだけどね~」
「リウさんは優しいんですね・・・、パーティーを抜けた後も事も考えてるって・・・、普通ないですよ」
「少しだけ過保護な気もしますが、何となくリウさんっぽくてイイですね」
「リン達も最初は戸惑う事もあると思うけど、リウ達がやってる事に間違いは無いよ、その事に関しては『アイギス』のみんなが保証するよ、冒険者っぽくないかもしれないけどね」
クラシスはニコニコしながらリンとアイズに話しかける
これからリウに色々な事を教えてもらうので、自分達も『アイギス』のみんなのようになりたいと思うのだった
その頃ノノとココは合流し、露店の焼串や焼鳥の美味しいランキングを独自で決定し、マジックバックに大量の焼串や焼鳥を保管するのだが、それだけでは飽き足らずココのアイテムボックスにも大量の焼串などを保管し、移動中の間食や晩酌時の定番料理となるであった
なお大量に買いだした焼串や焼鳥の総数は、『アイギス』のメンバーの誰も知らない事であった・・・、もちろんリウもココのアイテムボックスに30種類500本以上の焼串・焼鳥の事を知るのは、それから数年後も事であった・・・ココのアイテムボックスは焼串・焼鳥ばかり~
食糧と調味料の買い出し終了です。
次回、馬達の餌や着替えなどの消耗品の購入の事を書く予定です。




